オーストラリアのリートに特化したDIAMオーストラリアリート
オープン『A-REIT』。

リートというと、米国に特化したファンドや世界に分散投資する
ファンドが多い中で、オーストラリアに特化しているというのが
ひとつの特徴です。

リートが好きな人は本当にリートばかりに投資をしているので、
エリアを分散するという意味では役立つファンドかもしれません。

今日は、DIAMオーストラリアリートオープン『A-REIT』について、
徹底分析していきます。

DIAMオーストラリアリートオープン『A-REIT』の基本情報

投資対象は?

A-REIT の投資対象は、オーストラリアのリートです。

リートというのは、多数の投資家から集めた資金などで、
不動産を取得・管理・運用し、そこから生じる賃貸収入や
売買益などを配当として投資家に分配する仕組みです。

少額で、様々な不動産に間接的に投資ができるということで、
不動産好きの投資家から非常に人気があります。

業種別の組入比率を見てみると、店舗用不動産、各種不動産
(2種類以上の不動産タイプにわたって多角的に経営を展開する)
の比率が高くなっているのが特徴です。

※引用:マンスリーレポート(2018年11月末時点)

純資産総額は?

続いて、A-REIT の純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の
総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、純資産総額が大きく減少していると、
ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性
がありますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

A-REIT は一時期750億円まで、資産規模が膨らんでいましたが、
現在は約270億円になっています。

270億円あれば、規模としては問題ありません。

※引用:マンスリーレポート(2018年11月末時点)

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが
通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

A-REIT の実質コストは1.882%とかなり高くなっています。

REITは期待利回りがそこまで高いわけではないので、このコストの
高さは厳しいですね。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.24%(税込)
信託報酬 1.7064%(税込)
信託財産留保額 0.3%
実質コスト 1.882%(概算値)

※引用:第76期 運用報告書(2018年10月22日)

実質コストを加味しても、圧倒的に高いリターンを出している海外RIETファンドランキング

DIAMオーストラリアリートオープン『A-REIT』の評価分析

基準価額をどう見る?

A-REIT の基準価額は、3年間で20%近く下落しています。

分配金再投資基準価額(青線)を見ると、3年間で20%弱は上がって
いますので、分配金を過剰に出していることがわかりますね。

毎月分配型で6年近く運用していて、基準価額がまだ10,00近辺に
いるのは好感がもてます。

※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

A-REIT の直近1年間の利回りは+2.20%となっており、3年平均
利回りが+4.95%、5年平均利回りが+6.65%となっています。

最低限、利回りがプラスになっているので、良しとするという
見方もありますが、カテゴリー内のランキングでは上位50%程度
のパフォーマンスなので、まだまだ他に優れた実績を出している
リートが存在します。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 2.20% 27%
3年 4.95% 38%
5年 6.65% 80%
10年

※2018年12月時点

標準偏差は?

A-REIT の標準偏差を見てみると、5年平均で上位3割に入っていますが、
直近は下位3割に入っており、同カテゴリー内では基準価額の変動が大きく
なっています。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 14.55 73%
3年 14.21 68%
5年 14.19 38%
10年

※2018年12月時点

年別のパフォーマンスは?

A-REITの年別の運用パフォーマンスも見てみましょう。

マイナスリターンの年もありますが、4%程度で済んでいるのであれば、
許容範囲でしょう。

年間利回り
2018年 ▲2.65(9月末時点)
2017年 10.11%
2016年 3.90%
2015年 ▲4.36%
2014年 31.04%

※2018年12月時点

類似ファンドとのパフォーマンス比較

毎月分配型のファンドへの投資を検討するのであれば、他の
毎月分配型ファンドとも比較をしておいて損はありません。

今回は、毎月分配型のファンドの中でも健全に運用されている
アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信とパフォーマンスを
比較してみました。

結果は見るまでもなくA-REIT(黄線)の惨敗です。

毎月分配型ファンドの場合、分配金額がいくらなのかに注目しすぎて
パフォーマンスをおろそかにしがちですが、ちゃんとファンドが収益
を上げていないファンドに投資するのはそもそもナンセンスだと忘れ
ないでください。

最大下落率は?

投資を検討するうえで、標準偏差などから、価格変動の範囲をある
程度は予想できますが、やはり実際に下落した度合いをみたほうが
イメージがわきます。

A-REIT は2013年5月~2013年7月の間に最大▲15.30%ほど下落
しています。

1年間の下落率で見ると、10%を切っています。最大下落率が10%
程度で収まっているというのは非常に好感が持てますね。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲7.97%
3カ月 ▲15.30%
6カ月 ▲13.67%
12カ月 ▲9.25%

※2018年12月時点

分配金の推移は?

続いて、分配金の推移を見ていきましょう。

A-REITは、2016年に分配金を150円から80円に引き下げて以来、
同じ水準の分配を続けています。

直近運用がうまく行っておらず、タコ足配当が続いており、
分配金余力は約20カ月となっています。

また、このブログでは何度も言っていますが、特別な事情がない限りは
毎月分配型のファンドに投資すべきではありません。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金 当期収益以外 繰越対象額
71期 80円 80円 1,713円
72期 80円 79円 1,633円
73期 80円 1,640円
74期 80円 52円 1,588円
75期 80円 15円 1,572円
76期 80円 80円 1,492円

評判はどう?

A-REIT の評判はネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、
評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額です。

資金が流出しているということは、それだけA-REIT を解約している
人が多いということなので、評判が悪くなっているということです。

A-REIT は、2105年に資金が大量流入しましたが、それ以降は、
資金の流出が続いています。

やはり、毎月分配型のデメリットが知り渡りはじめたことにより、
A-REITも解約が増えているということでしょう。

DIAMオーストラリアリートオープン『A-REIT』の今後の見通し

豪州のリート市場は、短期的には日米豪の金融政策に対する
市場の思惑や、米中貿易摩擦問題に伴う投資家にリスク許容度の
変化に左右される展開が続くと予想されます。

中長期的には、RBA(オーストラリア準備銀行)による緩和的な
金融政策が続くとみられること、好調な不動産市況を背景にした
利益成長や、相対的に高い配当利回り水準を魅力的に感じる
投資家からの資金流入などにより、底堅い展開が続くと予想されます。

シンプルに豪州のリートに投資をするファンドであれば、ポート
フォリオの一部に組み込んでも面白いかもしれませんが、
毎月分配型でかつ過剰な分配を行っているようなファンドでは、
おすすめできないですね。

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