ブラジルのレアルと日本の為替取引、株式指数オプション、通貨
オプション等を高度に組み合わせたファンドということで、一時期
注目を集めていた日本株アルファ・カルテット。

高度な運用戦略を組み入れること自体は良いのですが、それに
見合ったパフォーマンスが本当に得られるかは別問題です。

実際のところ運用状況どうなっているのか、今日は日本株アルファ
・カルテットについて詳しく分析していきます。

日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)の基本情報

投資対象は?

日本株アルファ・カルテットは日本国内の株式への投資に加え、
「高金利通貨戦略」「株式カバードコール戦略」「通貨カバード
コール戦略」を組み合わせることで、インカムゲインとオプション
プレミアムの確保を目指します。


※引用:交付目論見書

株式は125銘柄を組み入れており、TOPIX上位銘柄で構成されています。


※引用:マンスリーレポート

カバードコール戦略とは、オプションというデリバティブを活用した
戦略で、一般の個人投資家はあまり手を出さないため、なじみが薄い
かもしれませんが、よくある戦略のひとつです。

もう少しわかりやすいように下記の図を見てください。

ここでいう原資産というのは、TOPIX等の指数を指しています。

細かいオブションの仕組みを一から話をしても仕方がないので、
大きく指数(原資産)の動きに合わせて、3つ基準価額の動きが
想定されます。


※引用:交付目論見書

覚えておいてほしいのは、色々と難しい言葉が出てきていますが、
指数が上昇すれば、基準価額も上昇し、指数が下落するか、もしくは
横ばいのときは基準価額が下落するということです。

それ以上のことは知らなくてもいいでしょう。

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の
総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、純資産総額が大きく減少していると、
ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性が
ありますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)の純資産総額は1200億円程度
なので、規模としては全く問題ありませんね。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなる
のが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければ
なりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)の実質コストは1.902%と
なっており、カテゴリー内ではかなり高い水準です。購入時手数料
も信託報酬も高く、積極的におすすめできる商品ではありません。

購入時手数料 3.78%(税込)※上限
信託報酬 1.902%(税込)
信託財産留保額 0.3%
実質コスト 1.902%(概算値)

※引用:運用報告書(決算日:2019年3月4日)

日本株アルファ・カルテットよりはるかに優れたアクティブファンド特集

日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)の評価分析

基準価額をどう見る?

では日本株アルファ・カルテットの基準価額の推移を見てみましょう。

2014年に設定されたファンドですが、すでに80%ほど下落しています。
2016年からみても50%下落していることがわかります。

2018年は株式ファンドが軒並みマイナスのパフォーマンスでしたが、
2019年に入ってからは反発しました。しかし日本株アルファ・カルテット
は反発するどころかさらに下落をしており、悲惨な状況となっています。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

日本株アルファ・カルテットの直近の利回りを見てみると、1年平均
利回りは▲9.24%、3年平均利回りは+7.77%となっています。

3年平均、5年平均の利回りを見ると、下位20%にランクインしており、
これでは投資をする気になれません。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 ▲9.24% 66%
3年 7.77% 81%
5年 1.02% 93%
10年

※2019年7月時点

標準偏差は?

日本株アルファ・カルテットの標準偏差を見てみると、
同カテゴリー内でのランクは下位2割となっています。

また日経225に連動するインデックスファンドでも
標準偏差は15%程度なので、20近くあるということは
値動きが大きいことを意味しています。

そして、安定した分配金が欲しいひとにとっては、リスクが
高いということになります。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのは
ご存じでしょうか?

まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいて
くださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 22.28 77%
3年 17.52 79%
5年 21.61 80%
10年

※2019年7月時点

年別のパフォーマンスは?

日本株アルファ・カルテットの年別のパフォーマンスを
見てみましょう。

せっかく20%超のプラスのリターンを出しても、大きなマイナスを
出してしまっているため、リターンが相殺されてしまっています。

このような運用では投資家は恐くて投資をする気になれません。

年間利回り
2019年 4.92%(1-6月)
2018年 ▲28.96%
2017年 22.66%
2016年 20.52%
2015年 ▲13.79%

※2019年7月時点

最大下落率は?

投資をするうえで、日本株アルファ・カルテットがどの程度下落する
可能性があるのかは把握しておきたいところです。

標準偏差などからある程度の範囲は予測することができますが、
やはり実際にどの程度下落したことがあるのかは知っておきたいですね。

日本株アルファ・カルテットは2015年7月~2015年9月に最大29.66%
下落しています。3カ月でこの下落はかなり大きいです。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲19.31%
3カ月 ▲29.66%
6カ月 ▲27.40%
12カ月 ▲27.83%

※2019年7月時点

分配金の推移と分配金余力は?

日本株アルファ・カルテット分配金の推移を見てみると、2016年の
4月から毎月100円の分配金を出していました。しかし分配が苦しく
なってきて、ついに60円に減配されています。

分配金余力も10カ月程度しかありませんので、もう一度減配されても
おかしくない状況です。

また基準価額に対する分配金の利回りが36%と異常に高いため、
今後、基準価額の下落も急速に進んでいくと思われます。

そうすると、さらにタコ足配当が続き、減配するしかなくなります。

このブログでは何度も言っていますが、特別な事情がない限りは
毎月分配型のファンドに投資すべきではありません。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金 当期収益以外 繰越対象額
54 100円 23円 536
55 60円 552
56期 60円 568
57期 60円 586
58期 60円 604
59期 60円 623

評判はどう?

ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を知る
うえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流入しているということは、それだけこのファンドを購入
している人が多いということなので、評判が良いということです。

日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)は直近、資金が流入して
いますが、これは分配利回りが高いため、何もわからないカモの
投資家が騙されてしまっているからです。

決して今から購入してはいけません。


※引用:モーニングスター

日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)の今後の見通し

1月末に米国に端を発する日本株式市場の下落にも歯止めがかかり、
株価は次第に持ち直しに転じ始めていましたが、ここにきて、また
市場が大きく下落しています

また世界的な景気のピークアウトには依然として注意が必要で、
方向感のない推移が継続しそうです。

日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)はとにかく分配利回りが
30%と高すぎますので、早急な対応が必要となっています。

まず間違いなく減配となります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

自分には理解できない高度な運用戦略が使われていると聞くと、
なんとなく凄いのではないかと思ってしまいがちですが、中身を
しっかり分析しなければその良し悪しは判断できません。

その分、信託報酬も高くなってしまいます。

日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)に限らず、投資信託は
5000本以上もあるわけですから、いまいちだと思ったら、もっと
優良なアクティブファンドを選ぶことをおすすめします。

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