アジアとオセアニア地域の債券に特化したアジア・オセアニア債券オープン(毎月決算)
『アジオセ定期便』。

アジアとオセアニアをあえてひとつにまとめた理由がいまいちわかりませんが、
一時期は純資産総額が1000億円を超える人気ファンドでした。

さて、直近の運用はどうなっているのでしょうか?
今日は、アジオセ定期便について徹底分析していきます。

アジア・オセアニア債券オープン(毎月決算)『アジオセ定期便』の基本情報

投資対象は?

アジオセ定期便の投資対象は、アジア・オセアニア地域の債券に投資していきます。
以下のように、ファンド・オブ・ファンズ方式で運用を行い、アジア・ニュージーランド債券
マザーファンドを通じて、アジア諸国とニュージーランドのソブリン債(国債・政府保証債)に
投資し、LM・オーストラリア債券ファンドを通じて、オーストラリアの公社債に投資を
していきます。実際の運用では、2:8くらいの資産比率となっています。

アジア・ニュージーランド債券マザーファンドの国別構成比率を見てみると、
インドネシア、ニュージーランド、タイ、マレーシアに限定しています。

また組入債券の信用格付けはすべてBBB以上の債券で構成されており、
信用リスクは低いことがわかります。

※2018年9月時点

LM・オーストラリア債券ファンドの構成比は社債、州政府債、国債の順に高くなっています。
社債の比率が高いですが、保有債券の格付はすべてBBB以上となっているので安心です。

※2018年9月時点

純資産総額は?

続いて、アジオセ定期便の純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることが
できなかったり、純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

アジオセ定期便は、一時期1000億円を超えるほどの人気がありましたが、
近年の毎月分配型への悪評もあってか、現在は350億円程度になっています。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

アジオセ定期便の実質コストは1.642%となっており、カテゴリー内でも割高です。
高いパフォーマンスを出しているならまだしもマイナスの運用をされては
払う気もなくなりますね。

購入時手数料 3.24%(税込)
信託報酬 1.62%(税込)
信託財産留保額 0.1%
実質コスト 1.642%(概算値)

※第101期 運用報告書(決算日2018年5月21日)より

アジア・オセアニア債券オープン(毎月決算)『アジオセ定期便』の評価分析

基準価額の推移は?

アジオセ定期便の基準価額は、3年間で約30%ほど下落しています。
一方、分配金再投資基準価額(青線)を見ると、6500~7000円の間をうろうろしています。
ですので、ファンドの収益力に対して、過剰な分配が行われていることがわかりますね。

利回りはどれくらい?

アジオセ定期便の利回りを見てみましょう。直近1年間の利回りは▲4.97%、3年平均利回りが
▲0.21%、5年平均利回りが+1.47%となっています。

基本的に下から数えたほうが早い順位なので、あえてこのファンドに投資する理由はありませんね。

将来リターンについては、標準偏差から計算できますので、ご自身で計算してみてください。
計算方法に自信がない方はこちらをご参考に。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法


※2018年9月時点

四半期別運用パフォーマンスは?

アジオセ定期便の四半期別の運用パフォーマンスも下に載せておきます。
こちらもあわせて検討材料として利用してください。

分配金の推移は?

アジオセ定期便の分配金は2016年に分配金を毎月50円に減配して以来、50円を出し続けています。
ただ、分配金余力は20カ月程度ですので、あと1年程度たつと、減配が行われる可能性はあります。

基準価額に対する分配金の割合を示す分配利回りが13%程度と明らかにファンドの収益力を
上回っているので、利回りが高いという理由だけで飛びつかないようにしてください。

評判はどう?

アジオセ定期便の評判はネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を知るうえで
一番役に立つのが、月次の資金流出入額です。

資金が流出しているということは、それだけアジオセ定期便を解約している人が多い
ということなので、評判が悪くなっているということです。

アジオセ定期便は、2016年ごろからほぼ毎月資金が流出超過となっており、
人気がなくなっていることがわかります。このパフォーマンスでは当然といえば当然ですね。

アジア・オセアニア債券オープン(毎月決算)『アジオセ定期便』の今後の見通し

アジア・オセアニア諸国の債券市場は、米中貿易摩擦や中国景気減速への懸念を背景に、
当面は不安定な動きが予想されます。

どちらにしても、現状このようなパフォーマンスでは、投資する価値がありませんし、
タコ足配当をつづけるような毎月分配型ファンドは即刻解約したほうがあなたの資産を
守ることになります。

私個人としては、債券ファンドを購入するくらいであれば、直接債券を購入して
中長期で保有したほうが間違いなくメリットが大きいと思いますよ。