近年のFinTechの流れを受けて、資産運用業界にもAIを使った自動運用
の波が押し寄せています。

20~30代の若年層は、定期預金の金利がほぼ0%であり、将来年金が
どの程度もらえるかわからないので、何かしら資産を増やすことを
始めなければと思っている人も多いでしょう。

そのような若者にとって、ロボットアドバイザーが適切に銘柄を選択して、
投資管理をしてくれるとなれば、興味を持つのも当然です。

すでにTHEO(テオ)を利用して運用をしている人は5万人をこえており、
注目が集まってきていることがわかります。

今日は、このTHEO(テオ)について徹底分析していきます。

THEO(テオ)の特徴

特徴①ETFを通じてグローバル分散投資が可能

TEHO(テオ)では、先進国株、新興国株、先進国債券、新興国債券、
REIT、コモディティの6つのアセットクラスのETFに分散投資を
することができます。

ETFがそもそも何なのかわからない人もいるかもしれませんが、
ETFとは上場投資信託と呼ばれるもので、インデックスファンドを
株式取引と同じように、成行・指値・信用取引等ができるように
したものです。

投資信託と株式のいいとこどりした商品だと言われます。
THEOでは、最大で30種類程度のETFに投資をして、世界86の国・
地域に分散投資することが可能です。

アセットクラスの組入比率は年齢や金融資産等によってTHEO(テオ)が
自動で決めてくれますので、投資初心者にとってはわずらわしさを
感じずに済みます。

特徴②ロボアドが自動で運用してくれる

THEO(テオ)では、①年齢、②年収、③毎月の貯金額、④現在の
金融資産、⑤THEOに投資する金額について回答するだけで、あなたに
最適な投資方針(アセットアロケーション)を決めてくれます。

私からすると、これだけで投資方針が決まってしまうのかと思いますが、
プロセスを簡単にすることで、会員数を増やしたいという思いがあるよう
に思います。

またTHEO(テオ)では、ポートフォリオの構築だけでなく、ポート
フォリオのメンテナンスも自動で行ってくれます。

1カ月ごとにリバランスを行ってくれたり、組入られているETFの見直しも
自動で行ってくれます。

このあたりが投資初心者にとっては一番うれしいポイントですね。

特徴③毎月1万円から投資できる

最低投資金額は毎月1万円からなので、多くの人が気軽に投資をはじめられる
金額の設定になっています。

特徴④管理手数料は年1%

運用にかかるコストは、投資額が3000万円までは年間1%となっており、
それ以外にETF売買手数料、出金手数料、為替手数料などは一切かかりません。

非常に透明性が高いので、投資初心者にとっては安心です。

少額でETFを購入場合、通常は売買手数料が割高になることから、年1%の
管理手数料というのは割安です。

ただし、現在では超低コストのインデックスファンドが各運用会社から
出ていますので、バランスファンドでも0.1%台で購入することができます。

THEO(テオ)はポートフォリオを自動でメンテナンスしてくれますので、
それにより運用実績が優れるのであればよいのですが、インデックス
ファンドと差がつかないようであれば、投資する価値がないと言うこと
になります。

特徴⑤確定申告不要

証券会社であればあたりまえのようにあるサービスですが、本来ETFを
売買して得た利益や値上がりして得た利益に対して20.315%の所得税が
かかります。

そのため、本来であれば、自分で納税する必要がありますが、THEO(テオ)
の口座開設時に「特定口座」を選択して口座を作れば、自動で税金を計算し、
納税を済ませてくれます。

ですので、あなたは納税の心配は何もしなくて済みます。

特徴⑤資金は分別管理で保全

このようなツールではあなたの投資した資金の管理がどのように行われている
のか確認することが必須です。

まず、お金のデザインは第一種金融商品取引業の登録をしており、他の証券会社
と同様にお客様の資産を保護する責任があります。

THEO(テオ)ではお客様から預かった資産と同額を信託銀行に預けているので、
TEHO(テオ)が破綻してもあなたの資産に影響があることはありません。

また、万が一、信託していた資産でお客様への返金が完済できない場合に備えて、
投資者保護基金に加盟していますので、最大1000万円までは補償されます。

このような仕組みになっていますので、運用していたお金がいきなりどこかに
消えてしまうという心配はしなくても大丈夫です。

ここまでやっている人はほとんどいないと思いますが、資金管理については、
これ以上に重要なものはないというくらいに重要なポイントですので、HPに
記載があることを確認するだけでなく、金融庁のHPや投資者保護基金のHPを
閲覧して、登録されているか確認してほしいと思います。

実は登録されていなかったということもあり得るからです。

特徴⑥スマホから簡単に投資可能

実際にアプリをダウンロードしてもらうとわかりますが、非常に
シンプルな作りとなっており、操作性も高いので、投資初心者に
とっては、使いやすい画面デザインになっていると思います。

THEOの注意点

注意点①NISA対応していない

よく勘違いをしている人がいますが、THEO(テオ)はNISA口座を
開設できませんので、非課税のメリットを受けることはできません。

注意点②10万円以下は出金制限あり

口座に10万円以上の資金が入っている場合は、1万円単位での出金が
可能ですが、口座の資金が10万円を下回る場合は、口座解約になります。

ウェルスナビとの比較

TEHO(テオ)への投資を検討している人であれば、Wealth Navi
(ウェルスナビ)とどちらがよいか悩んでいる人も多いでしょう。

そこでWealth Navi(ウェルスナビ)との比較表を作ってみました。

投資する人にとって、重要な部分だけ簡単に説明しておきますと、
自分のポートフォリオに組み入れられるETFの数がTHEOとWealth
Navi(ウェルスナビ)では大きく差が出ます。

ただし、ETFの数が多ければ良いというものではないので、注意してください。

Detax機能というのは、ETFを売却するときに本来発生する税負担を
翌年以降に繰り延べることで税負担を軽くする機能です。

ポートフォリオに含み損がある銘柄があれば、その銘柄をいったん
売却することで損失を確定させ、利益を圧縮するわけです。

仕組みは少し複雑ですが、運用上はメリットになりますので、機能が
あることだけ覚えておけばよいと思います。

Wealth Naviには長期割といって、運用期間が長くなるにつれて、
管理手数料が年間0.9%にまで下がる特典があります。そこまで
大きくはないですが、なによりはあったほうがよい特典ですね。

THEO Wealth Navi
最低投資額 1万円 10万円
組入ETF数 20本弱 10本以下
手数料 年1% 年1%
DeTax機能 なし あり
出金制限 なし 残高10万円以下は解約
リバランス頻度 毎月 最長6カ月
長期割 なし あり
確定申告 不要 不要

TEHO(テオ)かWealth Navi(ウェルスナビ)か比較すると、若干では
ありますが、Wealth Naviに軍配があがるように思います。

ただ、そもそも論として、ロボットアドバイザーに運用を任せるほう
がよいのかという点を検証しなくてはいけません。

次の項でその点を分析していきます。

THEO(テオ)の運用実績は?

THEOのHPに公開されている運用シュミレーションを見ると、以下のように
年率8.4%程度の利回りが期待できると書かれています。

ただし、これはあくまでも過去のデータでの検証であり、過去データで
運用がうまく行くようにロジックを組んでいるので当然の結果です。

私が色々な自動売買のシステムを見てきましたが、ほぼ100%の確率で
運用実績はこれより悪くなります。

くれぐれもこの数値を見て、投資判断しないように注意してください。

残念ながら私個人はロボットアドバイザーを使う必要がないと考えて
いるため、THEO(テオ)に登録はしてみましたが、実際の運用は
していません。

ただ、どちらにしても運用実績は個人個人で提案されるポートフォリオが
異なるため他人の運用実績を見ても正直あまり参考にならないでしょう。

そこで、TEHO(テオ)がAIを使って運用しているファンドの運用実績を
分析することで、TEHOのAIによる運用が優れているかどうか検証して
みたいと思います。

今回は、THEOグロース・AIファンド(世界の株式中心)とeMAXIS Slim
全世界株式(除く日本)
の運用実績を比較しました。

まだ運用期間が短いですが、設定来からずっとeMAXIS Slim 全世界株式
(除く日本)には運用実績では負けています。

これでは、THEOに運用を任せるよりもインデックスファンドを購入した
ほうが将来に期待できますね。

AIが銘柄選定を行っている投資信託というのは、あなたが知らないだけで
実は多数存在します。

例えば、Yahoo!とアストマックスが運用しているYjamプラス!
ゴールドマン・サックス・アセットのGS グローバル・ビッグデータ
投資戦略、アセマネOneのディープAIなどです。

しかし、どのファンドをとっても、過去データを用いたバックテストでは
当てはまりのよい運用ロジックを作れはするものの、いざ運用を始めると
大した運用実績を残せていないのが現状です。

AIの運用のほうが優れた結果を残せるのであれば、多くの運用会社が
こぞってロジックの開発に乗り出すはずですが、実際のところは大した
成果が出ていないので、運用モデルの開発は進めているものの、現状では
人の手が介入しています。

THEOにはTEHO AI アシストという下落相場を予測して、事前にポート
フォリオを組み替えるシステムが導入されているようですが、上述の運用実績
を比較した図を見ると、うまく機能しているとは思えません。

結局のところ、AIを使った運用というのはまだまだ今からということですね。

THEO(テオ)の評判は?

ブログやtwitterなどの投稿を見てみると、「TEHO(テオ)で投資を始めた!」
といった声は聞こえますが、「凄く儲かっている」といったコメントは
一切ありません。

2018年は相場が大きく下落しましたので、いくらAIで運用してもプラスの
リターンにするのは至難の技ですので、THEOで運用している人の多くが
マイナスになっているはずです。

手軽に始められると言う意味での評判は良いようですが、運用実績が
伴ってこない限り、今後は苦戦することになるでしょう。

THEO(テオ)の個人的評価まとめ

THEO(テオ)のターゲットは投資初心者ですので、投資をかじってみる
ツールとしては使ってみるのも良いと思います。

ただし、あくまでも取っ掛かりとしてはという話です。

さきほど運用実績でも比較しましたが、TEHO(テオ)のAIに運用を任せる
くらいであれば、超低コストのインデックスファンドに投資をしたほうが
パフォーマンスとしては優れた結果となる可能性が高いです。

コストもTEHO(テオ)は年間1%かかりますが、インデックファンドで
あれば、年間0.2%もかかりません。

また、このブログでは毎度毎度お話ししていますが、投資を他人任せにして
簡単に資産形成できるほど甘い世界ではありません。

「自分は投資のことはよくわからないから、プロにお任せしたい」という
気持ちはとてもわかるのですが、この思考で投資を続けている限り、必ず
どこかで痛い目を見ます。

一番イメージできるのは、THEO(テオ)で少し良い実績が出てしまい、
FXや仮想通貨の自動売買システムでもっと高いリターンを狙いたいと
思ってしまうパターンです。

自分で投資判断ができない人は、THEOとFXや仮想通貨の自動売買システム
の違いがよくわかりませんので、同じように楽して儲けようと投資をして
しまうわけです。そうすると、99%投資資金がゼロになって大損するでしょう。

いろいろ書いてきましたが、THEOは無料で登録できますし、すぐ設定も
できますので、実際どのような仕組みになっているのかを自分で体験して
みることには価値があると思います。

人に言われたことを鵜呑みにせずに、私の意見を参考に実際に自分で
体験してみて判断する癖をつけていくことで、あなたの投資力という
のは着実に成長していきます。