2018年末ごろからTV CMでも積極的に広告展開しているFOLIO。
松本人志のCMと電車をジャックした広告戦略で知名度も一気に
高くなっているのではないでしょうか。

FOLIO(フォリオ)が提供しているサービスは2つあり、1つ目が
「テーマ投資」と呼ばれるもので、「VR」「京都」といった様々な
テーマで10社の企業を一括りにして株式投資できるサービスです。

もう1つがおまかせ投資といって、AIを活用してロボアドに運用を
お任せするというものです。

ある程度、投資経験がある人であれば、それぞれのサービスが
どのように異なるのか理解できると思いますが、初めての人に
とってはなかなか複雑に見えると思います。

今日は、FOLIO(フォリオ)のサービスのうち、「テーマ投資」について
分析していきます。

FOLIO(フォリオ)のテーマ投資とは?

特徴①テーマ投資は株式投資である。

まず大前提として勘違いする人がいるのですが、テーマ投資という
のは株式投資と同じです。

どうやら投資信託と勘違いをしている人が多くいるようなので、
初めに訂正しておきます。

つまり、各テーマごとに組入られている10企業はあらかじめ決まって
いますので、あなたがそのテーマを選んだ場合は、組み入れられている
10企業に投資をします。

ですので、投資信託のようにファンドマネージャーがポートフォリオ
のバランスを見て、銘柄を自動で入れ替えたりはしてくれません。

銘柄を入れ替える提案はFOLIO(フォリオ)がしてくれるようですが、
あくまで銘柄を入れ替えるどうかの判断はあなたが行うことになります。

特徴②企業ではなくテーマで選ぶ。

通常の株式投資であれば、自分で1社1社企業を分析し、銘柄を選定
していく必要がありますが、FOLIO(フォリオ)の場合は、再生医療
テクノロジーや人口知能など様々なテーマが事前に用意されており、
テーマに関連する銘柄が10社選定されています。

ですので、あなたが気に入ったテーマを選べば、それに関連する
企業10社の株式に投資ができます。

特徴③投資対象は国内株式のみ。

現状各テーマに組み入れられているのは国内株式のみになります。

特徴④約10万円から少額投資ができる。

通常、あなたが個人で株式を購入しようとすると、株式の時価総額が
大きい銘柄が組み入れられていると、10万円で10社の銘柄を購入する
ことはできません。

しかし、FOLIO(フォリオ)が間に入り、多くの投資家からの注文を
ひとまとめにすることで、大きな金額になりますので、通常では
できないような少額からの投資ができるようになっています。

特徴⑤業界最低水準の手数料

テーマ投資を行う場合にかかる手数料は、取引手数料として売買代金の
0.5%(税抜)がかかります。

この金額は、単元未満株の取引としては最低水準になっており、これ
以外に入金手数料・出金手数料・運用手数料・口座管理手数料はかかり
ません。

さきほども言いましたが、株式投資のようなものなので、投資信託の
ように管理手数料がかからないというわけです。

特徴⑥リバランスの提案が来る

リバランスというのは、あなたが投資したテーマの10銘柄について、
投資する割合を変更したり、銘柄自体を入れ替えることです。

テーマを構成する銘柄と保有比率、その最適なバランスは時間経過と
ともに変化していきますので、それに合わせて、3カ月に1回あなたの
もとにリバランスの提案がきます。

リバランスをするかどうかはあなたが判断しなければいけません。

特徴⑦特定口座対応可能

証券口座で株式投資をしたことがある人なら当然ご存じだと思いますが、
株式を売買したときに、利益が出た場合、現在では、20.315%の所得税が
かかります。

もちろん確定申告のタイミングで自分で申告してもいいのですが、
大概の人はそのような手間はかけたくないわけです。

そこで、この特定口座の設定をしておけば、あなたがテーマ投資をして、
仮に利益が出た場合、自動で損益を計算してくれるので、税金を自分で
計算し納付する必要がなくなります。

あまり多くの人は気にしていませんが、非常に便利な機能です。

特徴⑧資金は分別管理

こういった新サービスに投資を検討する場合、資金管理がどうなっている
のかを確認することは非常に重要です。

一番確認しないといけないポイントと言ってもよいでしょう。

万が一、あなたの投資した資金を横領して他のことに使ってしまう場合
もありますし、負債を抱えて倒産すると、あなたの資金がなくなって
しまう可能性もあるからです。

FOLIO(フォリオ)の場合は、他の証券会社と同じように、あなたが
投資した資金は信託銀行に預託しており、分別管理が徹底されているので、
勝手に使われる心配はありません。

また日本投資者保護基金に加盟しているので、FOLIO(フォリオ)が
倒産しても、1人あたり1000万円までであれば保証されています。

日本投資者保護基金のHPにも加盟一覧に名前の記載がありましたので、
間違いなく加盟していることは確認できました。

特徴⑨LINEスマート投資ができる

LINEスマート投資というのは、LINEとFOLIO(フォリオ)が始めた
新サービスですが、LINEアカウントを持っていれば、LINEに設定
されているウォレットページから簡単に投資が始められる機能です。

若年層を取り込むための戦略だと思いますが、気軽に投資ができる
環境が整備されていくのは好感が持てますね。

FOLIO(フォリオ)のテーマ投資の注意点

注意点①投資信託とは異なり運用判断は自分

何度も説明しましたので、もう理解いただいていると思いますが、
テーマ投資はあくまでも株式投資ですので、テーマを決めるのも、
銘柄の組入比率を変えたり、銘柄自体を入れ替えたりすることも
あなた自身で判断する必要があります。

注意点②テーマに組入れられている銘柄の寄与度や選定理由が不明確

私にとっては、ここが一番気になるところなのですが、テーマに組入れ
られている10社選定理由が非常にあいまいです。

例えば、インドネシアというテーマがありますが、組み入れられている
企業はすべて国内大手企業10社です。

大手企業なので、インドネシアにも積極的に投資をしているのだとは
思いますが、インドネシア経済が非常に発展したからといって、組み
入れられている国内大手企業の株価が上昇するイメージが持てません。

テーマ型の怖いところは、テーマに関する何かしらの取組みはしている
のだと思いますが、最終的にどれだけの売上貢献度があるのかわからない
ということです。

テーマ型の投資信託であれば、バイオテクノロジーに特化した投資信託が
あれば、バイオ関連の売上寄与率が50%以上の企業を投資対象とするなど
の基準を設けて銘柄を選定していくのが一般的ですので、まだ納得感が
ありますが、テーマを色々見てみると、なぜこの企業がこのテーマに?
というものがかなり多い印象です。

注意点③株主優待は受けられない

さきほど、テーマ投資は株式投資だとお伝えしました。とすれば、
株主優待も受けられるのか?と思う方もいるかもしれませんが、
残念ながら株主優待は受けられません。

株主優待は決められた単元株を保有している投資家に与えられる
権利ですので、例えば1単元が100株だっとすると、20株の権利しか
もっていない人は株主優待の権利がないということです。

もし株主優待を狙うのであれば、自分で直接株を購入してください。

注意点④配当金は受け取れる

株主優待は受けることができませんが、配当金は受け取ることが
できます。

配当金はあなたの口座の入金履歴で確認できますので、気になる方は
確認してみてください。

注意点⑤NISA、IDECOは非対応

株式投資であれば、NISAに対応しているのかと思ってしまいがちですが、
テーマ投資はNISA対象外です。

また当然、投資信託ではありませんので、iDeCoにも対応していません。

注意点⑥テーマ投資以外できない(個別銘柄選定不可)

FOLIO(フォリオ)のサービスはあくまでもテーマ投資ですので、例えば
テーマの中にある特定の銘柄だけに投資をしたいということはできません。

ですので、もしあなたが投資したいテーマの中にどうしても投資したくない
銘柄が含まれているような場合は、個別株式を直接購入するしかないと
いうことです。

FOLIO(フォリオ)のテーマ別の過去運用実績

ここからは人気のテーマごとに過去の運用実績を見てみましょう。

過去3年分しかトラックレコードがありませんので、中長期のパフォー
マンスはわかりませんが、日経平均とのパフォーマンス比較はできる
ようになっているので、テーマ投資をする価値があるかを見ていきましょう。

人口知能

銘柄名 組入比率
ソフトバンク 28.81%
さくらインターネット 18.52%
ソニー 13.27%
テクノスジャパン 12.18%
カドカワ 7.19%
小松製作所 6.47%
オムロン 4.95%
三菱電機 3.12%
エヌ・ティ・ティ・データ 3.11%
ディー・エヌ・エー 2.37%

※2019年1月時点

10銘柄と日経平均のパフォーマンスの比較ですが、非常に残念な
結果となっています。

これならば、日経平均に連動するインデックスファンドに投資を
したほうがよほど健全ですね。

人工知能というテーマで、国内銘柄しか対象とされていない時点で、
あまり期待はしていませんでしたが、銘柄選定にかなり疑問が残ります。


※2019年1月時点

バイオテクノロジー

銘柄名 組入比率
武田薬品工業 16.98%
カネカ 16.12%
ニプロ 16.05%
タカラバイオ 10.36%
味の素 9.83%
大日本住友製薬 9.32%
テルモ 7.73%
アステラス製薬 5.85%
ノーリツ鋼機 4.05%
ロート製薬 3.70%

※2019年1月時点

私がたまたま選んだテーマがそうなのかもしれませんが、バイオ
テクノロジーも日経平均よりはるかに劣るパフォーマンスとなっています。

バイオテクノロジーについても、最先端をいっているのは米国であり、
やはりグローバルに銘柄選定ができないと魅力がありませんね。


※2019年1月時点

アグリテック

銘柄名 組入比率
井関農機 22.96%
イオン 13.77%
サカタのタネ 13.22%
クボタ 10.65%
伊藤忠テクノソリューションズ 8.62%
コニカミノルタ 8.13%
日本トリム 7.59%
タカラバイオ 7.06%
オプティム 5.93%
ノーリツ鋼機 2.07%

※2019年1月時点

アグリテックはかろうじて日経平均より高い運用実績となっています。


※2019年1月時点

FOLIO(フォリオ)の評判は?

FOLIOで調べてみると、投資に詳しくない一部のアフィリエイターの
方々が積極的におすすめしているのが目につきます。

Twitterを見ていると、投資未経験者が「楽しそう!」「面白そう!」
「とりあえず登録してみた」といった声が書かれていますので、ある意味
FOLIO(フォリオ)の戦略通りに口座数は増えているようです。

ただ、当然ですが、2018年は国内株式市場は大荒れでしたので、
FOLIO(フォリオ)に投資している人でプラスが出ている人はほとんど
いないのでしょう。

「資産が増えた」「儲かった」という書き込みは見当たりませんでした。

FOLIO(フォリオ)の個人的評価まとめ

FOLIO(フォリオ)は投資を全くやったことがない初心者が入り口として
遊んでみるには面白いかもしれません。

ただし、あくまで遊びでやる程度には楽しめると言う意味で、資産を
増やすことを前提にFOLIO(フォリオ)を利用することはないでしょう。

投資信託のテーマ型ファンドの組入銘柄を見ていればよくわかること
ですが、日本国内の銘柄だけで構成されていることはほぼ100%ありません。

毎日、企業訪問を繰り返しているような運用のスペシャリスト達が、
テーマ型ファンドで日本株を選択していない理由は何なのか。

もし、そのテーマに関して合致する優良な企業ばかりであれば、当然
もっと投資するはずです。

結局のところ、テーマ型ファンドの場合、米国のベンチャー企業が名前を
連ねることが多く、やはり技術の最先端を進んでいるのは米国であり、
米国株の入っていないようなテーマ型ファンドというのは、名前だけの
飾り物だと思います。

FOLIO(フォリオ)は投資信託ではありませんが、構成銘柄が日本株のみ
というのは普通に考えれば最適な銘柄が選ばれているとは思えません。

また上述しましたが、テーマ型ファンドに組み入れられている銘柄の選定
理由が不明確である点も非常に気になります。

例えば、再生医療テクノロジーのテーマに組入られているA社は、総売上
に対して、再生医療テクノロジー関連の売上が10%程度しかありませんと
なれば、いくら再生医療テクノロジー業界が伸びていったとしても、A社
へのインパクトは大きくありません。

売上に占める割合が50%を超える等、何かしらの基準が明確になっていれば
判断しやすいのですが、現状判断できるものがないので、あなたが興味を
持って投資したテーマが仮に成長したとしても、組み入れられている銘柄の
株価が同じように上昇していくかはわかりません。

今後、技術が進歩して、海外の銘柄もテーマ投資の中に含まれるようになれば、
サービスとして面白くなってくると思いますが、銘柄選定のロジックの作り
直しは相当難しいと思いますし、今の証券会社のシステムでは複数の異なる
海外株式を同時に購入するという仕組みを作るのにも相当の時間がかかるでしょう。

まだ発展途上のサービスだと思いますので、サービスの進化には今後も期待
したいと思いますが、現状でいえば、何か特定のテーマに投資をするのであれば、
テーマ型ファンドのほうがまだ期待ができるのではないでしょうか。