10年平均リターンが20%超と国内小型カテゴリーでも優秀な成績を
残しているだけでなく、標準偏差(価格のブレ)も小さく抑えた
優秀ファンド、それが大和住銀投信投資顧問で運用されている
J-Stockアクティブ・オープンです。

残念なことに運用の都合上、現在は買付申し込みを停止していますが、
今後募集再開する可能性もありますので、優秀なファンドは押さえて
おいて損はありません。

今回はJ-Stockアクティブ・オープンを徹底分析したいと思います。

J-Stockアクティブ・オープンの基本情報

投資対象は?

J-Stockアクティブ・オープンの主な投資対象は、主として日本の
新興市場(JASDAQ市場・マザーズ等)で取引される株式です。

このファンドの特筆すべき点は、苦瓜達郎氏という一人のファンド
マネージャーが2003年より運用を続け、年間900件といった
膨大な数の会社面談を行なっているということです。

苦瓜さんが運用している他のファンドもかなり高いパフォーマンスを
出しているので、優秀なファンドマネージャーであることがわかりますね。

直近の組入銘柄は52銘柄となっており、上位は以下の通りです。
業種では、電気機器、サービス業、機械が上位3業種ですが、
一つの業種に偏ることなく分散されています。

※引用:マンスリーレポート(2018年12月時点)

純資産総額は?

投資を検討する際、純資産総額は必ず確認しておきたいポイントです。

純資産総額が小さいと運用が効率的に行えないためコストが嵩みますし、
運用会社も注力しづらいファンドになりかねません。50億円程度の規模は
ほしいというのが正直なところです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

それでは、J-Stockアクティブ・オープンの純資産総額はどうでしょうか?

2005年の上昇時に一時純資産総額も増えましたが、その後減少。

16年頃の株価高騰に合わせて純資産総額も膨らみましたが現在は
募集を停止しており、23億円程度の小さいファンドになります。

純資産総額が増えすぎると運用に支障が出るため55億円に近づいて
きた時点で買い付けを停止しています。

※引用:マンスリーレポート(2018年12月時点)

実質コストは?

投資信託にかかる費用について、販売時の手数料・信託報酬・解約時
の信託財産保留金以外にも費用がかかっているのをご存知でしたで
しょうか?

これを実質コストと言います。

実質コストは売買時の手数料や取引の際の税金、保管費用などが含まれ、
運用報告書の「1万口当たりの費用明細」で確認することができます。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

J-Stockアクティブ・オープンの実質コストは、1.91%になります。
同カテゴリー内では比較的安いコストになります。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.24%(税込)
信託報酬 1.62%(税込)
信託財産留保額 0.3%
実質コスト 1.91%(概算値)

 ※引用:第14期 運用報告書(決算日2018年10月20日)

J-Stockアクティブ・オープンの評価分析

基準価額の推移は?

J-Stockアクティブ・オープンの基準価額は、2008年頃から順調に
上昇していましたが、2018年に入ってからはかなり大きく下落
しています。

小型株ファンドの場合、下落するときは大きく下落するので、
このあたりは事前に把握しておかなければなりません。

※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

J-Stockアクティブ・オープンの利回りを見てみましょう。

ここ1年は、-7.70%と優れませんが、3年平均で16.19%、5年平均18.45%、
10年平均が23.54%といずれも同カテゴリー内で上位の成績を残して
います。

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 ▲7.70% 57%
3年 16.19% 16%
5年 18.45% 12%
10年 23.54% 15%

※2018年12月時点

標準偏差は?

J-Stockアクティブ・オープンの標準偏差をみてみると、5年以上の
長期では、上位15%にランクインしていることがわかります。

高いパフォーマンスを維持しながら、基準価額の変動幅も抑えた
運用ができているというのは素晴らしいですね。

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 13.48 57%
3年 14.55 39%
5年 13.39 12%
10年 16.51 15%

※2018年12月時点

年別のパフォーマンスは?

J-Stockアクティブ・オープンの年別のパフォーマンスを見てみましょう。
毎年20%近くのリターンを安定的に維持しており、優秀な結果を
残していることがわかります。

年間利回り
2018年 ▲1.89%(9月末時点)
2017年 41.34%
2016年 25.18%
2015年 16.92%
2014年 26.00%

※2018年12月時点

「アクティブファンドは儲からない」は嘘!私のファンド運用実績を㊙公開

類似ファンドとのパフォーマンス比較

ここで、J-Stockアクティブ・オープンと日経225に連動する
ファンドを比較してみましょう。

黄色がJ-Stockアクティブ・オープンで赤が日経225に連動する、
ニッセイ日経225インデックスファンドです。

今年初めまでのパフォーマンスはJ-Stockアクティブ・オープンは
極めて良かったのですが、今年に入ってからは大きく下落しています。

それでも日経225インデックス型のファンドを大きく上回って
いますので、手数料や実質コストを支払っても十分に投資価値が
あるファンドだということがわかります。

※引用:モーニングスター

最大下落率は?

ここでJ-Stockアクティブ・オープンの最大下落率を見てみましょう。

最大下落率は、2007年11月から2008年10月の-53.73%です。
国内株式投資型ファンドはこの時期50%程度下落している
ファンドが多いので、同程度の下落となっています。

ですが投資対象が中小型株ファンドですので、将来これ以上下落する
可能性もあるということを頭に留めておいてください。

考えなしの長期保有が自分の首を絞める理由とは?

期間 下落率
1カ月 ▲23.18%
3カ月 ▲36.26%
6カ月 ▲40.59%
12カ月 ▲53.73%

※2018年12月時点

分配金の推移は?

J-Stockアクティブ・オープンは毎年分配金を出しています。

私からすれば、分配せずにどんどん収益を追求してもらいたい
ところですが、分配金を受け取りたい投資家も多いのでしょう。

リターンが大きい分、分配金も大きくなっていますが、
2018年はパフォーマンスが優れなかったため、分配も小さく
なっています。

分配金
2018年 200円
2017年 2,400円
2016年 1,900円
2015年 1,700円

※2018年12月時点

評判はどう?

資金の流出入を見るのはそのファンドの評判を得るために有効な
手段です。

資金が多く入っていれば人気があるファンドですし、流出が
続いているようであれば、評判が悪いファンドと言えます。

それでは、J-Stockアクティブ・オープンはどうでしょうか?

2014年から2016年まではほぼ買い付けも解約もない状況でしたが、
2017年になって基準価額が高騰すると資金もたくさん流入しました。

7月末に買い付けを停止していますので、その後は資金流出超過に
なっています。

買い付け再開となったタイミングで、再度資金が流入するのは
間違いないでしょう。

※引用:モーニングスター

J-Stockアクティブ・オープンの今後の見通し

損が出た場合に矢面に立たないよう表舞台に出なかったり、社内の
異動でファンドの運用から外れる場合もあるサラリーマン・ファンド
マネージャーが多い中、苦瓜氏のように設定来ファンドを運用し、
表立って運用状況や今後の見通しを話すことは珍しいです。

それだけファンドにかける情熱・責任が伝わってきます。

中小型株ファンドの組入銘柄はファンドマネージャーの視点一つで
全く変わります。

ですので、ファンドマネージャーの言葉を直接聞くことができる
J-Stockアクティブ・オープンのようなファンドに投資すべきだと思います。