少額から不動産投資ができ、複数の不動産に分散投資ができるのが
REITの魅力ですが、さらに収益をあげるために作られたのが、新興
国通貨建てのREITファンドです。

その中でも純資産が1000億円規模あり、多くの投資家から人気なのが
三菱UFJ国際投信の国際アジア・リート・ファンド(通貨選択型)
インド・ルピーコース(毎月決算型)です。

今日は、国際アジア・リート・ファンド インド・ルピーコースに
ついて徹底分析していきます。

国際アジア・リート・ファンド(通貨選択型)インド・ルピーコース(毎月決算型)の基本情報

投資対象は?

国際アジア・リート・ファンド インド・ルピーコースは、アジア・
リート・マスターファンドを通じて、日本を除くアジア諸国・地域の
REITに投資をしていきます。

またインドルピー建のREITに投資をすることで短期金利の差分収益と
為替差益を狙います。

ファンド名だけを見ると、幅広くアジアのREITを購入しているように
思えてしまいますが、ファンドの国別構成比率をみると、シンガポール
が約70%、香港が約20%となっています。


※引用:マンスリーレポート

為替の動向は?

新興国通貨で為替差益を狙っていく場合、為替の動向は必ず確認して
おきたいポイントです。

特に新興国の場合は、為替の変動が大きいため、いくらREITで収益を
上げたとしても、為替が大きく円高に振れることでトータルでマイナス
になってしまうこともあり得るからです。

2013年以降は、1インドルピー1.5円あたりが底値となっていますので、
現在の為替も底値付近にいると考えられます。

ただし、このレジスタンスを下抜けると、さらに大きく下落する
可能性がありますので、注意は必要です。


※引用:マンスリーレポート

純資産総額は?

投資を検討するうえで、純資産総額は必ず確認しておきたいポイントです。

純資産総額が大きいほうが、ファンドマネージャーが資金を運用する際に
効率よく運用できますし、ファンドの運用で必ず発生する保管費用や
監査費用が相対的に低くなりますので、コストが相対的に低く抑えられます。

また投資信託の規模が小さくなると運用会社自体がその投資信託に
力を注がなくなりパフォーマンスが悪くなることもありますので
注意が必要です。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

国際アジア・リート・ファンド インド・ルピーコースは、2017年頃
は1300億円ほどありましたが、現在では800億円程度となっています。

これは2017年以降、パフォーマンスが優れていないのと、毎月分配型
に対する風当たりが強くなってきているからでしょう。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

投資信託には、購入時の手数料や信託報酬の他にも費用がかかって
いることをご存知ですか?

これを実質コストと言いますが、実質コストには、株式売買手数料や
有価証券取引税、監査費用などが含まれています。

特に純資産総額が小さいときには、信託報酬より実質コストがかなり
割高になっている場合もあるので、注意が必要です。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

国際アジア・リート・ファンド インド・ルピーコースの実質コストは
1.970%とかなり割高になっています。

このファンドはファンド・オブ・ファンズ方式でケイマン籍投資信託を
保有しており、実際の運用はイーストスプリングが行っているため、
運用委託のコストがかなり大きく上乗せされています。

それ以上のパフォーマンスを出してくれるのであれば文句はでませんが、
果たしてどの程度のパフォーマンスとなっているのでしょうか。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.24%(税込)※上限
信託報酬 1.96%(税込)
信託財産留保額 なし
実質コスト 1.97%(概算値)

※引用:運用報告書(決算日2018年12月13日)

実質コストを加味しても、圧倒的に高いリターンを出しているアクティブファンド特集

国際アジア・リート・ファンド(通貨選択型)インド・ルピーコース(毎月決算型)の評価分析

基準価額の推移は?

国際アジア・リート・ファンド インド・ルピーコースの基準価額は
直近3年間で20%ほど下落しています。

一方で、分配金を受け取らずに再投資にまわした場合の分配金再投資
基準価額は直近3根間で約50%上昇していますので、かなり過剰な分配
が行われていることが想像できます。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

国際アジア・リート・ファンド インド・ルピーコースの直近1年間の
利回りは+8.65%となっています。

10%近い利回りとなっている割に、同カテゴリー内で比較をしてみると、
下位30%の位置にいますので、大したパフォーマンスではないことが
わかります。

3年、5年平均利回りで見ると、10%超の利回りとなっており、同カテ
ゴリーの中でも上位10%以内に入る高いパフォーマンスを残しています。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 +8.65% 74%
3年 +14.85% 5%
5年 +12.20% 7%
10年

※2019年3月時点

標準偏差は?

標準偏差まで確認する人はあまりいませんが、国際アジア・リート・
ファンド インド・ルピーコースの基準価額のブレの大きさを知るには
役立ちます。

標準偏差は13~15程度なので、日経225に連動するインデックスファンド
や先進国株式ファンドとブレ幅は同程度だと思っておけばよいでしょう。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 15.43 67%
3年 12.66 37%
5年 14.43 34%
10年

※2019年3月時点

年別のパフォーマンスは?

国際アジア・リート・ファンド インド・ルピーコースの年別の
パフォーマンスを見てみましょう。

直近5年間で見ると、2015年、2018年はマイナスとなっていますが、
2014年、2017年とプラスのリターンで終わる年のプラス幅がかなり
大きくなっているため、トータルリターンもかなりプラスになっています。

アジアのREITの収益だけでなく為替差益もうまく稼いでいることが
わかります。

年間利回り
2018年 ▲9.32%
2017年 +37.34%
2016年 +3.90%
2015年 ▲5.42%
2014年 +32.06%

※2019年3月時点

最大下落率は?

国際アジア・リート・ファンド インド・ルピーコースに投資をする前に、
最大でどの程度下落する可能性があるのかを知っておくことは非常に重要です。

どの程度下落する可能性があるかを把握しておけば、大きく下落した
相場でも落ち着いて保有を続けられるからです。

それでは国際アジア・リート・ファンド インド・ルピーコースの
最大下落率を見てみましょう。

最大下落率は2015年3月~2016年2月の1年間で18.05%となっています。
まだ運用期間が短いので、そこまで大きな下落は経験していません。

REITと聞くと、株式ファンドほど下落はしないだろうと思っている
人が多いのですが、実際は株式ファンドと同程度下落しますので、
注意してください。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲11.31%
3カ月 ▲14.43%
6カ月 ▲15.70%
12カ月 ▲18.05%

※2019年3月時点

分配金の内訳と余力は?

つづいて、国際アジア・リート・ファンド インド・ルピーコースの
分配金の状況を確認しておきましょう。

2017年までは毎月170円の分配金がありましたが、2017年5月以降は
毎月120円の分配となっています。

分配金利回りは10%を超えていますので、現在でもかなり高い分配を
していることがわかります。

分配金の内訳を見てみると、分配金のうち約半分は当期の収益以外
から払い出されていますので、実質分配金のうち半分はあなたが投資
した元本が取り崩されて戻ってきているとお考え下さい。

分配可能月数は翌期繰越分配対象額からある程度予測をすることが
可能です。約24カ月はありますし、ファンドのパフォーマンスも悪く
ないので、当面減配される心配はなさそうです。

このブログでは何度も言っていますが、特別な事情がない限りは
分配金は受け取らないほうが投資の投資の効率はよくなります。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金 当期収益以外 繰越対象額
56 120円 50 3,171円
57期 120 52 3,118円
58 120円 60 3,057
59 120円 54 3,003
60 120円 50 2,954
61 120円 55 2,899

評判はどう?

それでは、国際アジア・リート・ファンド インド・ルピーコースの
評判はどうでしょうか?

ネット等で口コミを調べることもできますが、資金の流出入を見る
ことで、評判がわかります。

評判がよければ、資金が流入超過になりますし、評判が悪くなって
いれば、資金が流出超過になります。

国際アジア・リート・ファンド インド・ルピーコースは2017年に
減配されるまでは、毎月資金が流入していました。

しかし、減配後は毎月資金が流出し評判を落としていましたが、また
直近になり、資金が流入超過となり人気が出てきています。これは
2018月以降、かなり大きく基準価額が上昇しているのが大きな要因です。


※引用:モーニングスター

国際アジア・リート・ファンド(通貨選択型)インド・ルピーコース(毎月決算型)の今後の見通し

いかがでしょうか?
シンガポールはアジア経済の底堅い成長を受けて、国内経済の回復期待
が高まっており、実物不動産市場の賃料や空室率の改善が進んでいます。

また今後の不動産供給量が例年と比べて限定的であることから、不動産
ファンダメンタルズは回復の兆しがあります。

大手リートによる海外資産取得の動きも業績へのサポート材料となっていますね。

アジアREIT自体は非常に魅力的な投資対象だと思いますが、一方で
インドルピー建になっている点には注意が必要だと思っています。

現状は為替のボラティリティが小さくなっていますが、大きく為替が
円高に振れると、アジアREITでいくらプラスの収益を出しても為替で
損をすることになります。

インドルピーの先行きも見通すのは相当難しいので、無理に為替リスク
を負う必要はないと考えます。

また毎月分配型ファンドの場合、一度大きく基準価額が下落すると、
そこから回復するのは至難の業です。基本的には下落する方向の勢い
が増してしまい、減配の繰り返しになります。

投資するのであれば、為替ヘッジなしコースか円コースのほうが
よほど健全な投資ができますね。

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