ブラジルのレアルと日本の為替取引、株式指数オプション、通貨オプション等を
高度に組み合わせたファンドということで、一時期注目を集めていた
日本株アルファ・カルテット。

高度な運用戦略を組み入れること自体は良いのですが、それに見合ったパフォーマンスが
本当に得られるかは別問題です。

実際のところ運用状況どうなっているのか、今日は日本株アルファ・カルテットについて
詳しく分析していきます。

日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)の基本情報

投資対象は?

日本株アルファ・カルテットは日本国内の株式への投資に加え、「高金利通貨戦略」
「株式カバードコール戦略」「通貨カバードコール戦略」を組み合わせることで、
インカムゲインとオプションプレミアムの確保を目指します。


※引用:交付目論見書

株式は146銘柄を組み入れており、TOPIX上位銘柄で構成されています。


※引用:マンスリーレポート

カバードコール戦略とは、オプションというデリバティブを活用した戦略で、
一般の個人投資家はあまり手を出さないため、なじみが薄いかもしれませんが、
よくある戦略のひとつです。

もう少しわかりやすいように下記の図を見てください。

ここでいう原資産というのは、TOPIX等の指数を指しています。細かいオブションの
仕組みを一から話をしても仕方がないので、大きく指数(原資産)の動きに合わせて、
3つ基準価額の動きが想定されます。


※引用:交付目論見書

覚えておいてほしいのは、色々と難しい言葉が出てきていますが、
指数が上昇すれば、基準価額も上昇し、指数が下落するか、もしくは
横ばいのときは基準価額が下落するということです。

それ以上のことは知らなくてもいいでしょう。

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと
思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることが
できなかったり、純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)の純資産総額は1700億円なので、
規模としては全く問題ありませんね。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)の実質コストは1.902%となっており、
カテゴリー内ではかなり高い水準です。購入時手数料も信託報酬も高く、
積極的におすすめできる商品ではありません。

購入時手数料 3.78%(税込)※上限
信託報酬 1.902%(最大)
信託財産留保額 0.3%
実質コスト 1.902%(税込)

※第53期 運用報告書(決算日:2018年9月4日)

日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)の評価分析

基準価額をどう見る?

では日本株アルファ・カルテット(の基準価額の推移を見てみましょう。

2014年に設定されたファンドですが、すでに75%ほど下落しています。
2016年、2017年は20%以上の運用リターンがあったため、基準価額は
下落しませんでしたが、2018年に入ってからは、株式市場全体が
下落していますので、同じようなパフォーマンスを上げることは難しく、
今後も基準価額が下落すると思われます。


※引用:モーニングスターWEBサイト

利回りはどれくらい?

日本株アルファ・カルテットの直近の利回りを見てみると、1年平均利回りは▲10.97%、
3年平均利回りは+13.45%となっています。2018年はかなり厳しい結果となっています。
※引用:モーニングスターWEBサイト

四半期別のパフォーマンスは?

日本株アルファ・カルテットの四半期別のパフォーマンスを見てみましょう。
マイナスになるときは大きくマイナスになっているので、想像以上に
ボラティリティが大きいようです。
※引用:モーニングスターWEBサイト

最大下落率は?

投資をするうえで、日本株アルファ・カルテットがどの程度下落する可能性があるのかは
把握しておきたいところです。標準偏差などからある程度の範囲は予測することができますが、
やはり実際にどの程度下落したことがあるのかは知っておきたいですね。

日本株アルファ・カルテットは2015年7月~2015年9月に最大29.66%下落しています。
3カ月でこの下落はかなり大きいですね。


※引用:モーニングスターWEBサイト

分配金の推移と分配金余力は?

日本株アルファ・カルテット分配金の推移を見てみると、2016年の4月から
毎月100円の分配金を出しています。

分配金余力は6カ月とかなり迫ってきており、近々、分配金の減額が行われるでしょう。
また基準価額に対する分配金の利回りが37%と異常に高いため、基準価額の下落も
急速に進んでいくと思われます。


※引用:モーニングスターWEBサイト

評判はどう?

ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、
月次の資金流出入額でしょう。

資金が流入しているということは、それだけこのファンドを購入している人が多い
ということなので、評判が良いということです。

日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)は直近、資金が流入していますが、
これは分配利回りが高いため、何もわからないカモの投資家が騙されてしまっているからです。
決して今から購入してはいけません。


※引用:モーニングスターWEBサイト

日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)の今後の見通し

1月末に米国に端を発する日本株式市場の下落にも歯止めがかかり、株価は次第に持ち直しに
転じ始めていましたが、ここにきて、また市場が大きく下落しています

また世界的な景気のピークアウトには依然として注意が必要で、方向感のない推移が
継続しそうです。

日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)はとにかく分配利回りが30%と高すぎますので、
早急な対応が必要となっています。まず間違いなく減配となります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
自分には理解できない高度な運用戦略が使われていると聞くと、なんとなく
凄いのではないかと思ってしまいがちですが、中身をしっかり分析しなければ
その良し悪しは判断できません。その分、信託報酬も高くなってしまいます。

日本株アルファ・カルテット(毎月分配型)に限らず、投資信託は5000本以上もあるわけですから、
いまいちだと思ったら、もっと優良なアクティブファンドを選ぶことをおすすめします。