健康・医療・バイオなどのテーマ型ファンドで10年以上の運用実績
のあるグローバル・ヘルスケア&バイオ・オープンB『愛称:健太』。

 

実は、兄弟分のファンドであるグローバル・ヘルスケア&バイオ・
ファンド『健次』は1000億円以上の純資産がある大きなファンド
ですが、健太のほうは80億円程度しかありません。

 

健太と健次の違いは分配金を出す出さないの差なのですが、ここまで
開きがあるのは驚きです。

 

今日は、分配金を出さない健太について徹底分析していきます。

 

 

グローバル・ヘルスケア&バイオ・オープンB『健太』の基本情報

投資対象は?

健太は世界主要先進国の中から、製薬、バイオテクノロジー、
医療製品、健康サービス等の株式に分散投資していきます。

 


※引用:マンスリーレポート

 

カテゴリー別の組入比率を見てみると、医薬品が約36%、
ヘルスケア機器が約23%、次いでヘルスケア・サービス、
バイオテクノロジーと続きます。

 

医薬品の比率が高いというのは、人によって捉え方が
分かれるところですが、新薬開発の難しさを知っている
私からすると、あまり比率を高めてほしくはないカテゴリーです。

 

医療機器などとは違い、人体での作用というのは、予期せぬリスクが
多数あり、最後の最後で大きな副作用が見つかって販売できないと
なると、株価は大きく下がります。

 


※引用:マンスリーレポート

 

国別の比率を見てみると、アメリカが約70%となっており、米国株
ファンドと言っても過言ではないような構成となっています。

 


※引用:マンスリーレポート

 

純資産総額は?

純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた
資金の総額だと思ってください。

 

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、ファンドの運用で必ず発生する
運営コストが相対的に高くなるので、ファンドのパフォーマンスを
悪化させる原因になります。

 

そのため、純資産総額も事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

 

健太は2000年に設定されて以来、10年以上ほぼ純資産は増加しなかった
のですが、2012年ごろから基準価額が大きく伸びたタイミングで、
純資産規模も大きくなりました。

 

とは言っても、最大で200億円規模までしか増加しませんでしたので、
健次のほうにほとんど資金が流れてしまったというところでしょう。

 

現在は約80億円ほどで、規模としては少し物足りなさを感じます。

 


※引用:マンスリーレポート

 

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

 

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなるのが
通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければなりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

 

健太の実質コストは、2.48%とかなり割高です。このコストの高さは
さすがに投資をしづらいです。

 

ここまで実質コストが高いと、相当パフォーマンスが優れていない
限りは、まず検討段階ではじかれてしまいますね。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.3%※上限
信託報酬 2.420%(税込)
信託財産留保額 0.3%
実質コスト 2.48%(概算値)

※引用:最新運用報告書

 

ファンドの運用で成果を出すために一番大事なことは何ですか?
と聞かれてあなたは何と答えますか?

もし『ファンド選び』だと思ったとしたら、あなたはドツボに
はまっていますので、こちらの記事を読んでみてください。

>>無料ファンド相談から見えた。多くの人が気づいていない投信運用で成果を阻む9つの誤り

 

グローバル・ヘルスケア&バイオ・オープンB『健太』の評価分析

基準価額の推移は?

健太の基準価額を見てみましょう。

 

直近はコロナの影響もあったかなり大きく上限に変動
しています。

 

ただ、多くのファンドがコロナ前の水準まで戻せて
いないのでその点、今回のコロナショックと相性の
良かった健太は回復が早かったですね。

 


※引用:モーニングスター

 

利回りはどれくらい?

つづいて、健太の運用実績を見てみましょう。

 

直近1年間の利回りは14.69%となっています。

 

5年平均利回りだけ心許ないですが、総じて、高い
パフォーマンスを維持できています。

 

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り 2020年8月
1年 14.69%
3年 6.19%
5年 1.57%
10年 15.71%

※2020年8月時点

 

10年間高いパフォーマンスを出し続けている優秀なファンド達も
参考にしてみてください。

10年間圧倒的に高いリターンを出している先進国株式ファンドランキング

 

同カテゴリー内における利回りランキング(上位●%)の変化

健太は、日本を含む国際株式カテゴリーに属しています。

 

投資をするのであれば、同じカテゴリーでも優秀な
パフォーマンスのファンドに投資をすべきなので、
同カテゴリー内でもパフォーマンスのランキングは
事前に調べておいて損はありません。

 

健太は、5年平均利回りだけパッとしませんが、その他の
期間で見ると、上位30%にランクインしており、非常に
優秀なパフォーマスを残していることがわかります。

 

平均利回り(上位●%) 2020年8月
1年 22%
3年 25%
5年 40%
10年 5%

※2020年8月時点

 

年別のパフォーマンスは?

健太の年別のパフォーマンスを見てみると、2016年、2018年
はマイナスリターンとなっています。

 

多くの株式ファンドが2016年はプラスだったこともあり、
ここの影響が5年平均利回りを悪化させている原因ですね。

 

総じて、悪くないパフォーマンスであると言えます。

年間利回り
2020年 0.12%(1-6月)
2019年 24.92%
2018年 ▲5.60%
2017年 9.93%
2016年 ▲13.81%
2015年 11.28%
2014年 41.42%

※2020年8月時点

 

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を
考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。

ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。

>>まさか考えたことがない?運用が成功するか失敗するかすべてのカギを握る投信運用の出口戦略

 

インデックスファンドとのパフォーマンス比較

健太に投資するにあたって、より低コストで運用できる
インデックスファンドとのパフォーマンスを比較して
おいて損はありません。

 

今回は、先進国株式の代表的な指数であるMSCIコクサイ・
インデックスに連動し、超低コストで人気の高い、
eMAXIS Slim 先進国株式インデックスと比較しました。

 


※引用:モーニングスター

 

直近の3年間で見ると、残念ながら、eMAXIS Slim 先進国株式
インデックス
に軍配が上がりました。

 

この結果を見ると、あえて健太に投資をしようと思えないですね。

健太 Slim 先進国
1年 14.69% 2.97%
3年 6.19% 6.25%
5年 1.57%
10年 15.71%

※2020年8月時点

 

アクティブファンドとのパフォーマンス比較

せっかくアクティブファンドに投資をするのであれば、
同じカテゴリーの中でも優秀なファンドに投資をしたい
と思うもの。

 

今回は、健太と同じく、日本を含む国際株式カテゴリーに
属しているセゾン 資産形成の達人ファンドとパフォーマンス
を比較しました。

 


※引用:モーニングスター

 

かなり拮抗していますが、コロナショック以降は、健太
のほうがパフォーマンスで上回っています。

 

もう少し長期のパフォーマンスを見てみましょう。

 

健太 資産形成の達人
1年 14.69% 4.57%
3年 6.19% 6.33%
5年 1.57% 5.38%
10年 15.71% 13.10%

※2020年8月時点

 

10年平均利回りで見ると、健太のほうがパフォーマンスは
優れています。

 

ただ、5年平均で見ると、セゾン 資産形成の達人ファンド
のほうが優れています。

 

そのため判断に悩むところではありますが、実際に保有して
いるときは、できるだけ変動幅が小さくプラスを積み重ねて
行くファンドのほうが安心はできます。

 

最大下落率は?

健太への投資を検討するのであれば、どの程度下落する可能性があるのか
は知っておきたいところです。

 

標準偏差からある程度の変動範囲は予測できますが、過去に実際に
どの程度下落したのかを確認しておいたほうがよいでしょう。

 

健太の最大下落率は、2007年12月〜2008年11月の▲40.54%です。
株式ファンドのわりには、下落率を40%程度で抑えられているので、
まだマシと言えそうです。

 

最大下落率を知ってしまうと、少し足が止まってしまうかもしれません。
しかし、以下のことをしっかり理解しておけば、元本割れの可能性を
限りなく低くすることが可能です。

元本割れを回避するためにできるたったひとつのこととは?

期間 下落率
1カ月 ▲18.98%
3カ月 ▲36.63%
6カ月 ▲35.74%
12カ月 ▲40.54%

※2020年8月時点

 

評判はどう?

資金の流出入を見るのはそのファンドの評判を確認するために
有効な手段です。

 

資金が多く入っていれば人気があるファンドですし、流出が続いて
いるようであれば、評判が悪いファンドと言えます。

 

それでは健太はどうでしょうか。2016年以降、ほぼどの期間でも、
流出超過となっています。

 

直近ではインデックスファンドにパフォーマンスで負けている
ので、そのあたりの影響も大きいのだと思います。

 


※引用:モーニングスター

 

グローバル・ヘルスケア&バイオ・オープンB『健太』の評価まとめと今後の見通し

いかがでしょうか?

 

パフォーマンスを見ると、いわゆる先進国株式ファンドとは
値動きが異なるようです。

 

やはり医薬品関連の株式なので、開発が成功したしなかったが
株価に大きく反映されるためだと思います。

 

日本を含む国際株式の場合、ほとんどのファンドはMSCIコクサイ
にパフォーマンスで勝てません。

 

その点、健太は10年平均利回りで先進国株式インデックスを
上回っているので、一定の評価はしてしかるべきです。

 

ただ、インデックスファンドと比べてコストがかなり割高かつ
パフォーマンスも大きく変動する点を考慮すると、あえて、
選ぶ1本にはならないと思います。

 

 

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、
当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。

その理由をこちらで話をしています。

>>なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点