恐怖指数と言えば、VIX指数が有名ですが、実は日本にも
株式市場の動向を判断する恐怖指数が存在しています。

それが日経平均VIです。

名前の通り、日経平均株価のオプションをもとに算出された
指数であり、VIX指数同様、日本の相場の過熱具合を判断
するときに役立ちます。

今日は、日経平均VIを詳しく紹介していきます。

日経平均VIとは

日経平均VIとは日経平均ボラティリティ・インデックスの略で、
今後30日間で日経平均が取りうる値を予想したものです。

ただし、ここが良く間違えるところなのですが、例えば
日経平均VIが15%となっていれば、今後1年間で15%ほど
日経平均が動くであろうということを意味しています。

つまり目先30日間の日経225のオプション価格データを
活用はするものの、年間の変動率を表しているということ
を間違えないようにしてください。

日経平均VIの値動きの特徴

つづいて、日経平均VI(青線)の値動きを見てみましょう。

ご覧のように15くらいを底値として、時々急騰していること
がわかります。

日経平均VIの場合、20ポイント以下というのは極めて平穏で
正常値。20~25がやや激しい動き、25を超えてくると、かなり
激しい動きであると判断することが多いです。

では、つづいて、日経平均との関係性を見てみましょう。

中長期のグラフだと関係性がわかりづらいので、直近6カ月
の日経平均VI(青線)と日経平均(赤線)の推移を比較して
みました。

ご覧のように見事に逆相関していることがわかります。

つまり日経平均VIは日経平均が下落する局面では上昇し、
日経平均が上昇する局面では下落するということです。

ここでわかるのは逆相関しているということと、先行指数
として機能することはなく、あくまでも同じタイミングで
変動するという点も忘れてはいけません。

日経平均VIとVIX指数の推移を比較

日経平均VIに投資を検討するのであれば、VIX指数との
相関がどのようになっているのかは気になるところです。

そこで、日経平均VIとVIX指数の騰落率を比較してみました。

見てわかる通り、VIX指数が急騰する場面では、日経平均VIも
基本的には急騰しています。

ただ、相場が平常時は日経平均VIのほうが高い位置にありますが、
急騰時のピークはVIX指数のほうが高いので、騰落率で見ると、
日経平均VIのほうが小さく収まっていると言えます。

日経平均VIをみる3大メリット

日経225先物をトレードするヒントになる

さきほども言いましたが、日経平均VIは日経225オプションから
算出されています。

そして日経225オプションというのは、投資家が今後日経平均株価
がどの程度上昇するか下落するかを予測したものを反映しています。

特に日経225オプションのうちプット・オプションといって、
投資家が今後日経平均が下落するであろうという予測をして
いるときに購入されるオプションが大量に買われると日経平均
VIが上昇してきます。

つまり、あなたが、日経平均が大きく上昇し、そろそろ大きく
下落するのではないかと思ったときに、日経平均VIが上昇して
きていれば、機関投資家やヘッジファンドも同じようにそろそろ
大きく下落すると考えてプット・オプションを大量に購入している
ことがわかるというわけです。

このように日経平均の動きと見合わせることで、相場を立体的に
捉えることができます。。

過去の大きなイベントを数値で比較できる

直近では、日中貿易摩擦問題、ブレグジット、黒田バズーカなど
相場が大きく動いたイベントがありますが、それぞれのイベント
がどの程度相場に影響を与えたのかを日経平均株価の推移だけを
みて振り返るのはかなり骨が折れます。

しかし、日経平均VIの推移を確認すれば、過去のイベントを同じ
基準で比較することができるというメリットがあります。

日経平均VIの数値を確認することで、例えばリーマンショックが
来ても資金的に耐えられるポジションはどの程度かがわかるという
わけです。

イベント 日付 VI値
リーマンショック 2008/10/31 92.03
東日本大震災 2011/3/15 69.88
サブプライム問題 2008/8/17 47.32
ギリシャ財政危機 2010/5/21 44.00

イベントリスクをほかの参加者がどう捉えているかがわかる

3つ目は、他の投資家がイベントリスクをどう考えているかが
指標を通じてわかるということです。

日経平均VIと日経平均VI先物の価格を比較することで、
数カ月先までの警戒感の様子が把握できます。

基本的には平常時は日経平均VI<日経平均VI先物になって
いますが、異常時は日経平均VI>日経平均VI先物になります。

このあたりの価格差を比較することでも投資家の心理を
測ることができるというわけです。

日経225オプションと日経平均VIの関係

ここでは、日経225オプション価格がどうなると日経平均VIが
上昇するのかを見ていきます。

日経平均VIが上昇するのは、次の2パターンしかありません。

それは、日経225オプション価格が全体的に上昇するか、
上下両端の権利行使価格まで幅広く買われるかです。

オプション価格が全体的に上がるとはどのような状態なの
でしょうか。

オプションというのは、例えば、現在の日経平均が20,000円
だったとして1カ月後に21,000円で購入する権利を買うという
商品です。

このオプションが1000円で売買されていたとして、この価格が
上がるとはどのような状況で起こりうるのか。

それは、1カ月後に21,000円を越えてくるだろうと予想する人が
多くなることです。

そうすれば、1,000円より高くてもよいからほしいという人が
増えますので、オプションの価格が上昇します。

つまりは多くの投資家が今後、大きく価格が変動すると思って
いるときにオプション全体の価格が上昇するということになります。

そして、もうひとつの上下両端の権利行使価格まで幅広く
買われるというのは、現在の日経平均株価が21000円として、
1カ月で25000円や17000円といった普通に考えれば届きそう
にないと思われるような権利行使価格のオプションが買われる
ということです。

これも、日経平均が1カ月で大きく変動すると考える人が多く
なれば、25,000円や17,000円といった両端の価格での売買が
成立します。

以上のように、投資家が今後の株式相場は大きく変動しそうだ
と思えば、日経225オプションの価格が全体的に上昇し、それに
より日経平均VIも上昇していくという関係が成り立ちます。

日経平均VIは株式相が下落時に大きく上昇する

ここで、もう一つ重要なことをお話ししておきます。

今までの話を聞くと、日経平均株価が大きく上昇したとき、
もしくは大きく下落したときに日経平均VIが大きく変動する
ようなイメージを持つかもしれません。

しかし、実際はそうではなく、日経平均が下落したときに
日経平均VIは急騰するのです。

これは、日経平均VIの複雑な計算式を解読できる人であれば、
この謎を解明できます。

日経平均VIはATM(アット・ザ・マネー)といって、日経平均
先物の価格に一番近い日経225オプションの価格より上のコール
・オプションの価格と、ATMより下のプット・オプションの
価格が用いられます。

そして、多くの投資家が下落することを嫌うことから、相場が
正常であれば、プット・オプションのほうがATMから遠く離れた
価格まで購入される傾向があるのです。

つまり、プット・オプションの価格のほうが日経平均VI算出時
に大きな影響を与えるということです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今まであまり注目したことがなかったかもしれませんが、
恐怖指数関連の銘柄に投資しようと思っているのであれば、
日経平均VIも十分に投資対象に成り得ます。

次回以降で、どのような投資商品があるのかも紹介していきます。