サンフランシスコに拠点をかまえるアジア特化型の運用会社マシューズ・アジアが
実質的な運用を行っているマシューズ・アジア株式ファンド『パシフィック・タイガー』。

名前からすると、非常に強そうな印象を受けるファンドなのですが、現在は苦戦を
強いられています。まだ設定期間が短いため、これからのファンドではありますが、
今日は、パシフィック・タイガーについて徹底分析していきます。

マシューズ・アジア株式ファンド『パシフィック・タイガー』の基本情報

投資対象は?

パシフィック・タイガーの投資対象は、日本を除くアジア地域の株式に投資をし、
長期的な値上がり益の獲得を目指します。

国別の投資比率を見てみると、1位が中国・香港、2位がインド、3位が韓国となっています。
経済規模が大きい国が上位に来ていますので、無難な比率といえますね。

業種別の比率を見てみると、金融と生活必需品の比率が高くなっています。
アジアでは、金融システムが未整備な部分も多く、フィンテックの波をうけて、
大きく成長が期待できるということ。

生活必需品は、GDPの増加にともない、生活水準が上がり、生活必需品の需要が
高まっているということが背景にあるように思います。

ファンドの仕組みは?

パシフィック・タイガーはファンド・オブ・ファンズ方式で運用していきます。
外国籍のファンドに投資をするとどうしてもコストが高くなるのですが、
パシフィック・タイガーはルクセンブルク籍の投資法人であるマシューズ・
アジア・ファンズに大部分を投資するので、コストが嵩みそうです。

純資産総額は?

続いて、パシフィック・タイガー の純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることが
できなかったり、純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

パシフィック・タイガー の純資産総額は、設定からまだ4カ月しかたっていませんが、
すでに200億円を突破しています。1年目は規模が小さいとコストが嵩む傾向にありますが、
規模の問題はもうなくなったと言えるでしょう。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

パシフィック・タイガーの実質コストは最新の運用報告書がまだ出ていないため
正確にはわかりませんが、2%超えてくる可能性が十分にあります。

信託報酬のうち、0.9%がマシューズ・ファンドへ支払うコストですので、外国籍投信が
いかに高いかよくわかります。

購入時手数料 3.24%(税込)
信託報酬 1.9044%(税込)
信託財産留保額 0.1%
実質コスト まだ不明

マシューズ・アジア株式ファンド『パシフィック・タイガー』の評価分析

基準価額の推移は?

パシフィック・タイガー の基準価額は、設定後は上昇しましたが、6月以降は
下落トレンドとなっています。組入比率の高い中国とアメリカの貿易問題が
収まらない限りは神経質な値動きが続くものと思われます。

評判はどう?

パシフィック・タイガーの評判はネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、
評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額です。

資金が流入しているということは、それだけパシフィック・タイガーを購入している人が
多いということなので、評判がよくなっているということです。

パシフィック・タイガーは、設定月に100億円超の資金流入がありましたが、
その後はパフォーマンスも優れないことから、資金流入が減ってきています。

そろそろ流出超過になりそうな様相となっており、評判は悪くなっています。

マシューズ・アジア株式ファンド『パシフィック・タイガー』の今後の見通し

国別構成比率1位の中国では、政府が金融債務の削減を重視する姿勢から
景気下支えを優先する姿勢に政策スタンスを変えたので、アメリカとの
貿易摩擦による基準価額の下落は和らぐかもしれません。

2位のインドは貿易摩擦の影響も小さく、良好なマクロ環境や企業業績の
改善期待などが相場を下支えすると思われます。

しかし、大局的に見て、トランプ大統領が何をしだすかわからない中、
中国の比率が最も高くなっているパシフィック・タイガーに、あえて
今投資をする理由は見当たりません。

またかなりの高コスト体質のファンドであるため、投資するのであれば、
もう少しパフォーマンスを確認してからでも十分です。

くれぐれも甘い言葉に釣られて、すぐ手を出さないようにしてください。