2019年はレバレッジバランスファンド元年と
いっても過言ではない年となりました。

そして、今まで黙っていた東京海上アセット
からもついにレバレッジ型ファンドが登場します。

その名も、東京海上・円資産バランスファンド(3倍型)
『愛称:円奏会 三重奏』です。

円奏会と聞けば、わかる人はわかると思います。

そう、あの東京海上アセットが運用するバランス
ファンドの中でもトップクラスを誇る人気のファン
ドです。

その冠をうまく活用して新規設定されたのが、レバ
レッジを3倍きかせた円奏会、円奏会 三重奏です。

ただ、ファンドの中身をよく見ると、円奏会とは
投資対象も異なりますし、単純に3倍のリターンが
期待できるというわけではありませんので、その
辺りを詳しく分析していきたいと思います。

東京海上・円資産バランスファンド(3倍型)『円奏会 三重奏』の基本情報

投資対象は?

円奏会 三重奏は国内の株式、REIT、債券に
実質的に分散投資をしていきます。

実際の投資対象は以下のようになっており、
債券は日本国債の先物、株式はJPX日経400、
REITは東証REIT指数に投資をしていきます。

円奏会となっているので、てっきり投資対象は
同じかと思いきや、円奏会とは投資対象が異な
りますので、注意が必要です。

債券部分は円奏会 三重奏では国債先物に投資を
していきます。

円奏会の場合は国債の比率は5%程度で社債が
中心だったのですが、円奏会に組み入れられて
いる円建て投資適格債券マザーファンドでは
レバレッジをかけられないというのが理由です。

現状、株式やREITの投資対象は同じ可能性が
高いですが、この辺りはもう少し情報が公開
されたらアップデートをしていきます。

円奏会 円奏会 三重奏
債券 日本債券(国債5%程度) 国債100%
株式 同じ可能性が高い 同じ可能性が高い
REIT 同じ可能性が高い 同じ可能性が高い

運用の特徴は

通常の円奏会では、以下のように基本比率が
株式:RIET:債券が15%:15%:70%となっ
ています。

そして、基準価額の変動リスクが大きくなると、
リスクに合わせて、株式:REIT:短期金融資産:債券の
比率を2.5%:2.5%:25%:70%まで変更していきます。

それを円奏会 三重奏では各資産を最大3倍まで
増やしていきます。

厳密に言えば、純資産総額の45%で株式を購入し、
もう45%でREITを購入し、最後の10%は短期金融
資産のままにしておきます。

そして、残りの10%を証拠金として、国債先物を
210%分買い建てるというイメージです。

このように債券部分でレバレッジをかけて純資産総額
を3倍まで増やすため、日本債券部分はシンプルな
取引ができるようにしておかなければいけなかった
ということです。

コストは?

円奏会 三重奏の購入時手数料は3.3%で信託報酬は1.3475%
となっています。

かなり割高ですので、まずは運用をモニタリングする程度に
留めておくのが無難です。

投資する際の注意点

円奏会 三重奏は円奏会のレバレッジ3倍なので、
運用実績も円奏会の3倍になる。と勘違いする人が
多くいます。

しかし、レバレッジ型ファンドの場合、仕組み上、
下方圧力がかかるため、円奏会のリターンの3倍
までにはなりません。

必ずそれ以下のパフォーマンスになります。これは
複利の特性上そうなるのですが、くれぐれも注意
してください。

東京海上・円資産バランスファンド(3倍型)『円奏会 三重奏』の評価分析

まず1つ気になるのが債券部分です。

円奏会では、社債を中心とする日本国債ファンド
で国債比率は5%程度しかありませんでした。

国債はご存知の通り、利回りが低すぎるため、
社債の比率を高めていたのだと思いますが、
円奏会 三重奏の債券部分は国債だけになります。

債券は基本的に金利の影響を受けて、価格が
上下しますが、社債の場合は比較的会社の業績
によっても価格変動します。

そうすると、円奏会 三重奏では国債100%なので、
金利の影響をもろに受けることになります。

基本構成比率では、全体の70%が債券なので、
これが吉と出るか凶と出るかは現状判断がつき
かねますが、少なくとも円奏会とはかなり異なる
値動きをするのではないかと思っています。

また、円奏会は、貯金しておくのはもったいない
と思っているけれど、大きなリスクは取りたくな
い人にとても人気が出ました。

私の予想では、円奏会で成果が出ている人に
対して、このハイリスクの円奏会 三重奏を
販売していくものだと想定していますが、
お客様の目的に合うのか甚だ疑問です。

また回転売買により再度購入時手数料もかかって
しまうので、少なくとも1年程度は運用状況を
モニタリングしてから投資をすれば十分でしょう。