ITの発展は企業が提供する商品・サービスのみならずビジネスに
飛躍的な変化をもたらしました。

こうした波は金融サービスの分野にも押し寄せており、金融機関は
生き残りをかけたビジネスモデルの変革・再構築を迫られています。

今日は、そんなフィンテック(IT×ファイナンス)にいち早く着手し、
新たな金融サービスを生み出す企業に投資を行うワールド・フィンテック
革命ファンドについて、私独自の目線で分析していきます。

ワールド・フィンテック革命ファンドには為替ヘッジありとなしの
2コースがありますが、今日は人気の高い為替ヘッジ無しを詳しく
見ていきます。

為替ヘッジありを検討の方でも参考になるように書いていますので、
読んでみてくださいね。

ワールド・フィンテック革命ファンドの基本情報

投資対象は?

ワールド・フィンテック革命ファンドの投資対象は、日本を含む
世界のフィンテック関連企業の株式に投資をします。

フィンテックとは、FinanceとTechnologyを組み合わせた造語で、
最新のIT技術を用いた新たな金融サービスのことを指します。


※引用:交付目論見書

投資対象は大きく3つのテーマに分けられます。

1つがキャッシュレスビジネスです。

日本はまだ現金主義の方が多いですが、世界的な流れとして、決済の
キャッシュレス化が進んでいます。指紋決済、QRコード決済、ウェア
ラブル端末決済など、様々な決済手法が存在感を高めていくと考えられます。

2つ目が次世代金融ビジネスで、オンラインバンキングやビッグデータを
活用した保険、運用商品の組成など、既存の金融サービスに革新をもたらす
企業を指します。

3つ目がフィンテック基盤技術の分野でブロックチェーンなどの技術を磨く
企業群です。

いずれの分野も未成熟ですが、長期的に高成長が期待できる高ポテンシャル
の分野ですね。


※引用:交付目論見書

業種別の組入比率を見てみると、金融と情報技術に40%強ずつ
分散されていることがわかります。

ここでいう情報技術系の企業というのは、ペイパルやビザといった
決済サービスを提供している企業です。

金融系の企業というのはいわゆる銀行などが該当します。


※引用:マンスリーレポート

国別の構成比を見てみると、アメリカが約50%となっています。
やはり世界最先端の技術はアメリカから生まれることが多いことを
物語っています。



※引用:マンスリーレポート

運用体制は?

実際の運用はテーマ型ファンドの運用に定評のあるアクサ・インベスト
メント・マネージャーズが行います。アクサ・インベストメントは資産
運用残高7500億ユーロを有し、世界21拠点を展開しています。

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の
総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、純資産総額が大きく減少していると、
ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性
がありますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

ワールド・フィンテック革命ファンドは設立したばかりですが、
すでに800億近くもあつまっており、規模としては全く問題ありません。

それにしても1年経たずして1000億円に迫る勢いで資産が増えているのは
素晴らしいですね。


※引用:マンスリーレポート

実質コスト

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

ワールド・フィンテック革命ファンドの実質コストは1.787%でした。
信託報酬から大きくかけ離れなかったのは評価できますが、根本的に
コストが割高となっています。

購入時手数料と併せて、初年度5%程度取られますので、積極的には
お勧めできないファンドです。

購入時手数料 3.24%(税込)
信託報酬 1.7728%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.787%

※引用:運用報告書(決算日2018年12月10日)

本当にワールド・フィンテック革命ファンドで大丈夫?ワールド・フィンテック革命ファンドよりはるかに優れたアクティブファンド特集

ワールド・フィンテック革命ファンドの評価分析

基準価額の推移は?

ワールド・フィンテック革命ファンドの基準価額を見てみましょう。

2018年10月以降に大きく下落しましたが、2019年に入り大きく
リバウンドしています。

この勢いで伸びていけば、2018年の高値を更新する日も近そうですね。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

ワールド・フィンテック革命ファンドはまだ運用から1年経って
いませんので、年間の利回りはわかりませんが、設定来の利回り
では、▲6.25%となっています。

設定したタイミングが悪かったとしか言えませんが、今後プラスに
転じる可能性は十分あると思います。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

類似ファンドとのパフォーマンス比較

ワールド・フィンテック革命ファンドへの投資を検討する上で、
類似ファンドとのパフォーマンスを比較しておいて損はありません。

今回は、米国株の組入比率が比較的近いeMAXIS Slim先進国株式
インデックス
とパフォーマンスを比較してみました。

結果は残念ながら、設定来常にeMAXIS Slim先進国株式インデックスに
負け越してしまっています。

コストが高い上に、パフォーマンスで負けてしまっているようでは
投資するメリットが一切ありません。


※引用:モーニングスター

評判

ネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、評判を知るうえで
一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流入しているということは、それだけワールド・フィンテック革命
ファンドを購入している人が多いということなので、評判が良いということです。

ワールド・フィンテック革命ファンドは設定初週から250億円超の流入が
ありました。しかし、多くの投資家の期待とは裏腹にパフォーマンスが
あまり優れないので、毎月の資金流入額はどんどん減っています。

今年中のどこかにタイミングで資金の流出超過になってもおかしくない状況です。


※引用:モーニングスター

ワールド・フィンテック革命ファンドの今後の見通し

あなたの身の回りを見渡してもらうとすでに色々な場所でフィンテックの
波が押し寄せてきています。

投資信託で言えば、資産運用のアドバイスをするロボアドバイザーが
非常に人気のようで、預かり資産残高を伸ばしていますし、AIを使って
株価を予測し、資産運用する時代になりました。

電子マネー決済の普及が進み、仮想通貨のニュースは連日大きな注目を
集めています。日本だけでなく、海外でも急速にフィンテックの波は押し
寄せており、間違いなく既存の金融システムに変革をおこすものです。

米国経済の成長の鈍化がみられますが、これは不況の前兆というよりは、
税制改革法案成立の効果で一時的に押し上げられた成長からの減速だと
考えられます。

金融市場はネガティブな事業が起きる可能性を織り込んでいるため、
2019年以降も株式市場には期待ができると思います。

ただし、根本的に低コストのインデックスファンドにパフォーマンスで
負けているようでは投資候補に入ってきません。まずはインデックスファンドを
アウトパフォームしてほしいですね。

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