超低金利時代、銀行の定期預金に預けても利息はほぼつかない。でも株や外国の資産に
投資するのが怖い。。。と言うように、チャレンジはできないけれども、今の利息より
ももう少し高い金利で運用したいという方向けに用意されたのが、
ニッセイ 日本インカムオープン 『愛称:Jボンド』です。

今日はJボンドについて徹底分析したいと思います。

ニッセイ 日本インカムオープン『Jボンド』の基本情報

投資対象は?

Jボンドの投資対象は、日本の債券(国債、社債、金融債、ABS等)です。
国債以外の債券を積極的に組入ることで利回りの向上を目指します。

債券ファンドに投資をするうえで、組入られている債券の格付を確認しておくことは
非常に重要です。Jボンドは格付がBBB格以上の投資適格債に投資し、全体の平均格付けを
A格以上に保つようなので、デフォルトの心配はほぼありません。


※引用:マンスリーレポート10月号

またラダー型運用といって債券の残存期間毎に均等に投資を行い、
金利変動のリスクを抑え、収益性の確保を目指します。


※引用:交付目論見書

現在、Jボンドの組入銘柄数は250銘柄となっています。またこのうち95%超が社債です。

具体的にどのような社債を購入しているのかを見てみましょう。
三菱UFJ信託、凸版印刷、京王電鉄など、ほとんどの企業の名前を聞いたことがある
のではないでしょうか?

逆に言えば、聞いたことがあるような大企業の社債であるからこそ
安心できるというわけです。


※引用:マンスリーレポート10月号

純資産総額は?

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。
ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで売買できなかったり、
コストが嵩みますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

Jボンドの純資産総額は現在700億円で、ダイワの日本国債ファンドに続き国内債券の中で
純資産総額第2位のファンドです。

リーマンショックで大暴落した株や海外資産に嫌気をさした投資家が、
一気にJボンドに流れ込んだような形でしょう。

一時期は2000億円を超える規模でしたが、パフォーマンスがそこまで優れている
わけでもないので、純資産総額は右肩下がりとなっています。


※引用:マンスリーレポート10月号

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

Jボンドの実質コストは0.16%で、アクティブファンドの中では実質コストは
かなり安い方です。しかし後述しますが、インデックスファンドより運用成績が
はるかに劣っているので、あえてJボンドに投資するメリットを感じません。

購入時手数料 1.62%(税込)※上限
信託報酬 0.15%(税込)
信託財産留保額 なし
実質コスト 0.16%(概算値)

※引用:第138期 運用報告書(2018年3月20日)

ニッセイ 日本インカムオープン『Jボンド』の評価分析

基準価額の推移は?

Jボンドの基準価額を見てみましょう。
直近は9000円台前半で推移していて、基準価額は緩やかですが、2010年以降、
下降しています。決して高い分配金を出しているわけではありませんが、
それでも基準価額が下がるということはパフォーマンスが優れないということですね。


※引用:モーニングスターWEBサイト

利回りはどれくらい?

Jボンドの利回りはどれくらいでしょうか?
直近1年間の利回りは0.05%、5年平均利回りが0.53%、10年平均利回りが0.96%です。

カテゴリーランキングを見ても下位1割に入っていますので、運用はうまく
行っていないことがわかります。

組入上位1位の三菱UFJ信託銀行の社債でも利回りが1.9%ですので、
この状況ですと社債を保有していた方が利回りが高いということになってしまいますね。

将来リターンについては、標準偏差から計算できますので、ご自身で計算してみてください。
計算方法に自信がない方はこちらをご参考に。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法


※引用:モーニングスターWEBサイト

四半期別の運用パフォーマンスは?

続いて、Jボンドの四半期別のパフォーマンスを見てみましょう。
±1%以内にパフォーマンスが収まってしまっている年が多く、ある意味
安定していますが、これでは資産を増やせません。


※引用:モーニングスターWEBサイト

類似ファンドとのパフォーマンス比較

アクティブファンドへの投資を検討しているのであれば、インデックスファンド
とのパフォーマンスを比較しておいて損はありません。

そこで、野村BPIをベンチマークとする三井住友・日本債券インデックス・ファンド
と比較をしてみましょう。

ご覧の通り3年で比較した場合、Jボンドはかなり劣っていることがわかります。
これではJボンドに投資する意味がありませんね。


※引用:モーニングスターWEBサイト

最大下落率は?

投資をするうえで、Jボンドが過去にどの程度下落したことがあるのかは
把握しておきたいところです。

Jボンドの最大下落率は、2010年11月〜2011年10月で1.06%となっています。
リーマンショック時に大きく下落しなかった点は評価に値しますが、
リスクをそれだけとっていないので、資産も増えないというわけです。


※引用:モーニングスターWEBサイト

分配金は?

Jボンドの分配金は2015年10月から毎月10円です。
分配金再投資の基準価額と基準価額のグラフが徐々に開いていますので、
タコ足配当であることが分かります。

分配金利回りも1.5%程度なので、お小遣いの足しにもならない程度の
金額にしかなりません。


※引用:モーニングスターWEBサイト

評判はどう?

評判がどうなのかを判断するうえで資金の流出入額が役に立ちます。
資金が流出超過になっているということは、それだけ解約している人が
多いということです。つまり評判が悪くなっているということですね。

それでは、Jボンドはどうでしょうか。

以下のグラフをご覧ください。この約5年ほとんどの月で資金が流出超過と
なっていることが分かります。このパフォーマンスではこうなっても
仕方ありませんね。


※引用:モーニングスターWEBサイト

ニッセイ 日本インカムオープン『Jボンド』の今後の見通し

Jボンドの今後の見通しについて考えてみましょう。

分配金の内訳を見てみると、毎月10円という低い分配水準にも関わらず、
タコ足配当をしている状況です。

また翌期繰越分配対象額が100円程度しかありませんので、
今後分配金が引き下げられる可能性は多いにあります。

国内債券は、他の資産や特に国内株式と相関が低いため、株価下落時に
下落率の緩和が期待できます。故にポートフォリオの一部に持っておきたい
という人もいるでしょう。

しかし、Jボンドはこのような状況で今のところ手数料やその他のコストを
払ってまでJボンドに投資する価値が見出せません。

代わりに国内債券インデックスファンドに投資することをお勧めします。