AI、IoT、クラウドコンピューティングなど、情報技術分野で新たな成長ステージへと
突入した分野に集中的に投資をするグローバル・スマート・イノベーション『iシフト』。

近年よく見るテーマではありますが、他の運用会社が設定しているファンドと比べて、
幅広く情報技術分野の銘柄を組入れているのが特徴と言えるでしょう。

iシフトは年1回決算型と年2回決算型、為替ヘッジ有と無の4種類のファンドが
存在していますが、今日は人気の高いiシフト年1回(為替ヘッジ無)を中心に見ていきます。

年2回決算型を検討している人にも参考になるように書いていますので、
ぜひ参考にしてください。

グローバル・スマート・イノベーション『iシフト』の基本情報

投資対象は?

iシフトの投資対象は、日本を含む世界の株式です。
情報技術の分野で革新的な変革を起こしうる技術をスマート・イノベーションと
名付け、積極的に投資をしていきます。もう少し具体的に見てみると、AI、IoT、
クラウド・コンピューティングといった分野になります。

AI分野では、自動運転や、自動応答、自動翻訳等の機能が実現しつつあり、
更なるビジネスの拡大が期待されます。

IoT分野では、センサーや無線通信などを介して、モノがつながることで、
そこから送られてくる膨大なデータを解析した新商品や新サービスの創出が
期待されています。

最後にクラウド・コンピューティングの分野では、情報通信網の高速化・普及が
進み、大量のデータを転送・蓄積できるようになったことで、サービスの需要拡大が
期待されます。

最近では、AI、IoT、クラウド・コンピューティングの分野に特化したファンドが
それぞれ組成されていますが、それらを合わせたようなファンドのイメージを
もっておけばいいでしょう。

では、具体的に組入られている銘柄を見ていきましょう。
国別構成比を見てみると、米国、中国、日本の順に高くなっていることがわかります。

組入銘柄の上位を見てみると、以下のようになっています。
上位5社については、最近設定されたAIファンドやモビリティファンドでは、
大概組入られている銘柄ですね。

ですので、さきほども言ったとおり、テーマ特化型ファンドを混ぜこぜにしたような
ファンドというイメージです。

運用体制は?

株式の運用は実質的にティー・ロウ・プライス・アソシエイツ・インク(TRPA)が
行います。TRPAは1937年に設立されたティー・ロウ・プライス・グループの運用会社で、
S&P500インデックスに採用されている銘柄です。

純資産総額は?

続いて、iシフトの純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることが
できなかったり、純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

iシフトは、2018年1月末の市場の大暴落以降、下落していますが、
規模としては全く問題ありません。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

iシフトの実質コストは2.123%とかなり高くなっています。
購入時手数料と合わせると、ゆうに5%を超えてきますので、
投資をする際は注意が必要です。

購入時手数料 3.24%(税込)
信託報酬 1.944%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 2.123%(概算値)

グローバル・スマート・イノベーション『iシフト』の評価分析

基準価額をどう見る?

iシフトの基準価額は、2016年の初めごろから右肩上がりに順調に推移しています。

利回りはどれくらい?

iシフトの直近1年間の利回りは、+15.35%です。
カテゴリ―ランキングは41位と上位20%には入っていますので、悪くはないですが、
非常に良いとは言えませんね。このパフォーマンスであれば、グローバルAIファンド等に
投資をしたほうが良い結果となると思います。

将来リターンについては、標準偏差から計算できますので、ご自身で計算してみてください。
計算方法に自信がない方はこちらをご参考に。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

最大下落率は?

投資を検討するうえで、標準偏差などから、価格変動の範囲をある程度は予想できますが、
やはり実際に下落した度合いをみたほうがイメージがわきます。

iシフトは2016年1月~2016年6月までに最大▲18.33%下落しました。
まだ運用期間が短いので、下落幅も小さく済んでいますが、グローバル株式であれば
30%くらいは下落することもあると思っておいたほうがよいと思います。
下落したタイミングで焦ってすぐに売らないようにしてくださいね。

評判はどう?

iシフトの評判はネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、
評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額です。

資金が流入しているということは、それだけiシフトを購入している人が多い
ということなので、評判がよくなっているということです。

iシフトは、2017年は毎月資金が流入していましたが、2018年に入ってからは
資金が流出し続けています。

つまり、今年に入ってからの評判はあまりよくないということですね。

グローバル・スマート・イノベーション『iシフト』の今後の見通し

直近で言えば、アメリカに端を発する貿易摩擦問題が、株価の動きに影響を与えそうですが
中長期でみれば、まだまだ成長余力のある分野であることには変わりありません。

ただし、実質コストが高いと言う点と、他にも似たようなテーマファンドは多数存在します。
パフォーマンスだけ見れば、グローバルAIファンドには勝てませんし、他にも優れたファンドが
存在しています。ですので、あえてiシフトを購入するという選択肢は現状ないと言えるでしょう。