名前の由来が全くピンとこないゴールドマン・サックス毎月分配債券
『愛称:妖精物語』。

販売用の資料などをみてもおとぎ話のようなデザインになっており、
いまいち狙いがわかりません。

中身は、グローバル債券に投資をするファンドなのですが、公社債
だけでなく、アセットバック証券やモーゲージ証券に投資をしている
という点が特徴とも言えます。

今日は、妖精物語について徹底分析していきます。

ゴールドマン・サックス毎月分配債券『妖精物語』の基本情報

投資対象は?

妖精物語は、日本を除く世界各国の国債、政府関係機関債、社債、
モーゲージ証券、アセットバック証券に投資し、着実な成長を
目指し運用します。

ファンドのポイントとしては、海外債券に投資をすることになります
ので、海外の好金利を獲得できる点と、後述しますが、高格付け債券
に投資をしていきますので、信用リスクを下げることが可能です。

妖精物語のセクター別の構成比を見てみましょう。

社債、国債、モーゲージ証券、政府関係機関債、アセットバック証券
に幅広く均等に分散していることがわかります。


※引用:マンスリーレポート

債券投資をするうえで、債券の格付を確認しておくことは必須です。

格付というのは、将来の利息や元本の支払いがちゃんと行われるかを
測る指標であり、一般的にはBBB以上の格付であれば、デフォルト
(支払いが滞ること)の可能性が低いと言われています。

その点、妖精物語に組み入れられている債券はほぼBBB以上の格付
なので、リスクは低いと言えるでしょう。


※引用:マンスリーレポート

組入銘柄を具体的に見てみると、国債だけではなく、モーゲージ証券
や政府機関債も上位に組入られていることがわかります。


※引用:マンスリーレポート

純資産総額は?

続いて、妖精物語の純資産総額はどうなっているか見てみましょう。

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の総額
だと思ってください。

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで売買できな
かったり、コストが嵩みますので、事前に確認すべきポイントの1つ
です。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

妖精物語の純資産総額は、現在370億円程度です。

リーマンショック前までは2500億円規模の巨大ファンドでしたが、
分配金が下落するのに合わせて、純資産も目減りしています。

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが
通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

妖精物語の実質コストは1.183%と同カテゴリー内でも割安となっています。
購入時手数料も他のファンドと比べると、半分くらいにはなっていますね。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 1.62%(税込)
信託報酬 1.134%(税込)
信託財産留保額 0
実質コスト 1.183%(概算値)

※引用:運用報告書(決算日2018年12月17日)

実質コストを加味しても、圧倒的に高いリターンを出している海外債券ファンドランキング

ゴールドマン・サックス毎月分配債券『妖精物語』の評価分析

基準価額の推移は?

妖精物語の基準価額は直近3年間で10%程度下落しています。

分配金再投資基準価額(青線)を見てみると、8000~8500円の
レンジで推移していますので、ファンド自体の運用はあまり
うまくいっていないようですね。


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

妖精物語の直近1年の利回りは▲3.05%となっています。

3年平均利回りでも▲1.93%となっており、5年、10年平均利回り
では、プラスのリターンとなっています。

過去にはパフォーマンスが優れていた時期もあるようですが、直近の
パフォーマンスが優れていない場合、注意してください。

単純に運用がうまくいっていないということもありますが、運用体制
等が変わったことによる影響なども考えられるため、長期のパフォー
マンスが良いからと言って、すぐに飛びつくのはやめましょう。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 ▲3.05% 57%
3年 ▲1.93% 82%
5年 +1.48% 42%
10年 +5.62% 17%

※2019年3月時点

標準偏差は?

妖精物語の標準偏差を見てみると、価格の変動幅自体は大きく
ありません。

同カテゴリー内での%ランクは真ん中より少し上位となっている
程度です。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 5.24 46%
3年 7.66 41%
5年 7.64 42%
10年 9.07 71%

※2019年3月時点

年別のパフォーマンスは?

続いて、妖精物語の年別のパフォーマンスを見てみましょう。
マイナスになっている年が多く、これでは投資したいと思えませんね。

また、2014年には+16.69%となっており、債券ファンドの割に高い
リターンが出るときもあるようです。

年間利回り
2018年 ▲5.55%
2017年 +3.83%
2016年 ▲3.22%
2015年 ▲4.53%
2014年 +16.69%

※2019年3月時点

最大下落率は?

投資を検討するのであれば、基準価額がどの程度下落する可能性が
あるのは知っておきたいところです。

標準偏差からある程度は予測できますが、最大下落率を直接確認
したほうがイメージがわきますね。

妖精物語の最大下落率は、2008年2月~2009年1月までの間に
▲24.80%下落しています。

よく株と債券に分散投資をしておけば、リスクを下げられると
言いますが、結局、リーマンショックのような大暴落が起きると、
債券も大きく下落をしてしまいます。

個人的には手元のキャッシュの比率を変動させることでリスクを
調整するほうがおすすめです。

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲12.48%
3カ月 ▲20.55%
6カ月 ▲24.52%
12カ月 ▲24.80%

※2019年3月時点

分配金は?

妖精物語は、2016年には毎月45円の分配をしていましたが、毎年
切り下げており、現在は15円となっています。

分配金余力もあと、数カ月しかありませんので、もう一段分配金を
下げることが近々行われるでしょう。

このブログでは何度も言っていますが、特別な事情がない限りは
毎月分配型のファンドに投資すべきではありません。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金 当期収益以外 繰越対象額
191期 15円 81
192期 15円 1円 80
193期 15円 83円
194期 15円 3円 79
195期 15円 83円
196期 15円 83

評判はどう?

続いて、妖精物語の評判を見ていきましょう。評判を見る上で
役に立つのが、月次の資金流入額です。

資金が流出超過となっていれば、購入する人よりも解約する人の
ほうが多いわけですから、人気が落ちていることがわかりますね。

妖精物語は2014年から毎月資金流出が続いており、歯止めが
きいていません。

パフォーマンスが悪く、分配金も毎年切り下げられている現状では、
仕方ないと言えますね。


※引用:モーニングスター

ゴールドマン・サックス毎月分配債券『妖精物語』の今後の見通し

資金の流出状況を見れば、一目でわかりますが、パフォーマンスに
しても分配金の状況にしても今から投資をするメリットは皆無です。

まだ妖精物語を保有している人は、できるだけ早く解約することをお勧めします

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