SBIアセットのジェイネクスト『jnext』や日興アセットの『グローイ
ング・ベンチャー』
と同じく、あのエンジェルジャパンが投資助言を
行っている成長応援日本株ファンド『匠のワザ』。

純資産総額はそこまで大きくないので、あまり知られていませんが、
実は優れたファンドのひとつとなっています。

今日は、匠のワザについて、徹底分析していきます。

成長応援日本株ファンド『匠のワザ』の基本情報

投資対象は?

匠のワザの投資対象は、高い成長余力を有しているものの、経営上の
課題・困難に直面したため、本来の実力を発揮できなかった企業の中で、
経営障壁を克服しつつある企業の株式です。

イメージとしては、このようなステージにある企業を指します。

現在の組入銘柄は58銘柄となっており、上位10銘柄は以下のように
なっています。

1位のレックは、収納、バス・トイレ用品を製造販売しています。
「激落ちくん」が有名ですね。2位のジャパンマテリアルは、半導体・
液晶工場向けの特殊ガス供給装置の販売を行っています。

3位の寿ピリッツは地域限定菓子の製販会社を統括している会社ですね。

※引用:マンスリーレポート(2018年11月末時点)

運用体制は?

匠のワザが圧倒的なパフォーマンスを残せているのは、エンジェル
ジャパン・アセットマネジメントという国内中小型株式に特化した
投資顧問会社の投資助言を受けていることが大きな要因です。

エンジェルジャパンについては、こちらの『jnext』の記事で詳しく
書いていますので、興味のある方は参考にしてください。

純資産総額は?

続いて、匠のワザの純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の
総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、純資産総額が大きく減少していると、
ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性が
ありますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

匠のワザは、2017年後半から急激に資産が増えており、現在は
約150億円までになっています。

国内小型株ファンドの場合、運用を効率的に行う上でキャップが
ありますので、様子見をずっとしていると買いたくても買えなくなる
可能性があるので、注意が必要です。

※引用:マンスリーレポート(2018年11月末時点)

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなる
のが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければ
なりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

匠のワザ の実質コストは2.007%とかなり高めの設定となっています。

エンジェルジャパンから投資助言を受けているというのも高コストに
なっている要因のひとつでしょう。

ただ高いパフォーマンスを残せるのであれば、高いコストは気にする
必要はありません。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.24%(税込)
信託報酬 1.836%(税込)
信託財産留保額 0.3%
実質コスト 2.007%(概算値)

※引用:第5期 運用報告書(2018年10月25日)

実質コストを加味しても、圧倒的に高いリターンを出しているアクティブファンド特集

成長応援日本株ファンド『匠のワザ』の評価分析

基準価額をどう見る?

匠のワザの基準価額は、設定来、順調に推移していますが、2018年の
10月以降はかなり大きく下落しており、2018年度中に増やした収益を
すべて相殺してしまっています。

小型株ファンドの場合、落ちるときはかなり急落しますので、注意が必要ですね。

※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

匠のワザの直近1年間の利回りは+4.05%となっています。

まだ設定からの期間が短いため、長期の利回りがわかりませんが、
同じ投資顧問会社の助言を受けているjnextとほぼ同じパフォーマ
ンスなので、長期の利回りはjnextを参考にしてください。

どちらにしても、エンジェルジャパンが投資助言をしているので、
かなり期待がもてるファンドであると思います。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 4.05% 33%
3年
5年
10年

※2018年12月時点

標準偏差は?

匠のワザの標準偏差を見てみると、同カテゴリー内で上位30%以内に
入っています。

国内小型株ファンドはパフォーマンスが高いファンドが多いので
選定が難しいですが、標準偏差から考えれば、匠のワザも優秀と
言えますね。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 16.23 33%
3年
5年
10年

※2018年12月時点

年別のパフォーマンスは?

匠のワザの年別の運用パフォーマンスも見てみましょう。

2017年に驚異的なパフォーマンスを発揮しているだけでなく、
2018年も多くのファンドが苦戦するなかでプラスのリターンを
しっかり出していますね。

年間利回り
2018年 11.39%(9月末時点)
2017年 53.70%
2016年
2015年
2014年

※2018年12月時点

類似ファンドとのパフォーマンス比較

成長応援日本株ファンド『匠のワザ』への投資を検討するのであれば、
ジェイネクスト『jnext』やインデックスファンドとのパフォーマンスは
比較しておいて損はありません。

比較してみると、成長応援日本株ファンド『匠のワザ』(黄線)と
ジェイネクストはほとんど同じパフォーマンスとなっていますね。

日経225に連動するニッセイ 日経225インデックスファンドとの比較では、
大きく差をつけることができていますので、インデックスファンドに
投資するよりは高いリターンができることがわかります。

※引用:モーニングスター

分配金の推移は?

続いて、匠のワザの分配金の推移を見てみましょう。

2016年は200円、2017年は3400円、2018年は4月の分配が2000円で、
10月の分配がまだ残っています。

何度も言っていますが、匠のワザの残念なところは毎年分配金を
大きく出してしまうことで基準価額が下落し、収益の機会を逃して
しまっている点です。

また、このブログでは何度も言っていますが、分配金は受け取らずに
再投資したほうが投資効率は確実に高くなります。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金
2018年 2,000円
2017年 3,400円
2016年 200円

※2018年12月時点

評判はどう?

匠のワザの評判はネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、
評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額です。

資金が流入しているということは、それだけ匠のワザを購入している
人が多いということなので、評判が良いということです。

匠のワザは2017年から注目を集め始め、ほぼ毎月資金が流入していました
が、2018年10月以降は資金が流出超過となっています。

10月以降大きく下落しましたので、この流出は仕方ないですね。

しかし、流出したタイミングで解約してしまうのは、一番の悪手ですので、
保有すると決めたのであれば、継続して保有しつづけたほうが良い結果を
生むと思います。

※引用:モーニングスター

成長応援日本株ファンド『匠のワザ』の今後の見通し

前述のとおり、匠のワザについては、まだ運用期間が短いですが、
これとほぼ全く同じファンドである『jnext』の運用実績を見ると、
10年間の平均利回りが、16.86%と驚異的なパフォーマンスとなって
います。

ですので、匠のワザも今後の運用には期待がもてます。

唯一、残念なのは、年2回の分配型となっており、せっかく運用が
うまくいっているにもかかわらず、その勢いを止めてしまう点です。

総合的にみて、悪くないファンドではありますが、匠のワザに投資する
くらいであれば、『jnext』に投資したほうがあなたの資産は増えるでしょう。

自分に最適な至極の1本を見つけたい方はこちら

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