あのYahooがビッグデータを使って投資信託の運用を始めるということで
注目を集めているYjamプラス!。

アセマネoneのディープAIやゴールドマンサックスのグローバルビッグデータなど
銘柄選定でAIを活用しているファンドが増えてきていますが、果たして優位性は
あるのでしょうか?

今日は、Yjamプラス!の評判や今後の見通しについて徹底的に分析していきます。

Yjamプラス!の基本情報

投資対象は?

投資対象は主として、国内外の株式に投資をします。
ヤフーが提供するビッグデータ解析等を通じて、市場のゆがみ(マーケットアノマリー)を
見つけ出し、今後の株価の上昇が高い確度で予想される銘柄を組み入れていきます。

マーケットアノマリーというのは、難しい言葉が使われていますが、簡単に言ってしまえば、
適正な株価水準よりなぜか割安、割高になっている状態のことを言います。
これは人間が合理性を欠いた行動をしてしまうことによって引き起こされるものです。

組入銘柄の上位10位を見てみると、すべて国内株式となっています。
株式の組み入れ銘柄数は466銘柄とかなり多くなっており、AIを使うのであれば、
もう少し絞り込んでくれたほうが面白みがあるような気がします。

Yjamプラス!では、海外株式や空売り(株式を高い値段で先に売り、
株価が下落して安くなったタイミングで買うことで利益を得る方法)も行うと
目論見書には書いてありますが、現状は行われていないようです。

純資産総額は?

続いて、純資産総額はどうなっているか見てみましょう。純資産総額というのは、
あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ替えることが
できなかったり、純資産総額が大きく減少していると、ファンドの組み替えが
うまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性がありますので、事前に確認すべき
ポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

Yjamプラス!は、現在300億円となっています。規模としては全く問題ありません。

運用体制は?

運用にあたっては、株式会社Magne-Max Capital Managementの助言を受けます。
この会社はヤフーの子会社で人口知能を活用したビッグデータの解析・株価の予測等を
専門に行っています。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

Yjamプラス!の実質コストは1.428%とかなり高くなっています。
低コストをアピールしていますが、全然低コストになっていないのが現状です。

原因としては、AIの判断に合わせて、組み入れ銘柄をかなり頻繁に入れ替えており、
株式売買手数料がかなり上乗せされているからです。

購入時手数料 3.24%(税込)
信託報酬 0.9936%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.428%(概算値)

Yjamプラス!の評価分析

基準価額をどう見る?

現在のYjamプラス!の基準価額は12,097円となっています。
2018年1月末の大暴落のあとが気になるところですが、
まだ当時の水準まで回復できていません。

AIを使っても、人が運用しても、あの下落には対応できていないということです。

利回りはどれくらい?

直近1年間の利回りは+18.12%となっています。
カテゴリー内では、真ん中くらいです。

TOPIXを上回る運用はできているので、及第点の運用はできているといえるでしょう。

将来リターンについては、標準偏差から計算できますので、ご自身で計算してみてください。
計算方法に自信がない方はこちらをご参考に。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

評判はどう?

Yjamプラス!の評判はネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、
評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額でしょう。

資金が流入しているということは、それだけこのファンドを購入している人が多い
ということなので、評判が良いということです。

Yjamプラス!は直近ではわずかに流入していますが、大きく流入しているとは
言えない状況、評判もそこまでよくないということがわかります。

Yjamプラス!の今後の見通し

ビッグデータ×AIでの運用はまだ始まったばかりであるため、
今後に期待したいというのは間違いないのですが、現状、
Yjamプラス!に投資をするメリットをほとんど感じません。

Yjamプラス!が挙げている運用の3つのポイントですが、
①については、情報が多ければ多いほど、運用の成績がよくなるわけではなく、
運用に活かせなければ意味がありません。

②については、現状のパフォーマス程度で、期待を超えられているとは
思えません。

③についても、低コストのように見えますが、売買回転数が多いため、
実質コストベースで見ると、決して低コストとは言えません。

今後、AIが進化して、人が運用するよりも高いパフォーマンスが
出せるようになれば、投資するに値すると思いますが、
人の手で運用したほうが高いパフォーマンスが出るとわかっていて、
あえてYjamプラス!に投資をしようとは思いませんね。