VXXと聞くと、S&P500 VIX短期先物指数に連動するETNだと
わかる人もいますが、VIXYと聞いて、どのような商品なのか
わかる人は少ないと思います。

実は、VIXYもVXXと同じくS&P500 VIX短期先物指数に連動
するETFで、VXXと同じような投資戦略が使えます。

今日は、VIXYについて徹底分析していきます。

プロシェアーズ・VIX・ショートターム・フューチャーズ・ETF『VIXY』 とは?

VIXYとは、S&P500 VIX短期先物指数に連動するように設計
されたETFです。

S&P500 VIX短期先物指数というのは、VIX指数先物の満期が
常に1カ月になるように設計された指数です。

直近の限月の先物と翌月の先物の2つの先物のみで構成されて
いるというのが特徴です。S&P500 VIX短期先物指数のことを
よく知らないという人はこちらの記事を読んでみてください。

S&P 500 VIX 短期先物指数とは?なぜ下落を続けるのか?

VIXYは相場が安定していると、ロールオーバーするたびに
減価するように設計されており、価格が下落していくように
設計されています。

一方で、VIX指数が急騰すると、大きく上昇するように設計
されています。

そのため、S&P500のボラティリティが大きくなり、VIX指数
が上昇し始めるタイミングで、短期トレードに利用されるのが
本来の使い方となります。

ただ、VIXYは右肩下がりのグラフになることから、多くの
投資家が空売りをして、利益を獲得しようとします。

プロシェアーズ・VIX・ショートターム・フューチャーズ・ETF『VIXY』の値動きは?

では、VIXYの値動きを見てみましょう。

2010年の設定来の推移は以下のようになっています。
見てわかる通り、2013年以降はほぼ真横になっている
ように見えます。

ここで重要なのは、たまたまVIXYはこのような下落曲線を
描いているというわけではなく、仕組み上このように下落を
していくETFであるということです。

2013年以降は長期のチャートで見ると、ほぼ真横に見える
のですが、直近2年間の価格の推移は以下のようになっており、
かなり不安定な動きをしていることがわかります。

本来は下落をしていくはずなのですが、この2年間は相場が
大きく下落するタイミングが合った影響です。

プロシェアーズ・VIX・ショートターム・フューチャーズ・ETF『VIXY』のパフォーマンスは?

VIXYが仕組み上、下落することはわかってもらえたと
思いますが、実際のパフォーマンスはどうなのでしょうか?

2012年以降の年次のパフォーマンスをまとめました。

2012年から2017年までは毎年30%超の下落を見せており、
安定的に下落をしていることがわかります。

ただ注意しなければいけないのは、1年間という括りでみれば、
下落をしているのですが、短期で見ると、大きく反発している
場面がありますので、反発時に証拠金不足にならないように
注意しておく必要があります。

VIXYとVXXの騰落率の比較

ここまで見てきて、VIXYもS&P500 VIX短期先物指数に連動
していますが、果たしてVXXと比較してパフォーマンスに差が
あるのか気になるところです。

そこで、2018年3月1日以降のVIXY(橙)とVXX(青)の騰落率を
比較してみました。

ご覧の通り、ほぼ同じ動きをしていますので、どちらに投資を
したとしてもパフォーマンスにはほとんど差がないことがわかります。

プロシェアーズ・VIX・ショートターム・フューチャーズ・ETF『VIXY』 で利益を出す投資戦略は?

では、VIXYに投資をするのであれば、どのような投資戦略が
考えられるでしょうか?

まずはシンプルにVIXYを買い、VIX指数の急騰に期待すると
いう方法です。

VIX指数が急騰するとき、VIXYも2~3倍に上昇しますので、
急騰するまで忍耐強く待てれば勝てます。

しかし、この投資戦略はほとんどの投資家が行っていません。

その理由はVIXYのチャートでも確認しましたが、VIXYは
基本的に下落していきます。

購入してすぐにVIXYが急騰すれば、大きな利益を得ることが
可能ですが、いつ急騰するかは誰にもわかりません。

そうすると、VIXYを買ったはいいものの、なかなか急騰せず、
VIXYの価格がどんどん下落していってしまい、その後、VIXY
が急騰したとしても、利益がほとんど出ない可能性があります。

ですので、VIXYの買い戦略というのは普通しません。

では、VIXYを買うのではなく、売りから入る投資戦略はどう
でしょうか?

ある程度投資経験のある人であれば、VIXYのチャートを見て
売ることで利益をあげられるのでは?と考えると思います。

空売りをしたことがない人のために簡単に説明しておくと、
VIXYを売るというのは、VIXYを先に高値で売っておいて、
後から安値で買い戻すという方法です。

毎年30%近く下落するわけですから、うまく運用ができれば、
かなりハイスピードで資産が増えていくように思えてしまいます。

しかし、長期でみると、右肩下がりに下落しているものの、
実際には何度も急騰する場面があります。

そして急騰するときは、10%~20%程度のかわいい上昇ではなく、
2~3倍の上昇が起きます。

つまり、VIXYは急騰したときに大きな含み損を抱えるわけですが、
追証にかからないようにかなり多めの資金を口座に入れておかな
ければなりません。

最低でも5~6倍の資金は用意しておかないと、怖くて空売りする
ことはできません。

あまり知識のないまま空売りをして、VIXY急騰時に大きな損失を
抱えて一発退場する人が後を絶ちませんので、くれぐれも注意
してください。

このように売りから入る投資戦略は資金が無限にあるのであれば、
100%勝てますが、私たちのように投資資金に限りがあると、思った
以上にうまくいきません。

売りの投資戦略でもう1つあるのが、VIXYが急騰したタイミングで
うまく売ることができれば、かなり高い確率で利益が出るのでは?
と考える人がいます。

確かに、VIXYが急騰したタイミングで売ることができれば、普通
に売るよりも高い確率で利益を上げることができます。

しかし、これにも問題があります。

それは、多くの投資家が同じように考えるので、VIXYが急騰時には、
VIXYに売りの規制がかかり、トレードができなくなってしまうのです。

これは証券会社によって、規制がかかったりかからなかったり
するので、一概には言えませんが、そうそう美味しい話はない
ということです。

仮に急騰時に売りポジションを保有できたとしても、そこから
さらにVIXYが上昇する可能性もあるので、結局余剰資金はかなり
用意しておかなければいけないというのは同じことです。

そして、これは実際にトレードしてみるとわかりますが、VIXYが
急騰すると心理的にはかなり不安を感じます。

もし、VIXYが過去にない急騰を見せれば、投資した資金の何倍もの
資金を一度に失うことになりますので、正直気が気ではなくなります。

そのため、必ずロスカットの注文を事前に入れておくということを
忘れないようにしてください。

ここまで見てくると、VIXYで利益を上げるのはそうそう簡単なもの
ではないことがわかっていただけたかと思います。

実は売りの投資戦略で一番有利なトレードができると考えている
のがオプションを使ったトレードなのですが、VIXYもVXX同様、
オプション取引ができるので、有利な戦略が取れます。