米国社債に特化して投資を行うコーポレート・ボンド・インカム『愛称:泰平航路』。
米国債より高い利回りが期待できるということで一部の投資家から注目を集めています。

泰平航路は、為替ヘッジ有/無と毎月分配/1年決算の4種類の組み合わせがありますが、
今日は、人気が一番高い為替ヘッジ無/毎月分配型を中心に分析していきます。

為替ヘッジ有や1年決算型を現在保有しているもしくは、検討している方も
参考になるように書いていますので、覗いてみてください。

コーポレート・ボンド・インカム『泰平航路』の基本情報

投資対象は?

投資対象は、コーポレート・ボンド・インカムマザーファンドへの投資を通じて、
米ドル建の投資適格社債へ投資をしていきます。

S&Pおよびムーディーズの格付がBBB/Baa以上のファンドを対象としており、
格付がA以上のファンドを中心に組入を行います。

現在は、74銘柄の債券で構成されており、代表的な企業として、
マイクロソフト、ウォルマート、コカ・コーラ、IBMなどが組入られています。

単純に利回りだけをみれば、日本国債、社債や米国債よりも高い利回りが
期待できるというのが大きな魅力の1つです。
(あくまで運用がうまく行けばの話ですが・・・)

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。純資産総額というのは、
あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることが
できなかったり、純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

泰平航路の純資産総額は現在400億円弱まで下落してきていますが、
規模としては全く問題ありません。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

泰平航路の実質コストは、1.0892%となっており、カテゴリーの中では低くなっています。
しかし、購入時手数料と併せて、初年度に4%以上取られますので、
積極的にはお勧めしづらいファンドです。

購入時手数料 3.24%(税込)
信託報酬 1.0692%(税込)
信託財産留保額 0.15%
実質コスト 1.08920%(概算値)

コーポレート・ボンド・インカム『泰平航路』の評価分析

基準価額をどう見る?

泰平航路の現在の基準価額は、8,129円となっています。
2015年末から比べると、30%以上、基準価額が下落しています。

これは、ファンドの収益力に対して、明らかに過剰な分配が
行われていることによる下落ですので、注意が必要です。

利回りはどれくらい?

泰平航路の直近1年間の利回りは▲4.05%となっています。
3年平均利回りは▲2.67%となっており、このようなパフォーマンスなのであれば、
自分で社債を満期まで保有したほうがよほど手堅く運用ができますね。

将来リターンについては、標準偏差から計算できますので、ご自身で計算してみてください。
計算方法に自信がない方はこちらをご参考に。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

最大下落率は?

投資を検討するうえで、標準偏差などから、価格変動の範囲をある程度は
予想できますが、やはり実際に下落した度合いをみたほうがイメージがわきます。

泰平航路は2015年10月~2016年9月で最大▲10.40%の下落を記録しています。
債券と聞くともっと手堅いイメージを持っている人も多いですが、
10%程度の下落は起こり得るものだと思っておかなくてはいけません。

分配金の推移は?

つづいて分配金の推移を見ていきましょう。
分配金は毎月5日に支払われており、2017年末までは100円の分配が
行われていましたが、2018年に入り70円に減額されています。

基準価額に対する分配金の割合を示す分配金利回りが12.18%と
ファンドの収益力をはるかに上回っているので、今後も基準価額の下落は
避けられないでしょう。

評判はどう?

泰平航路の評判はネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、
評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額です。

資金が流出しているということは、それだけ泰平航路を解約している人が多い
ということなので、評判が悪いということです。

泰平航路は2017年末までは毎月資金が流入しており、評判が良かったのですが、
2018年に分配金を減額したタイミングから資金流出が超過しており、
評判が下がっています。

当分、タコ足配当が続きますので、資金流出の流れは止まらないと思われます。

コーポレート・ボンド・インカム『泰平航路』の今後の見通し

債券ファンドへの投資を検討している方というのは、株式ファンドと組み合わせて
リスクを下げる目的か、株式ファンドほど高いリスクは取りたくない人かどちらかだと思います。

シンプルに米国債に投資し、満期まで保有をすれば、実質為替リスクだけを考えればいいですが、
債券ファンドの場合、予期せぬタイミングで債券を入れ替える必要が出てきます。

満期まで保有していれば、プラスのリターンが出るところ、途中で売却してしまうことで
逆にマイナスになってしまうことが多々あります。

よく仕組みを理解した上で、投資判断をされているのであればよいですが、
何となく分散投資ができるから程度にしか考えていないのであれば、
債券ファンドには手を出さないほうがよいでしょう。

このブログでは何度も同じ話をしていますが、リスクを下げて手堅く運用したいのであれば、
泰平航路のような債券ファンドに投資をするより、米国債に直接投資をしたほうが確実です。

米国債の購入方法は別途、記事を作成する予定ですので、楽しみにしていてください。