一部の人はすでにご存じだと思いますが、auで有名なKDDIが大和証券グループと
組んで2018年から資産運用業に参入してきました。

KDDIとしては、通信サービスを通じて、多くの顧客を囲っていますので、
貯蓄から投資へと叫ばれるなかで、通信サービスだけでなく、新たな収益源として
金融サービスでも収益を作っていきたいという意図があります。

大和証券グループとしては、なかなか取り込みが進んでいない若年層を
取り込みたいといったところでしょうか。

競合の野村證券グループがLINEと組んで、資産運用業を始めたというのも
後押しとなっているかもしれません。

今日は、KDDIアセットマネジメントが新規設定する
auスマート・ベーシック(安定)/(安定成長)について徹底分析していきます。

auスマート・ベーシック(安定)/(安定成長)の基本情報

投資対象は?

投資対象は、国内外の株式、債券に投資をしていきます。
もう少し具体的には、以下の指数に連動するインデックスファンドに分散投資をし、
ファンド・オブ・ファンズ方式で運用していきます。

アセットクラス 指数
国内株式 TOPIX
先進国株式 MSCIコクサイ(円ベース)
新興国株式 FTSE RAFI エマージング インデックス(円換算)
国内債券 NOMURA-BPI指数
先進国債券 FTSE世界国債インデックス
新興国債券 JPモルガン ガバメント・ボンド・インデックス-エマージング・マーケッツ グローバル ダイバーシファイド

auスマート・ベーシック(安定)では、株式20%債券80%、
auスマート・ベーシック(安定成長)では、株式35%債券65%となっています。

auスマート・ベーシックは債券比率がかなり高く、リスクを抑えているので、
損をしたくない投資初心者向けに設計された商品だということがうかがえます。

ただし、ここで注意すべき点があります。
それは、国内債券比率が非常に高いということです。

後述するコストから考えれば、コスト負けはしないと思いますが、
ほぼ増えないというのは間違いありません。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

auスマート・ベーシック(安定)/(安定成長)の実質コストは運用報告書が
出ていないため正確にはわかりませんが、0.38%~0.48%程度になると思います。

近年、三菱UFJ国際のeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)や
りそなのSmart-i8資産バランス安定型のように、コストが0.17%の
バランス型ファンドがでてきている中でいうと、かなりコストが高いファンドになります。

今どきこのコストでは、投資する価値があるとは思えません。

購入時手数料 0
信託報酬 0.378%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 0.38~0.48%(概算値)

auスマート・ベーシック(安定)/(安定成長)の評価分析

投資対象がインデックスファンドのバランス型ファンドというのは、
コスト以外でほぼ差がつきません。

もちろん組入比率の違いによりパフォーマンスは変わりますが、組入比率も
正直大きく変わることはないと思ってよいでしょう。

そうすると、バランス型ファンドで手堅く資産を増やしたいというのであれば、
コストがauスマート・ベーシック(安定)/(安定成長)と比べて半分の、
三菱UFJ国際のeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)やりそなのSmart-i8資産
バランス安定型に投資をしたほうがパフォーマンスはよくなるということです。

ただ、根本的に私はバランスファンドはあまりおすすめしません。
バランス型ファンドの本当のデメリット。なぜ私はおすすめしないのか

今回ターゲットしているのは、いわゆるスマホ世代の若年層だと思いますので、
あまり何も調べないまま、とりあえず買ってみるという人もいると思いますが、
しっかり資産を増やしたいというのであれば、auスマート・ベーシック(安定)/
(安定成長)ではないと思います。