5~6年前に非常に人気のあったダイワ成長国セレクト債券ファンド『愛称:セレクト9』。
新興国債券は、株式と比較して、リスクが低いと思われがちであるため、たまたま
調子が良いときに購入してしまうと後から痛い目を見ることがあります。

特に近年は為替リスクが大きくなっており、新興国債券ファンドは軒並み酷い
パフォーマンスになっています。

今日は、そんな中でもセレクト9について徹底分析していきます。

ダイワ成長国セレクト債券ファンド『セレクト9』の基本情報

投資対象は?

セレクト9の投資対象は、新興国の現地通貨建債券に分散投資をしていきます。
投資する債券は、各国の政府、政府機関などが発行するに限っており、
債券格付でも投資適格債券と呼ばれるBBB以上の債券になっています。

ここはひとつ安心材料ですね。

地域配分は、アジア、中南米、欧州/中東/アフリカの3つのエリアに分け、
3地域に均等に投資をしていきます。

基本的には以下の通貨の中から投資をしていきます。

現在は、以下の国の債券を10%ずつ保有しているような状態です。
ここで気づく人は気づくのですが、ブラジル・レアル、トルコ・リラは
現在BBなので、投資不適格債券です。

大和投信が間違えるとは思いたくないですが、実際のところはBB以下の
投資不適格債券も混ざっているという点はおさえておいたほうがいいですね。


※2018年9月時点

純資産総額は?

続いて、セレクト9の純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと
思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることが
できなかったり、純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

セレクト9は、一時期1000億円規模ある人気のファンドでしたが、それも今や昔の話で
現在は現在200億円程度となっています。規模の点では問題ありませんね。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

セレクト9の実質コストは1.559%となっており、カテゴリー内では割安となっています。
しかし、パフォーマンスが無残な状態でこのような手数料を毎年支払うのは嫌ですね。

購入時手数料 2.16%(税込)
信託報酬 1.4472%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.559%(概算値)

※第102期 運用報告書(決算日2018年7月17日)より

ダイワ成長国セレクト債券ファンド『セレクト9』の評価分析

基準価額の推移は?

セレクト9の基準価額は、ここ3年間で30%ほど下落しています。

分配金を支払わなかった場合の基準価額である分配金再投資基準価額(青線)を見ても、
2018年以降は大きく下落しており、過剰な分配と運用パフォーマンスも優れない
というダブルパンチを受けている状態です。

利回りはどれくらい?

セレクト9の利回りを見てみましょう。直近1年間の利回りは▲12.32%、3年平均利回りは
▲3.13%、5年平均利回りが▲1.65%となっており、悲惨な状況となっています。
即刻、解約したほうがよいファンドですね。

将来リターンについては、標準偏差から計算できますので、ご自身で計算してみてください。
計算方法に自信がない方はこちらをご参考に。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法


※2018年9月時点

四半期別運用パフォーマンスは?

セレクト9の四半期別の運用パフォーマンスも下に載せておきます。
こちらもあわせて検討材料として利用してください。

分配金の推移は?

続いて、分配金の推移を見てみましょう。

2016年には毎月65円あった分配金ですが、現在では、毎月30円となっています。
これ以上、下がらないだろうと思いたいところですが、分配金余力は
6カ月程度しかないので、再度減配が行われる可能性が高いです。

評判はどう?

セレクト9の評判はネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、
評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額です。

資金が流出しているということは、それだけセレクト9を解約している人が
多いということなので、評判が悪くなっているということです。

セレクト9は、2015年から毎月資金が流出しつづけています。
このパフォーマンスでは当然と言えば、当然ですが、
まだ保有している人も早々に解約したほうがよいでしょう。

ダイワ成長国セレクト債券ファンド『セレクト9』の今後の見通し

セレクト9の収益の源泉は債券要因と為替要因の大きく2つにわけることができます。
現状、このどちらもマイナスが続いており、悲惨な状況となっています。

トルコ・リラや南アフリカ・ランドはもうさすがに底値であろうと言われたりもしますが、
今までの負け分を取り戻すまでに回復しないと思っています。

どちらにしても、あえて今、このファンドを保有している理由は皆無ですので、
早急に別のファンドに乗り換えましょう。