SBIアセットのジェイネクスト『jnext』や日興アセットの『グローイ
ング・ベンチャー』
と同じく、あのエンジェルジャパンが投資助言を
行っている成長応援日本株ファンド『匠のワザ』。

 

純資産総額はそこまで大きくないので、あまり知られていませんが、
実は優れたファンドのひとつとなっています。

 

今日は、匠のワザについて、徹底分析していきます。

 

 

成長応援日本株ファンド『匠のワザ』の基本情報

投資対象は?

匠のワザの投資対象は、高い成長余力を有しているものの、経営上の
課題・困難に直面したため、本来の実力を発揮できなかった企業の中で、
経営障壁を克服しつつある企業の株式です。

 

イメージとしては、このようなステージにある企業を指します。

 

現在の組入銘柄は50銘柄となっており、上位10銘柄は以下のように
なっています。

 

1位のレーザーテックは半導体マスク欠陥検査装置のメーカーです。

 

2位の鎌倉新書は、葬儀・仏壇・お墓のポータルサイトを運営
しています。

 

3位のエムスリーは医療従事者向けの情報サイトで製薬会社の
情報提供を支援しています。

 


※引用:マンスリーレポート

 

運用体制は?

匠のワザが圧倒的なパフォーマンスを残せているのは、エンジェル
ジャパン・アセットマネジメントという国内中小型株式に特化した
投資顧問会社の投資助言を受けていることが大きな要因です。

 

エンジェルジャパンについては、こちらの『jnext』の記事で詳しく
書いていますので、興味のある方は参考にしてください。

 

純資産総額は?

続いて、匠のワザの純資産総額はどうなっているか見てみましょう。
純資産総額というのは、あなたを含めた投資家から集めた資金の
総額だと思ってください。

 

ファンドの純資産総額が小さいと、適切なタイミングで銘柄を入れ
替えることができなかったり、純資産総額が大きく減少していると、
ファンドの組み替えがうまくできず、予期せぬマイナスを生む可能性が
ありますので、事前に確認すべきポイントの1つです。

まさか知らない?絶対知っておきたい純資産総額のマメ知識

 

匠のワザは、2017年後半から急激に資産を増やし、一時期は
150億円まで伸ばしましたが、現在は120億円程度を推移して
います。

 

2018年10月の暴落以降はなかなか運用がうまく行っていません
でしたが、2019年末にかけてかなり戻してきました。

 

国内小型株ファンドの場合、運用を効率的に行う上でキャップが
あり、様子見をずっとしていると買いたくても買えなくなる
可能性があるので、注意が必要です。

 


※引用:マンスリーレポート

 

実質コストは?

私たちが支払うコストには、目論見書に記載の信託報酬以外に、
株式売買委託手数料や、保管費用、印刷費用などが含まれています。

 

そのため、実際に支払うコストは、目論見書記載の額より高くなる
のが通例で、実際にかかる実質コストをもとに投資判断をしなければ
なりません。

信託報酬を信用するな。知らないうちに差し引かれている実質コストの調べ方

 

匠のワザ の実質コストは1.99%とかなり高めの設定となっています。

 

エンジェルジャパンから投資助言を受けているというのも高コストに
なっている要因のひとつでしょう。

 

ただ高いパフォーマンスを残せるのであれば、高いコストは気にする
必要はありません。

投資信託の手数料は安ければ安いほどいいという勘違い

購入時手数料 3.3%(税込)※上限
信託報酬 1.87%(税込)
信託財産留保額 0.3%
実質コスト 1.99%(概算値)

※引用:最新運用報告書

実質コストを加味しても、圧倒的に高いリターンを出しているアクティブファンド特集

 

成長応援日本株ファンド『匠のワザ』の評価分析

基準価額をどう見る?

匠のワザの基準価額は、2018年末に大きく下落して以来、
なかなか回復してきませんでしたが、2019年末にかけて
大きく上昇し始めました。

 

分配金を出さなければ、すでに2018年末の最高値水準
まで戻してきていますが、分配金を分配しているがゆえに
運用効率がおちて、まだまだ高値の更新には時間がかかり
そうです。

 


※引用:モーニングスター

利回りはどれくらい?

匠のワザの直近1年間の利回りは+7.96%となっています。

 

3年平均利回りも20%近くになっており、優れた成果を
残せています。

 

まだ設定からの期間が短いため、長期の利回りがわかりませんが、
同じ投資顧問会社の助言を受けているjnextとほぼ同じパフォーマ
ンスなので、長期の利回りはjnextを参考にしてください。

 

どちらにしても、エンジェルジャパンが投資助言をしているので、
かなり期待がもてるファンドであると思います。

 

ちなみにあなたは実質利回りの計算方法はすでに理解していますか?
もし、理解していないのであれば、必ず理解しておいてください。

これがわかっていないとマズイ。実質利回りの計算方法。

平均利回り %ランク
1年 7.96% 14%
3年 19.83% 28%
5年
10年

※2019年12月時点

 

標準偏差は?

標準偏差は年間の基準価額の変動幅を把握する上で役立ちます。

 

2019年は大きく戻してきたこともあり、標準偏差はかなり高く
なっています。小型株ファンドはどうしても基準価額の変動が
大きくなりがちですが、それに見合うパフォーマンスが期待
できますので、ポートフォリオの一部にぜひ組入れたいですね。

 

標準偏差から将来リターンがある程度予測できるのはご存じでしょうか?
まだ計算方法を知らないと言う方はこの機会に覚えておいてくださいね。

本当にできてる?標準偏差から予測する将来リターンの計算方法

標準偏差 %ランク
1年 24.06 81%
3年 17.49 57%
5年
10年

※2019年12月時点

 

年別のパフォーマンスは?

匠のワザの年別の運用パフォーマンスも見てみましょう。

 

2017年に驚異的なパフォーマンスを発揮しています。
2018年は16%のマイナスですが、2019年にはその分を
挽回できるくらいのリターンが期待できそうです。

年間利回り
2019年 16.76%(1-9月)
2018年 ▲16.90%
2017年 53.70%

※2019年12月時点

 

投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を
考えずに投資をしてしまいがちです。

しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、
重要なテーマです。

ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみて
ください。

>>まさか考えたことがない?運用が成功するか失敗するかすべてのカギを握る投信運用の出口戦略

 

類似ファンドとのパフォーマンス比較

成長応援日本株ファンド『匠のワザ』への投資を検討するの
であれば、日経225に連動する低コストのインデックスファンド
とパフォーマンスを比較してからでも遅くはありません

 

日経225に連動するニッセイ 日経225インデックスファンドとの比較では、
大きく差をつけることができていますので、インデックスファンドに
投資するよりは高いリターンができることがわかります。

 

小型株ファンドは高いリターンが期待できる分、基準価額の変動
が大きくなりますので、その変動の大きさに慣れていないと、
初心者が投資をするとメンタルが耐えられないかもしれません。

 


※引用:モーニングスター

 

分配金の推移は?

続いて、匠のワザの分配金の推移を見てみましょう。

 

2016年は200円、2017年は3400円、2018年は2000円でした。

 

2019円は残念ながらゼロでしたが、高値を更新しそうな
勢いですので、2020年の分配金は期待が持てます。

 

ただ、このブログでは何度も言っていますが、分配金は受け取らずに
再投資したほうが投資効率は確実に高くなります。

計算するとよくわかる!分配金を受け取ることによるデメリットとは?

分配金
2019年 0円
2018年 2,000円
2017年 3,400円
2016年 200円

※2019年12月時点

 

評判はどう?

匠のワザの評判はネットでの書き込みなどで調べる方法もありますが、
評判を知るうえで一番役に立つのが、月次の資金流出入額です。

 

資金が流入しているということは、それだけ匠のワザを購入している
人が多いということなので、評判が良いということです。

 

匠のワザは2017年から注目を集め始め、ほぼ毎月資金が流入していました
が、2018年10月以降は資金が流出超過となっています。

 

2019年に入って、かなりパフォーマンスも改善されてきたのですが、
それでも資金の流出が止まりません。

 

小型株ファンドで大きな利益を上げるためには、こういった
下落局面でいかに我慢して保有を続けられるかですので、
安易に売ってしまわないように気を付けましょう。


※引用:モーニングスター

 

成長応援日本株ファンド『匠のワザ』の今後の見通し

前述のとおり、匠のワザについては、まだ運用期間が短いですが、
これとほぼ全く同じファンドである『jnext』の運用実績を見ると、
10年間の平均利回りが、15%超と驚異的なパフォーマンスとなって
います。

 

ですので、匠のワザも今後の運用には期待がもてます。

 

唯一、残念なのは、年2回の分配型となっており、せっかく運用が
うまくいっているにもかかわらず、その勢いを止めてしまう点です。

 

総合的にみて、悪くないファンドではありますが、匠のワザに投資する
くらいであれば、『jnext』に投資したほうがあなたの資産は増えるでしょう。

 

 

最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、
当然ながら、弱点もあります。

今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ
投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。

その理由をこちらで話をしています。

>>私が痛感する投資信託の限界。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点