投資初心者の方がとにかく好きな「分散」。その分散を大きな看板
として掲げたファンドがりそな・世界資産分散ファンド『ブンさん』です。

一時期はモーニングスターのFund of the year 2006国内ハイブリッド型
・国際ハイブリッド型部門で堂々最優秀ファンド賞を受賞しました。

しかし、その後はパフォーマンスも優れず、人気は下火になってきて
おり、純資産総額も全盛期の頃の10分の1以下の額しかありません。

果たして、まだ投資する価値があるのか、今日は、ブンさんについて
徹底分析していきます。

りそな・世界資産分散ファンド『ブンさん』の基本情報

投資対象は?

ブンさんは、海外の公社債、REITおよび株式に3分の1ずつを目途に
投資をしていきます。

現在の資産構成比率も、株式と債券の比率が少し高くなっていますが、
おおむね3分の1ずつとなっています。


※引用:目論見書

海外の公社債部分は、ソブリン債といって、国債、政府機関債、
国債機関債などに投資をしていきます。

下図のように、25%ずつに通貨への配分比率を分散していきます。

債券であれば、格付が気になるところですが、組み入れられている
債券はすべてA格以上の債券なので、信用リスクは低いと言えそうです。


※引用:目論見書

海外株式部分は、配当の質の高い企業を選定し、北米、欧州、
アジア・オセアニアの3地域に均等に投資をしていきます。


※引用:目論見書

海外リートについては、配当利回りや期待される成長性・割安度
などを勘案して投資銘柄を選定します。

国・地域配分は考慮するようですが、投資対象地域に特に制限は
ないようです。

純資産総額は?

純資産総額は投資信託を見極める際にとても大切なポイントです。

純資産総額が多いと、思い通りにポートフォリオを組み替えられますが、
純資産総額が小さいと、銘柄をタイミングよく入れ替えることができ
なかったりします。

またコストの面から見ても、ファンドが小さいとコストが嵩みます。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

ブンさんの純資産総額は約400億円となっており、規模としては
全く問題ありません。

2005年の設定から一気に資金を集め、6000億円を超えた時期も
ありましたが、現在は10分の1以下まで純資産が減っています。

リーマンショック時に基準価額が大暴落して以来、流出に歯止めが
かかっていないような状況です。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

投資信託にかかる費用について、販売時の手数料・信託報酬・解約時
の信託財産保留金以外にも費用がかかることを知っていますか?

これを実質コストと言います。

実質コストは売買時の手数料や取引の際の税金、保管費用などが
含まれており、信託報酬だけを見て、ファンドを比較していると
落とし穴にはまることがあります。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

ブンさんの実質コストは1.66%となっており、かなり割高となっています。
また購入時手数料もかかりますので、慎重に選定するようにしましょう。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 2.2%※上限
信託報酬 1.43%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.66%(概算値)

※引用:最新の運用報告書

実質コストを加味しても、圧倒的に高いリターンを出しているアクティブファンド特集

りそな・世界資産分散ファンド『ブンさん』の評価分析

基準価額の推移は?

ブンさんの基準価額は2018年の1月をピークに9000円前後を
変動しています。

分配金の支払い割合がかなり小さいため、基準価額への
影響も小さく済んでいますね。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

ブンさんの利回りは1年平均が▲0.17%、3年、10年平均利回りは6%
を超えてきています。

バランス型ファンドであることを考えれば、この程度の利回りで
満足すべきところだと思いますが、後述する最大下落率は注意し
なければなりません。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 ▲0.17% 35%
3年 +6.18% 42%
5年 +2.89% 70%
10年 +7.26% 27%

※2019年10月時点

標準偏差は?

標準偏差は基準価額の変動幅の大きさを比較するときに
利用できます。

100%株式ファンドと比較すると、基準価額の変動は半分
程度ですので、リスクを抑えた運用ができているようです。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 11.57 57%
3年 8.79 64%
5年 11.05 68%
10年 12.75 88%

※2019年10月時点

年別のパフォーマンスは?

ブンさんの年別のパフォーマンスを見てみましょう。

分散している割には、プラスのリターンが出るときは10%超も
出ており、マイナスが出るときは10%超の損失が出ることも
あります。

たぶんあなたが思っている以上にリスクが高いファンドとなって
いると思いますので、自分が許容できるリスクの範囲かは注意
してください。

年間利回り
2019年 +9.28%(1-9月)
2018年 ▲10.22%
2017年 +12.82%
2016年 ▲4.67%
2015年 ▲4.61%
2014年 +24.69%

※2019年10月時点

最大下落率は?

分散投資ができているので、リスクは低いのだろうと思ってしまい
がちですが、ブンさんの最大下落率を見てみると、2008年1月~
2008年12月の間で最大43.57%下落しています。

株式比率が3割程度で、この下落率は異常ですね。

100%株式ファンドとほぼ変わらない下落率となっていますので、
分散投資されているとは言っても、リスクが高いファンドである
ことを忘れないようにしてください。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲22.26%
3カ月 ▲35.67%
6カ月 ▲41.69%
12カ月 ▲43.57%

※2019年10月時点

分配金は?

ブンさんは2010年以降ずっと15円の分配金を出しています。

分配金利回りも2~3%程度ですので、タコ足配当もほとんどして
おらず、健全な水準と言えますが、この程度の分配金しか支払わない
のであれば、分配しなくてもほぼ同じようなものです。

また、このブログでは何度も言っていますが、特別な事情がない限りは
分配型のファンドに投資すべきではありません。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金 当期収益以外 繰越対象額
155期 15円 474円
156期 15円 2円 472円
157期 15円 5円 467円
158期 15円 466円
159期 15円 474円
160期 15円 490円

評判はどう?

次にブンさんの評価はどうでしょうか?

評判については、ネットでの書き込みなどを調べる方法もありますが、
一部の偏った意見である場合も多く、あまりアテになりません。

そこで、役立つのが資金の流出入額です。資金が毎月流出超過に
なっているということは、それだけ解約している人が多いという
ことなので、評判は悪くなっているというわけです。

ブンさんはここ5年間毎月資金が流出超過となっており、流出に
歯止めが効いていません。

高いコストを支払ってまで投資する先ではないので仕方がないですね。


※引用:モーニングスター

りそな・世界資産分散ファンド『ブンさん』の今後の見通し

ブンさんの今後の見通しについて、債券、株式、REITに3分の1ずつ
投資をしていますので、中長期的にマイナスになることはないでしょう。

ただ、ブンさんは皆さんが思っている以上にボラティリティが大きいです。
ですので、思った以上に上下に値動きすると思っておいてください。

また私のブログでは何度も言っていますが、バランス型ファンドと
いうのは、あなたにとってメリットはほとんどありません。

投資を今後本気でやっていこうと思っているならば、バランス型
ファンドは選ばないほうがよいでしょう。

バランス型ファンドの本当のデメリット。なぜ私はおすすめしないのか

ブンさんに投資をしようと思っている人たちは、分散投資をすること
で、リスクを下げたいという思いが強いと思いますので、この変動幅の
大きさはあまりあっていないような気がします。

もっと低リスクのファンドをお勧めします。

自分に最適な至極の1本を見つけたい方はこちら

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