ファンドのカテゴリーといえば、株式、債券、リートなどがまず思い浮かびあがりますが、
高い配当利回りで注目を集めているのがMLP(エムエルピー)というカテゴリーです。

MLPというのは、マスター・リミテッド・パートナーシップの略称で、石油・天然ガスの
精製、備蓄、輸送(パイプライン)施設などのエネルギーインフラに間接的に投資が
できる形態です。

MLPはエネルギー版のREITとも呼ばれており、分散投資に欠かせない資産クラスとして、
一部の投資家の間では有名です。

今日は、そんなMLPに投資ができる野村アセットマネジメントの
米国エネルギー革命ファンド Bコース『愛称:エネルギーレボリューション』
について徹底分析していきます。

米国エネルギー革命ファンド Bコース『エネルギーレボリューション』の基本情報

投資対象は?

エネルギーレボリューションは、アメリカに上場しているエネルギー関連事業に投資する
MLPを実質的な投資対象としています。

組入資産を見たほうが早いですが、現在はすべてパイプラインに投資を
していることがわかります。


※2018年10月時点

純資産総額は?

続いて、エネルギーレボリューションの純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで売買できなかったり、
コストが嵩みますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

エネルギーレボリューションの純資産総額は、現在250億円程度です。
一時期は、1000億円をこえる大規模ファンドでしたが、2015年に大きく
基準価額が下落してからは、純資産総額は右肩下がりとなっています。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

エネルギーレボリューションの実質コストは1.78%と カテゴリー内では割高です。
かつ購入時手数料が3.78%と異常に高くなっており、手を出してはいけない水準に
なっています。

パフォーマンスが優れているならまだしも、マイナスになっているようでは、
投資する気にもなれません。

購入時手数料 3.78%(税込)
信託報酬 1.7764%(税込)
信託財産留保額 0.3%
実質コスト 1.78%(概算値)

※第57期 運用報告書(決算日2018年3月27日)より

米国エネルギー革命ファンド Bコース『エネルギーレボリューション』の評価分析

基準価額の推移は?

エネルギーレボリューションの基準価額は、直近3年間で5000円~8000円の間で
大きく波打っています。比較的安定した収益をイメージしている方もいるかも
しれませんが、かなりボラティリティは大きくなっています。

利回りはどれくらい?

エネルギーレボリューションの利回りを見てみましょう。
直近1年間の利回りは▲0.33%となっています。

3年平均利回りは1.42%、5年平均利回りでは、△2.94%とカテゴリーランキングで
見ても、常に下位1割にはいっており、悲惨な運用成績となっています。


※2018年10月時点

四半期別のパフォーマンスは?

エネルギーレボリューションの四半期別のパフォーマンスを見てみると、
毎年かなり大きくプラスマイナスに振れていることがわかります。

2018年に入ってからも、3カ月で15%以上下がっては上げてを繰り返しており、
かなりハイリスクとなっています。

最大下落率は?

投資をする上で、最大どの程度下落する可能性があるかというのは、
気になるところでしょう。

標準偏差からある程度の範囲は予測できますが、やはり直接確認したほうが
イメージが湧きます。

エネルギーレボリューションは2015年3月~2016年2月までで最大▲42.47%の
下落を記録しています。

リーマンショック並みの下落を2015年にしているところを見ると、今後も
同じような下落が頻繁に起きそうなため、気軽に投資はできませんね。

分配金の推移は?

つづいて、エネルギーレボリューションの分配金の推移を見てみましょう。
2014年以前から毎月30円の分配を続けており、分配金余力もまだ
100カ月以上ありますので、当面分配金が下がることはないでしょう。

ただ、分配金利回りが5%を超えており、明らかにファンドの収益力を
上回っており、過剰分配が行われています。

このことから、基準価額の下落は続くでしょう。

評判はどう?

エネルギーレボリューションの評判はネットでの書き込みなどで調べる方法も
ありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額です。

資金が流出しているということは、それだけエネルギーレボリューションを
解約している人が多いということなので、評判が悪くなっているということです。

エネルギーレボリューションは、2015年以降、毎月資金が流出しており、
評判は良くない状況です。

パフォーマンスを見れば当然ともいえますが、MLPに対して投資家は
悲観的な見方をしています。

米国エネルギー革命ファンド Bコース『エネルギーレボリューション』の今後の見通し

エネルギーレボリューションはエネルギー関連事業の中でも川中に位置する
ガス・石油の精製・備蓄・エネルギー輸送などの事業を中心に行っています。
なので、原油や天然ガスを輸送するパイプライン事業の比率が高かったわけです。

本来であれば、資源の生産者とMLPがパイプラインの使用に関して長期契約を
結ぶことが多く、ビジネス上のキャッシュフローも安定するはずなのですが、
なぜか基準価額がかなり上下に振れています。

安定的な収益を求める投資家にとっては、リスクが高すぎており、これなら
まだREITに投資をしたほうが安心して見守れると思います。