損失限定型のストップライン付きの野村ワールドボンド・ファンドと同じタイミングで
設定された野村ワールドボンド・ファンド。

先進国の国債を中心に投資をする海外債券ファンドは数多く存在するなかで、
あえて新規のファンドを出してきました。

まだ運用が始まる前ですが、現時点でも色々と分析することはできます。
今日は、野村ワールドボンド・ファンドについて徹底分析していきます。

野村ワールドボンド・ファンドの基本情報

投資対象は?

投資対象は日本を含む先進国の国債を中心に投資をしていきます。
また為替の変動による値動きの影響を抑える運用を行います。

債券ファンドでまず見るべき項目として、組入れられている債券の格付があります。
格付というのは、債券の元本や利子が期限までにちゃんと支払われるか、
その確率の高さを格付機関が評価したものです。

一般的にBBB/Baa以上が投資適格債券と呼ばれており、安全性が高いと言われています。
BB/Ba以下になると、運用のプロである機関投資家も基本的にはリスクが高いため、
手出しません。

野村ワールドボンド・ファンドに組入られている債券の格付の比率を見ると、
AAAが42%、AAが22.5%となっており、平均するとAAの評価になります。
ここから、組入られている債券のデフォルトリスクはほぼないと判断できます。

では、具体的にどういった国、地域の債券が組入られるのかというと、
下図のように、カナダ、イタリア、日本、ドイツといった債券の比率が高くなります。

通常ですと、アメリカやオーストラリアといった格付も最上位で、利回りも高い
債券を組入れることが多いのですが、そういう意味では特徴があると言えます。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

野村ワールドボンド・ファンドの実質コストはまだ最新の運用報告書が出ていないため
正確にはわかりませんが、1%~1.1%程度なると思われます。

購入時手数料がゼロというのは、非常に魅力的ですが、期待できる利回り自体が債券の場合は
低いにもかかわらず、実質コストが1%程度かかるのは、割高な印象を受けてしまいます。

購入時手数料 0
信託報酬 1.0044%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.0~1.1%(概算値)

野村ワールドボンド・ファンドの評価分析

新規設定のアクティブファンドの場合、参考にできる指標が非常に少ないです。

しかし、野村ワールドボンド・ファンドの場合、同じ運用戦略を用いて運用されている
「世界債券アクティブファンド 為替ヘッジ型」の運用実績がありましたので、
そちらを参考に、野村ワールドボンド・ファンドの今後のパフォーマンスを考えてみたい
と思います。

2005年7月~2018年5月までの運用実績で、2005年7月を10000とすると、2018年5月には、
12700程度になっています。

ですので、約13年で27%程度増えていることになります。
年利回りに直すと、1.85%程度となります。(複利計算)

手堅く増えるのであれば、それで十分と思われるかもしれませんが、
国内には5000本超のファンドがあるわけですので、比較しなければ損ですね。

では、比較するとしたら、何と比較するのがよいのでしょうか?
1つ挙げるとすれば、世界的に有名な債券の指数であるFTSE世界国債インデックスです。
こちらの指数をベンチマークとしたファンドである三井住友・DC外国債券インデックスの
パフォーマンスを見てみましょう。10年間の平均利回りが2.11%となっています。

野村ワールドボンド・ファンドのデータはあくまでも同じ運用戦略を用いた
ファンドのシュミレーションなので、これだけで判断はできませんが、
同じ運用戦略をとっているのであれば、似たような結果になることが予想できます。

そう考えたとき、現状で、FTSE世界国債インデックスをベンチマークとする
インデックスファンドにパフォーマンスで勝てていない中で、、
あえてパフォーマンスの悪いほうを選択する理由もありませんね。

インデックスファンドはコスト競争が進み、実質コストもかなり抑えられたファンドが
多数でてきています。FTSE世界国債インデックスファンドに連動するファンドだけでも、
このようにたくさんあります。

たわらノーロード先進国債券
・eMAXIS Slim先進国債券インデックス
・iFree外国債券インデックス
・ニッセイ外国債券インデックスファンド
・三井住友・DC外国債券インデックス

一度、野村ワールドボンド・ファンドを購入する前に、これらのファンドも
見ておくことをお勧めします。