大和証券投信委託が設定しているダイワ新成長株主還元株ファンド『株主の微笑み』。
ベンチマークとしてJPX日経400を採用している珍しいファンドです。

こういったベンチマークを採用しているファンドは果たして、
高い運用実績となっているのでしょうか?
今日は、株主の微笑みについて徹底分析していきます。

ダイワ新成長株主還元株ファンド『株主の微笑み』の基本情報

投資対象は?

株主の微笑みの投資対象は、日本国内で、株主の満足の最大化に積極的に
取り組んでいる企業の株式です。

自己資本利益率(ROE)の改善、配当金の増額による株主還元、自社株買いによる
株主還元に着目して、銘柄を選定していきます。

そして、中長期的にはJPX日経インデックス400を上回る投資成果を目指します。
JPX400は、グローバルな投資基準に求められる要件を満たした投資家にとって
魅力の高い企業で構成される株価指数と言われています。

しかし、実態はTOPIXや日経平均よりもパフォーマンスでかなり劣っており、
ベンチマークにしてはいけないものをベンチマークにしてしまったという気がします。

現在は、154銘柄に投資をしており、組入上位銘柄は下図のようになっています。
1位のパピレスは電子書籍の販売サイトを運営している会社です。
2位のゲンキーは、福井県を中心に商圏を広げているドラッグストアです。
3位のエニグモは海外ファッション通販サイトですね。

純資産総額は?

続いて、株主の微笑みの純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと
思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることが
できなかったり、純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

株主の微笑みの純資産総額は現在149億円程度となっていますので、
規模によるデメリットはないですね。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

株主の微笑みの実質コストは1.648%となっています。
初年度は、購入時手数料と合わせると5%近くになりますので、
本当に優れたファンドなのか分析したうえでなければ、投資してはいけません。

購入時手数料 3.24%(税込)
信託報酬 1.62%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.648%(概算値)

ダイワ新成長株主還元株ファンド『株主の微笑み』の評価分析

基準価額をどう見る?

株主の微笑みの現在の基準価額は10,336円です。
2018年1月以降は、基準価額が下がり続けており、運用がうまくいってないことがわかります。

JPX日経400はベンチマークとして、いまいちなので、日経平均株価および
TOPIXと株主の微笑みのパフォーマンスの差を比較しました。

株主の微笑みが若干、上回っている時が多いですが、日経平均とはほとんど
変わらないパフォーマンスといえます。

この程度の差であれば、高いコストを払って投資するより、安いコストで
インデックスファンドに投資をしたほうがよいですね。

利回りはどのくらい?

直近1年間の利回りは+10.37%となっています。3年平均利回りは+4.99%です。
カテゴリー内のランキングを見ると、上位80~90%ということで、
ほぼビリに近い利回りであることがわかります。

現状、あえて、株主の微笑みに投資をするという理由が見当たりませんね。

将来リターンについては、標準偏差から計算できますので、ご自身で計算してみてください。
計算方法に自信がない方はこちらをご参考に。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

最大下落率は?

投資をする上で、どの程度、下落する可能性があるのかを知っておくことは重要です。
標準偏差などからも、振れ幅をある程度予測することはできますが、
やはり実際に下落した幅を見たほうがイメージがわきやすいと思います。

株主の微笑みは、2015年7月~2016年6月の間で最大14.70%下落しています。
まだ運用期間が短いため、下落幅も大きくありませんね。

分配金の推移は?

株主の微笑みは、毎年3、6、9、12月に決算を行い、分配しています。
ちゃんと収益から分配するルールになっているので、タコ足配当になる
心配はなさそうです。

2016年は90円、2017年は1160円の分配金を出しており、2018年は現時点で
750円の分配金が出ています。

しかし、基準価額も低迷しており、分配する余力もほとんどないため、
今後の分配金には期待が持てないと言うのが正直なところでしょう。

評判はどう?

株主の微笑みの評判はネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、
評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額です。

資金が流出しているということは、それだけ株主の微笑みを解約している人が
多いということなので、評判が悪いということです。

株主の微笑みは2014年の募集開始時に大きく流入し、それ以降は毎年微減が
続いています。あまり見ないグラフの推移ですが、少なくとも人気がある
ファンドではないことはわかりますね。

ダイワ新成長株主還元株ファンド『株主の微笑み』の今後の見通し

さきほど比較したとおり、日経平均株価と同程度のパフォーマンスには
なっていますので、今後も日経平均株価の推移と同程度のリターンは
期待できると思います。

ただし、高いコストを支払っている割に、利回りはインデックスファンドと
大して変わらないということであれば、正直アクティブファンドをあえて
選択する理由がありません。

アクティブファンドに投資するのであれば、はるかに高いパフォーマンスの
ファンドが他にあるわけですので、迷わずそちらに投資をするようにしてください。