ジェシー・リバモアといえば、「欲望と幻想の市場」という
有名著書があり、マーケットの魔術師の多くが参考書として
挙げるほど、優れた相場師です。

ボックス理論で有名なニコラス・ダーバスと並んで、持ち合い
とブレイクスルーを定型のルールで識別するアプローチで巨万
の富を築いてきました。

そして、優れた相場師に共通するのが、定性・定量どちらで
あれ、自分が構築したモデルを100%信用することはなく、
マーケットは自分の思った通りには動かないという前提のもと
判断をしているということです。

ジェシー・リバモアの投資哲学も私たちの投資活動に非常に
役立つ部分が多いので、今回紹介していきたいと思います。

投機で最も成功するための重要な要因

リバモアは、投機で成功するには、自ら記録をつけ、自ら
考え、自ら結論を出すという点において、どれだけ偽りなく
誠実に努力したかに比例すると言っています。

健康法に関する本を読んでも、運動を他人任せにはできない
のと同じように、自分で行うべき作業を他人に委ねていては
成功を手に入れられないのです。

時間と労力を惜しまずに値動きを研究する気概のある人は、
いずれ独自の指針を作り上げられると言っています。

自分で記録をつけて、自分で考えるというのは、多くの投資
成功者が推奨している方法ですが、実際に行動に移すことが
できている人はどの程度いるでしょうか?

これは株式に限った話ではなく、そのほかの投資においても
当てはまると思っています。

私も多くの投資で失敗をしてきましたが、失敗した理由に
ついては、必ずメモに残してきました。

またどのようにすれば失敗を回避できたのかということも
何度も何度も考えてきました。だからこそ、自分なりの
投資哲学が構築できたと思っています。

過去の値動きを知る重要性

将来の株価を予測することは不可能であるという意見が多い
中で、リバモアは投機で成功するためには、この次にどのよう
な重要な価格変動が起きるかについて、自らの見解を持って
いなければいけない。と言っています。

また正確に予測するには、その予測に対する明確な根拠が必要
であり、それは過去の同じような値動きを知っているかどうか
が大きな価値になると言っています。

株式市場においては、新しいことは何もなく、価格変動は単に
過去の繰り返しであり、銘柄によって多少異なっても相対的な
価格パターンは同じであるということです。

結局、時代は変わっても、多くの投資家の行動が変わらない
限りは似たような株価チャートを形成するということです。

仕掛けるタイミング

非常に私が興味部会と思ったのは、リバモアは毎日、毎週
投機をしても成功することはできない。そもそもやるべき
トレードは年にたったの数回、もしくは4~5回しかない。

トレードをしていない間はマーケットが始動して次の大きな
動きが現われるまで静察すると言っています。

これは、つまり、あなたが何もしていないとき、明けても
暮れてもトレードをしなければならないという観念に駆ら
れた投機家たちが、あなたが次に投機するための足場を
固めてくれているということです。

結局、日々の小さな値動きから利益を得ようとあくせくする
投機家はマーケットで重要な変化が起きてもその機をとらえ
ることは決してできないということです。

忍耐強く待って行動に移すべき正確なタイミングを判断
できる投機家は最終的に相応の利益を上げる可能性がとても
高いということですね。

トレードを始めるとどうしても、自分がポジションを保有
していないと不安になってしまいますが、上述のように考え
れば、あえてキャッシュポジションを高めておくことの有用性
がよくわかります。

ピボットポイントまで待つ。

仕掛けるタイミングがとにかく重要であると言っている
リバモアですが、彼は自分がエントリーする価格をピボ
ットポイントと呼んでいます。

ピボットポイントは価格が大きく上昇もしくは下降をし
始める初期のタイミングのことで、このピボットポイント
を断定し、そのポイントに株価が到達するまで我慢強く待つ
ことができれば、トレードはほぼ成功すると言っています。

しかし、一方で、自分の構築したモデルを100%は信用して
はおらず、万が一、ピボットポイントを超えても反転する
ような動きがみられたときは、すぐに手仕舞いの損切りを
することで損失を最小限に抑えていました。

完璧主義者であるほど、自分が構築したモデルどおりに
100%動くと予測して痛い目を見るわけですが、大きな
成功を収めている人ほど、共通してマーケットは自分の
思い通りに動かないことがあり、そのときの対応を事前に
対策している共通点があります。

ナンピン買いは非常に犯しやすい過ち

リバモアはナンピンは悪手だと断じています。

ある銘柄を、1株5000円で100株購入したとして、1週間後に
1株4500円になっていたとします。そうすると、100株ナン
ピンして平均購入単価を4750円に下げたいという衝動に
襲われます。

これは、ナンピンをしたことがある人ならわかるでしょう。
しかし、これはナンピン後に株価が戻してこればよいの
ですが、仮に1株4000円になってしまえば、不安を損失は
さらに拡大し、不安を倍増させることになります。

さらにナンピンして、買い続けたとして、下落がつづいた
場合、金銭面でもプレッシャー面でもどれだけ耐えられる
投資家がいるでしょうか。

もちろん、このような価格変動はよくあることではありま
せんが、投機家が最悪の事態を避けるためには、異常な変動
から身を守らなければいけません。

予想に反して逆行した時点で、自分の構築したルールと全く
無縁の根拠のないトレードになってしまっているわけなので、
新たな資金を投入するほどバカげたことはありません。

このような場合こそ、いったん手仕舞いして、次のチャンス
をじっくりと待つべきなのです。根拠のないトレードはただ
のギャンブルでしかありません。

すべての投機家が陥る致命的な過ち

特に投資初心者によく見られがちですが、ごく短期間で富を
増やしたいという衝動に駆られて、リスクの高すぎるトレード
をしてしまう人がいます。

数年で何倍にも資金を増やそうとする投機家は満足を知り
ません。

一時的に資金を増やせる投機家はいますが、当然長続きする
わけもなく、いずれ歯車が狂い、予期せぬ破壊的なことが起こ
るまで、有り金すべてをかけ続けるわけです。

これを防ぐためには利益の出るポジションを売却するたびに
利益の半分は別の口座に移動させるという方法です。

証券口座にあるか銀行口座にあるかで同じお金も違う意味を
持ってきます。

手に振れられるお金には所有感覚があり、利益を失う無鉄砲な
賭けに出たいと言う気持ちを多少抑える効果があります。

くれぐれもこのような過ちをしないように自分を律することを
忘れないでください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

私が一番参考になったと思うのは、ピボットポイントが来る
までとにかくじっくり待つと言うこと。そして、その待って
いる間というのは、多くの投資家が自分が稼ぐための土台を
築いてくれているのだということです。

どうしてもトレードをしていると、毎日ポジションと持ちたく
なりますが、リバモアの著書を読んだことで、考えが変わりました。

またこれは、株式に限った話ではなく、他の投資にもあてはまり
ます。

つい興味深い投資案件の話を仕入れると、投資をしたくなります
が、投資案件など、数限りなく存在するわけです。

ですので、少しでも不明点が残る案件には投資をする必要はなく、
次の素晴らしい案件が出てくるのを待てばいいのです。

待つことが利益を生むことになる。心にしっかりと刻んでおきたい
と思います。