ハイリスク・ハイリターンの投資先として、一時期とてつもない
人気があったHSBC ブラジルオープン。

最近は、ハイリスク・ハイリターンの投資先として、アジアのほうが
注目を集めており、完全に影をひそめています。

今日は、影をひそめているHSBC ブラジルオープンにあえて着目して、
分析してみたいと思います。

HSBC ブラジルオープンの基本情報

投資対象は?

HSBCブラジルマザーファンドへの投資を通じて、ブラジル国内企業及び、
ブラジル経済の発展と成長に関連し、収益のかなりの部分をブラジル国内から
得ているブラジル以外の国の企業に投資をしていきます。

MSCIブラジル10/40指数(円ベース)をベンチマークとして、中長期的に
当該インデックスを上回る投資成果を目指します。

業種別にみてみると、素材、銀行、金融の順に比率が高くなっていますね。

組入銘柄数は31銘柄と絞り込まれています。

1位のヴァーレは、世界の民間3大鉱物資源メジャーの1つで、鉄鉱石の生産では
世界最大手です。

2位のペトロブラスは石油公社として、探査・開発・生産を独占し、圧倒的な
国内市場シェアを有します。

3位のブラデスコ銀行はブラジル最大手の銀行ですね。
ですので、ブラジル国内においては著名な企業が組入れられていると思ってよいでしょう。

純資産額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。純資産総額というのは、
あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることが
できなかったり、純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

HSBC ブラジルオープンは、一時期3000億円規模までありましたが、
現在は300億円ほどとなっています。規模としては問題ありませんね。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

HSBC ブラジルオープンの実質コストは2.356%とかなり高くなっています。
初年度は、購入時手数料と併せて6%近く取られますので、まったくメリットを感じません。

購入時手数料 3.78%(税込)
信託報酬 2.052%(税込)
信託財産留保額 0
実質コストhttp://independnt-investor.com/wp/wp-admin/options-general.php 2.356%(概算値)

第12期 運用報告書より(決算日2018年3月30日)

HSBC ブラジルオープンの評価分析

基準価額の推移は?

HSBC ブラジルオープンの基準価額は現在約7,700円となっています。
2016年~2017年は下落した分を大きく取り戻していましたが、
2018年1月末の市場の大暴落以降、下落が続いています。

利回りはどれくらい?

HSBC ブラジルオープンの直近1年間の利回りは▲16%となっています。
5年、10年でもマイナスのパフォーマンスとなっており、これではダメですね。

このようなパフォーマンスでも、カテゴリー内では中盤なので、
ブラジル株式の怖さを物語っています。

将来リターンについては、標準偏差から計算できますので、ご自身で計算してみてください。
計算方法に自信がない方はこちらをご参考に。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

※2018年10月時点

四半期別のパフォーマンスは?

HSBC ブラジルオープンの四半期別のパフォーマンスを見てみましょう。
とにかくボラティリティの大きさが目につきます。ここまでハイリスクですと、
普通の投資家は手を出さないほうが無難ですね。

3カ月で20%増えたり減ったりするようなファンドは投資というよりは
もうギャンブルといってしまってよいでしょう。

最大下落率はどれくらい?

投資するにあたって、最大どの程度下落する可能性があるのか
知っておくことは非常に重要です。

結局、多くの人が、大きな下落を経験すると、もうこれ以上は
損をしたくないと思い、基準価額が大きく下がったタイミングで
売却してしまうのです。

HSBC ブラジルオープンの最大下落率は、2008年1月~2008年12月で
▲73.07%となっています。

パフォーマンスもひどいですが、マイナス幅も大きすぎて、
本当に何も良いところが見つからないファンドです。

評判はどう?

HSBC ブラジルオープンの評判はネットでの書き込みなどで調べる方法も
ありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流出しているということは、それだけこのファンドを解約している人が
多いということなので、評判が悪いということです。

HSBC ブラジルオープンはほぼ、毎月資金が流出しており、
評判はすこぶる悪いといえます。保有するメリットは皆無です。

HSBC ブラジルオープンの今後の見通し

いかがでしたでしょうか?

新興国株式ファンドはタイミングよく当たれば大きく上昇しますが、
売るタイミングを間違えると、大きく下落してしまいます。

株価のボラティリティが大きいだけでなく、為替の値動きも大きいので、
投資初心者にとっては手を出さないほうが無難なファンドといえるでしょう。

もちろん、ハイリスク・ハイリターンということを承知でポートフォリオの
一部に組み込んでもよいとは思いますが、全体の1割程度に抑えることをお勧めします。

どちらにしても、HSBC ブラジルオープンを保有しているのであれば、
即刻売却することをおすすめします。