大和証券投信委託から出ている日本株発掘ファンド。
高い配当利回りに惹かれて多くの投資家が投資しています。

見かけの配当をよくすることはいくらでもできるので、
本当に実績を伴う配当なのかを調べていく必要がありますが、
はたして、日本株発掘ファンドはどうなのか?

徹底的に分析していきましょう。

日本株発掘ファンドの基本情報

投資対象は?

日本株発掘ファンドは、主に業績動向、株価のバリュエーションに
着目し、銘柄を選定していきます。

ベンチマークとして、TOPIXを上回る投資成果を目指すファンド
ですので、TOPIXとパフォーマンスを比較する必要がありますね。

現在の組入銘柄数は402銘柄とかなり多くなっています。

日本株発掘ファンドというくらいであれば、まだ注目を集められて
いない優秀な企業を発掘してくるようなイメージを持ちますが、
402銘柄もあっては、発掘してきたとはいいづらいですね。


※引用:マンスリーレポート

純資産総額は?

続いて、日本株発掘ファンドの純資産総額はどうなっているか
見てみましょう。

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の
総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、純資産総額が大きく減少していると、
ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性
がありますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

日本株発掘ファンドの純資産総額は現在460億円程度となっています
ので、規模によるデメリットはないと言えます。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなる
のが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければ
なりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

日本株発掘ファンドの実質コストは1.73%と信託報酬よりもかなり
高くなっています。

売買委託手数料が余計にかかっているところを見ると、TOPIXに
連動させるために無理に売り買いをしている可能性があります。

実質コストが1.7%近くになると、相当、良いファンドでないと
投資する気になれませんね。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.24%(税込)※上限
信託報酬 1.566%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.73%(概算値)

※引用:第14期 運用報告書(決算日2018年7月23日)

日本株発掘ファンドの評価分析

基準価額をどう見る?

日本株発掘ファンドの現在の基準価額は9300円程度です。

2017年は好調のようでしたが、2018年1月末の大暴落以降は、
下がり続けています。

ここまで下がり続けているファンドも珍しいです。


※引用:モーニングスター

利回りはどのくらい?

日本株発掘ファンドの直近1年間の利回りは▲12.20%。

3年平均利回りは8.49%となっており、かなり厳しい結果と
なっています。
カテゴリー内の順位で見ても、後ろから数えたほうが早いですね。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 ▲12.20 87%
3年 8.49 84%
5年
10年

※2018年11月時点

標準偏差は?

日本株発掘ファンドの標準偏差を見てみると、同カテゴリー内では
下位30%に入っています。

パフォーマンスも悪く、価格の変動幅も大きければだれも
投資をしたいと思いません。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 16.87 74%
3年 16.40 67%
5年
10年

※2018年11月時点

年別のパフォーマンスは?

日本株発掘ファンドの年別のパフォーマンスを見てみましょう。

毎年プラスのリターンを出して終わっていましたが、今年が
とにかくひどい結果となりそうです。

年間利回り
2018年 ▲4.54%(9月末時点)
2017年 48.70%
2016年 3.56%
2015年 6.74%(4-12月)
2014年

※2018年11月時点

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TOPIXとのパフォーマンスの差は?

日本株発掘ファンドは中長期的にTOPIXをベンチマークと
していますので、パフォーマンスの比較は必須です。

直近3年間の実績で言えば、TOPIXをはるかに上回るパフォーマンスと
なっており、インデックスファンドに投資するよりは高いパフォーマンス
を維持できていることがわかります。


※引用:モーニングスター

最大下落率は?

下落幅を把握する上で、標準偏差なども参考にはなりますが、
過去に最大どの程度下落したのかをみたほうがイメージが
わきやすいと思います。

日本株発掘ファンドでは、2017年11月~2018年10月の間に
最大12.20%下落しています。

まだ運用期間が短いため、まだ今後もっと大きな下落を経験すること
もあるとは思いますが、現状は、この程度と思っておくとよいでしょう。

基本的には長期保有をすればプラスのリターンが出ますが、
ただし、何も考えず保有し続けるのは厳禁です。

考えなしの長期保有が自分の首を絞める理由とは?

期間 下落率
1カ月 ▲13.28%
3カ月 ▲16.76%
6カ月 ▲14.62%
12カ月 ▲12.20%

※2018年11月時点

分配金の推移は?

続いて、日本株発掘ファンドの分配金の推移を見てみましょう。
日本株発掘ファンドは1月、4月、7月、10月に分配を行います。

2017年の運用が非常に好調だったこともあり、2017年は1800円、
2018年は1750円とかなり高い分配金が出ています。

日本株発掘ファンドの場合、利益が出た分を還元する形なので、
タコ足配当になる心配はありませんが、運用実績が芳しくない年は
配当が出ません。

今年は運用がうまくいっていませんので、来年以降の分配金に
大きな影響を与えそうです。

分配金
2018年 1,750円
2017年 1,800円
2016年 100円

※2018年11月時点

評判はどう?

日本株発掘ファンドの評判はネットでの書き込みなどで調べる方法
もありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の
資金流出入額です。

資金が流出しているということは、それだけ日本株発掘ファンドを
解約している人が多いということなので、評判が悪いということです。

日本株発掘ファンドは2017年に資金が大きく流入しましたが、
2018年には毎月流出超過となっています。

分配金目当ての投資家が多いため、運用実績に資金流入が大きく
左右されています。

※引用:モーニングスター

日本株発掘ファンドの今後の見通し

日本国内の景気は総じて、堅調な状況が続くと思いますが、
米中貿易摩擦問題やそれに伴う先行き不透明感の高まりもあり、
マーケットは一進一退の展開が続くと思われます。

小型株を多く組入れてはいますので、銘柄選定がしっかり
できれば、上昇の余地はあるものの、銘柄数がかなり多いこと
から、平均化されてしまいます。

日本株発掘ファンドというくらいであれば、もっと銘柄を
絞り込んでほしいものです。

TOPIXよりは、高いパフォーマンスなので、インデックス
ファンドに投資するよりは、間違いなく価値がありますが、
銘柄数を絞り込んでないところをみると、ファンドマネージャー
の銘柄選定に対する自信のなさの表れのように感じてしまい、
あまり投資しようという気になれないファンドではあります。