名前の由来が全くピンとこないゴールドマン・サックス毎月分配債券『愛称:妖精物語』。
販売用の資料などをみてもおとぎ話のようなデザインになっており、いまいち狙いが
わかりません。

中身は、グローバル債券に投資をするファンドなのですが、公社債だけでなく、
アセットバック証券やモーゲージ証券に投資をしているという点が特徴とも言えます。
今日は、妖精物語について徹底分析していきます。

ゴールドマン・サックス毎月分配債券『妖精物語』の基本情報

投資対象は?

妖精物語は、日本を除く世界各国の国債、政府関係機関債、社債、モーゲージ証券、
アセットバック証券に投資し、着実な成長を目指し運用します。

ファンドのポイントとしては、海外債券に投資をすることになりますので、
海外の好金利を獲得できる点と、後述しますが、高格付け債券に投資をして
いきますので、信用リスクを下げることが可能です。

妖精物語のセクター別の構成比を見てみましょう。社債、国債、モーゲージ証券、
政府関係機関債、アセットバック証券に幅広く均等に分散していることがわかります。


※引用:マンスリーレポート(2018年9月時点)

債券投資をするうえで、債券の格付を確認しておくことは必須です。

格付というのは、将来の利息や元本の支払いがちゃんと行われるかを測る指標であり、
一般的にはBBB以上の格付であれば、デフォルト(支払いが滞ること)の可能性が
低いと言われています。

その点、妖精物語に組み入れられている債券はほぼBBB以上の格付なので、
リスクは低いと言えるでしょう。


※引用:マンスリーレポート(2018年9月時点)

組入銘柄を具体的に見てみると、国債だけではなく、モーゲージ証券や政府機関債も
上位に組入られていることがわかります。


※引用:マンスリーレポート(2018年9月時点)

純資産総額は?

続いて、妖精物語の純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額だと思ってください。
ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで売買できなかったり、
コストが嵩みますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

妖精物語の純資産総額は、現在400億円程度です。リーマンショック前までは
2500億円規模の巨大ファンドでしたが、分配金が下落するのに合わせて、
純資産も目減りしています。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、株式売買委託手数料や、
保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが通例で、
実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

妖精物語の実質コストは1.184%と同カテゴリー内でも割安となっています。
購入時手数料も他のファンドと比べると、半分くらいにはなっていますね。

購入時手数料 1.62%(税込)
信託報酬 1.134%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.184%(概算値)

※引用:第190期 運用報告書(決算日2018年6月15日)

ゴールドマン・サックス毎月分配債券『妖精物語』の評価分析

基準価額の推移は?

妖精物語の基準価額は直近3年間で15%程度下落しています。
2016年後半からは、7500円~8000円のレンジで推移していますが、
これは分配金を減らすことで、基準価額の下落を抑えているからですね。


※引用:モーニングスターHP

利回りはどれくらい?

妖精物語の直近1年の利回りは▲1.66%となっています。
3年平均利回りでも▲0.98%となっており、5年、10年平均利回りでは、3.5%超の
パフォーマンスとなっています。

過去にはパフォーマンスが優れていた時期もあるようですが、直近のパフォーマンスが
優れていない場合、単純に運用がうまくいっていないということもありますが、
運用体制等が変わったことによる影響なども考えられるため、長期のパフォーマンスが
良いからと言って、すぐに飛びつくのはやめましょう。


※引用:モーニングスターHP(2018年10月時点)

四半期別のパフォーマンスは?

続いて、妖精物語の四半期別のパフォーマンスを見てみましょう。
債券ファンドにも関わらず、2014年には+16.69%となっており、特徴的といえますね。


※引用:モーニングスターHP

最大下落率は?

投資を検討するのであれば、基準価額がどの程度下落する可能性があるのは知っておきたい
ところです。標準偏差からある程度は予測できますが、最大下落率を直接確認したほうが
イメージがわきますね。

妖精物語の最大下落率は、2008年2月~2009年1月までの間に▲24.80%下落しています。
よく株と債券に分散投資をしておけば、リスクを下げられると言いますが、結局、
リーマンショックのような大暴落が起きると、債券も大きく下落をしてしまいますので、
個人的には手元のキャッシュの比率を変動させることでリスクを調整するほうがおすすめです。


※引用:モーニングスターHP

分配金は?

妖精物語は、2016年には毎月45円の分配をしていましたが、毎年切り下げており、
現在は15円となっています。分配金余力もあと、数カ月しかありませんので、
もう一段分配金を下げることが近々行われるでしょう。


※引用:モーニングスターHP

評判はどう?

続いて、妖精物語の評判を見ていきましょう。評判を見る上で役に立つのが、
月次の資金流入額です。

資金が流出超過となっていれば、購入する人よりも解約する人のほうが多いわけですから、
人気が落ちていることがわかりますね。

妖精物語は2014年から毎月資金流出が続いており、歯止めがきいていません。
パフォーマンスが悪く、分配金も毎年切り下げられている現状では、仕方ないと言えますね。


※引用:モーニングスターHP

ゴールドマン・サックス毎月分配債券『妖精物語』の今後の見通し

資金の流出状況を見れば、一目でわかりますが、パフォーマンスにしても
分配金の状況にしても今から投資をするメリットは皆無です。

まだ妖精物語を保有している人は、できるだけ早く解約することをお勧めします