大和証券投信委託から出ているトルコ・ボンド・オープン。
トルコ・リラの金利が異常に上がっていることから、
トルコリラ建債券に多くの投資家が注目しています。

ボラティリティの大きい通貨は、素人が手を出さないほうが
よいとは思っていますが、果たしてトルコ・ボンド・オープンは
どうなのでしょうか?

今日は、トルコ・ボンド・オープンを徹底分析していきます。

トルコ・ボンド・オープンの基本情報

投資対象は?

トルコ・ボンド・オープンの投資対象は、政府および政府関連機関
ならびに国際機関などが発行するトルコ・リラ建債券です。

債券投資で一番初めに確認しなければならないのは、組み入れられ
ている債券の格付です。

格付というのは、元本や利息が約束通りに支払われる確率の高さを
表しています。

一般的には、BBB以上であれば、投資適格とされており、BB以下だと
投機的水準と呼ばれ、運用のプロでも積極的には投資をしないリスク
の高い債券となっています。

トルコ国債の格付けは現在BB-となっており、すでに投機的水準に
入っています。

債券の利回り自体は高いですが、そもそもリスクが高い債券に投資を
しているという認識を忘れないでください。


※引用:交付目論見書

純資産総額は?

続いて、トルコ・ボンド・オープンの純資産総額はどうなっているか
見てみましょう。

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額
だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、純資産総額が大きく減少していると、
ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性
がありますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

トルコ・ボンド・オープンの純資産総額は以前は800億円ほどの規模が
ありましたが、今では150億円程度となっています。

規模によるデメリットはないですね。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

トルコ・ボンド・オープンの実質コストは1.651%と割高です。
パフォーマンスが良ければ、まだ支払う気持ちにもなりますが、
ここまでパフォーマンスが悪いと一切払う気持ちになりません。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.24%(税込)
信託報酬 1.4472%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.651%(概算値)

※引用:運用報告書(2018年11月22日)

トルコ・ボンド・オープンで本当に大丈夫?圧倒的に高いリターンを出しているアクティブファンド特集

トルコ・ボンド・オープンの評価分析

基準価額をどう見る?

トルコ・ボンド・オープンの現在の基準価額は約2000円です。
ここ3年間で60%ほど下落しています。

これは過剰な分配を続けていることと、為替による影響が重なった
結果ですが、ここまで下落するファンドはあまり見たことがありません。


※引用:モーニングスター

利回りはどのくらい?

直近1年間の利回りは▲35.58%となっています。3年平均利回りが
▲19.70%、5年平均利回りは▲13.52%です。

ここまで毎年マイナスの運用となることは珍しいですが、タコ足配当
と為替が円高に大きく振れたことで、悲惨な結果となっています。

まだ、トルコ・ボンド・オープンに投資していることがいることが
驚きですが、即刻解約することをおすすめします。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 ▲35.58% 99%
3年 ▲19.70% 99%
5年 ▲13.52% 99%
10年

※2019年1時点

標準偏差は?

標準偏差を調べることでファンドの基準価額の変動幅がわかります。
トルコ・ボンド・オープン
の標準偏差は同カテゴリー内でも最下位と
なっており、見たことないくらい高い数値となっています。

パフォーマンスも悪いうえに、変動も大きいとなればだれも投資を
したがりませんね。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 52.87 96%
3年 32.46 96%
5年 27.71 95%
10年

※2019年1月時点

年別のパフォーマンスは?

トルコ・ボンド・オープンの年別のパフォーマンスを見てみると、
直近5年のうち4年はマイナスのリターンとなっています。

為替による影響が大きいですが、このような運用をされては、
投資家としてはたまりません。

年間利回り
2018年 ▲35.58%
2017年 ▲6.20%
2016年 ▲14.32%
2015年 ▲24.54%
2014年 23.82%

※2019年1月時点

最大下落率は?

トルコ・ボンド・オープンへの投資を検討するのであれば、どの程度
下落する可能性があるのかは知っておきたいところです。

標準偏差からある程度の変動範囲は予測できますが、過去に実際に
どの程度下落したのかを確認しておいたほうがよいでしょう。

トルコ・ボンド・オープンの最大下落率は1年間で▲61.29%と
かなり高くなっています。

最大下落率も高く何一つ良いポイントがありません。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲36.01%
3カ月 ▲45.67%
6カ月 ▲55.65%
12カ月 ▲61.29%

※2019年1月時点

分配金の推移は?

続いて、トルコ・ボンド・オープンの分配金の推移を見てみましょう。

トルコ・ボンド・オープンは2016年7月まで毎月90円の分配金を出して
いましたが、毎年減配をしており、直近では月15円まで下がってしまい
ました。

もう下がらないだろうと思ってしまいがちですが、分配金余力は
約10カ月程度しかなく、まだまだ下落するでしょう。

基準価額に対する分配金の割合を示す分配金利回りでも19%と高く
なっており、基準価額の下落も、分配金の減額も避けては通れない
ような状況です。

また、このブログでは何度も言っていますが、特別な事情がない限りは
毎月分配型のファンドに投資すべきではありません。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金 当期収益以外 繰越対象額
78期 40円 20円 179円
79期 40円 21円 157円
80期 15円 157円
81期 15円 156円
82期 15円 158円
83期 15円 165円

評判はどう?

トルコ・ボンド・オープンの評判はネットでの書き込みなどで調べる
方法もありますが、評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額です。

資金が流出しているということは、それだけトルコ・ボンド・オープンを
解約している人が多いということなので、評判が悪いということです。

トルコ・ボンド・オープンは2016年までは毎月資金が流出していましたが、
2017年に資金が大きく流入しました。

そして、2018年からはまた資金が流出しています。これだけひどい運用が
なされていてなぜ資金流入が起きたのはわかりませんが、分配金利回りの
高さに魅かれて何も考えずに投資をしてしまったのでしょう。


※引用:モーニングスター

トルコ・ボンド・オープンの今後の見通し

あまりこのようなことを言うことはないのですが、トルコ・ボンド・オープンを
保有しているのであれば、即刻解約してください。正直、保有するメリットが
何一つありません。

トルコ・ボンド・オープンは為替の影響を大きく受けますが、円とトルコリラの
関係を見てみると、綺麗な右肩下がりになっています。これは、円高が進んでいる
ということなのですが、5年間で50%ほど円高が進んでいます。

いくら債券のクーポンで収入があっても、為替のマイナス影響が大きすぎて
プラスになりません。もうすぐ底値だろうと言われてはいますが、言われ続けて、
もう2~3年経っています。

もし、トルコリラに興味があるのであれば、毎月一定額ずつ購入する積み立て方式が
一番良いでしょう。そうすれば、ドルコスト平均法が使えますので、円高局面でも
長期的には勝てると思います。

自分に最適な至極の1本を見つけたい方はこちら

◆トルコ・ボンド・オープンから乗り換え続出!本当に利回りが高いアクティブファンド特集

◆6000本の中から選ばれたモーニングスター Fund of the Year受賞ファンドは?

◆投信分析のプロ。投信ブロガーが選ぶFund of the Year受賞ファンドは?