今、多くの機関投資家が注目しているマーケットが中国の金融市場です。

今までは投資をしたくてもできなかったのですが、中国の金融市場が
海外の投資家に開放されたことで、容易にアクセスできるようになり
ました。

中でも、中国債券市場は注目を集めており、その流れにのって設定
されたのが岡三アセットの中国人民元ソブリンオープン『愛称:夢元』です。

今日は、夢元について徹底分析していきます。

中国人民元ソブリンオープン『夢元』の基本情報

中国債券市場の変遷

まず知っておいていただきたいのが、なぜこのタイミングで
中国人民元のソブリン債に注目が集まっているかということです。

中国というのは、もともと投資枠等の規制・制限があり、海外の
機関投資家から見ると、投資をしたくても投資できない市場でした。

しかし、2017年にボンドコネクトが開始され、香港経由で中国本土の
債券の売買が可能となり、様々な規制が緩和され、多くの海外機関
投資家から注目を集めるようになっています。


上記のように規制が緩和されることによるメリットとは何なのか。

それは、中国債券が多くの主要債券指数へ組入れられることが予想
されるからです。

一例をあげると、2019年4月から主要債券指数の1つであるBloomberg
Barclays Global Aggregate Bond Indexへ組入が正式に決定しています。

組入比率は6%程度ということで通貨別で見ると、米ドル・ユーロ、
円に続いて4番目に高い比率です。

また2019年度中にFTSEやJPMorganも指数に採用するかの結論を
出すこととなっています。

指数への採用が決まれば、その指数をベンチマークとして運用して
いるファンドが中国債券を購入しますので、多くの資金が流入し、
債券価格の上昇が期待できます。

信用格付は?

債券に投資をするのであれば、元本や利息の支払いが滞りなく
行われる確率が高くなければ、投資対象としてはおすすめできません。

中国国債の信用格付けはA+となっており、日本と同水準の格付と
なっています。

A+の評価であれば投資適格債とみなされますので、機関投資家から
見ても、投資対象になりえます。

また国債の利回りでみても、5年国債利回りが3.2%となっており、
米国債やその他先進国の国債の利回りと比べても魅力的な水準と
なっていることから、海外から投資資金が流入することが予想されます。


※引用:交付目論見書

投資対象は?

では、具体的に中国人民元ソブリンオープン『夢元』の中身を見て
いきましょう。

夢元の投資対象は中国本土に流通する人民元建ての中国ソブリン債です。
ソブリン債というのは、国および政策銀行が発行する債券のことです。
組入銘柄上位を見てみると、ほとんど中国国債になっていることがわかります。


※引用:マンスリーレポート

為替の動向は?

中国人民元ソブリンオープン『夢元』への投資を検討するうえで、
気を付けておきたいのが為替の動きです。

中国債券自体は上述したように魅力的な債券であることは間違い
ありませんが、為替の変動幅が大きいといくら債券の運用で利益が
出たとしても、為替で損をしてしまう可能性があるからです。

以下が、2008年以降の対円での為替レートの推移を示しています。
ドル円の為替レートと比べると、ボラティリティは大きいですが、
ドル円とくらべてもそこまで大きな差はありません。


※引用:マンスリーレポート

純資産総額は?

投資を検討するうえで、純資産総額は必ず確認しておきたいポイントです。

純資産総額が大きいほうが、ファンドマネージャーが資金を運用する際に
効率よく運用できますし、ファンドの運用で必ず発生する保管費用や
監査費用が相対的に低くなりますので、コストが相対的に低く抑えられます。

また投資信託の規模が小さくなると運用会社自体がその投資信託に
力を注がなくなりパフォーマンスが悪くなることもありますので
注意が必要です。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

中国人民元ソブリンオープン『夢元』は、設定されてからまだ5カ月
程度ですが、すでに150億円ほどの規模となっており、多くの投資家
から注目を集めていることがわかります。


※引用:マンスリーレポート

実質コストは?

投資信託には、購入時の手数料や信託報酬の他にも費用がかかって
いることをご存知ですか?

これを実質コストと言いますが、実質コストには、株式売買手数料や
有価証券取引税、監査費用などが含まれています。

特に純資産総額が小さいときには、信託報酬より実質コストがかなり
割高になっている場合もあるので、注意が必要です。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

中国人民元ソブリンオープン『夢元』の実質コストは1.23%と平均的な
水準ではありますが、債券ファンド自体の利回りがそこまで高くない
ことを考えると、1.23%毎年取られるのは、パフォーマンスに大きな
影響を与えると言えるでしょう。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.24%(税込)※上限
信託報酬 1.2312%(税込)
信託財産留保額 なし
実質コスト まだ不明

実質コストを加味しても、圧倒的に高いリターンを出しているアクティブファンド特集

中国人民元ソブリンオープン『夢元』の評価分析

基準価額の推移は?

中国人民元ソブリンオープン『夢元』の基準価額は設定来4%ほど
上昇しています。

今のところは順調なようですが、まだ運用期間が短いので今後の
動きに注目です。


※引用:モーニングスター

評判はどう?

それでは、『夢元』中国人民元ソブリンオープンの評判はどうでしょうか?

ネット等で口コミを調べることもできますが、資金の流出入を見る
ことで、評判がわかります。

評判がよければ、資金が流入超過になりますし、評判が悪くなって
いれば、資金が流出超過になります。

中国人民元ソブリンオープン『夢元』は設定来、毎月資金も流入超過と
なっていますので、評判は悪くないと言えます。


※引用:モーニングスター

中国人民元ソブリンオープン『夢元』の今後の見通し

いかがでしょうか?

中国国債自体は、今後非常に魅力的な投資対象であることは間違い
ありません。ただし、このブログでは何度も言っていますが、
債券ファンドと債券は似て非なるものです。

債券であれば、満期まで保有をつづけ、為替が大きく円高に振れること
がなければ、ほぼ負けることはありませんが、債券ファンドの場合は
満期前に、債券の売買をしてしまうことがあるので、予期せぬ損失を
生むことがあります。

今後の動向に注目をしていきたいとファンドの1本ではありますが、
中国人民元ソブリン債に興味を持ったのであれば、中国国債を直接
購入して満期まで保有を続けたほうが、着実にリターンを得ることが
できるでしょう。

SBI証券でも過去に以下のような内容で中国国債が売りに出されて
いました。現在は売りに出されていませんが、定期的にチェックして
いれば、購入するチャンスもあると思います。