様々な投資案件に投資をしていると、必ず出会うのですが、
好条件で追加出資を募るキャンペーンです。
キャンペーンの内容も、追加でいくらの金額を出資すれば、
配当の条件がよくなるというものや、3年間解約なしという
条件で出資をしてくれたら、配当の条件がよくなるなど様々
あります。
株や投資信託等にしか投資経験がない人ですと、証券会社
の販売手数料の無料キャンペーンや金利キャンペーン等と
同じように考えてしまいがちですが、まったくの別物だと
考えてください。
何より、今まで配当もちゃんと受け取っているし、ここで
追加出資をすれば、より配当が増えると思ってしまいがち
ですが、このようなキャンペーンの告知が届いたときは
何よりも優先して解約をしなくてはいけません。
では、なぜ即刻解約する必要があるのか。
運用する側の目線で考えてもらうとよくわかりますが、
投資家への配当というのは、運営側でいう借金の利息
のようなものです。
当然、利息の支払いは少ないに越したことはありません。
もし運用がうまくいっているのであれば、投資家にとって
今より良い条件、つまり運営側からすると、利息の支払い
が増える条件で資金を調達する必要がないわけです。
配当を増やす必要があるというのは、結局運用が実際には
うまくいっておらずタコ足配当が続いているときだけです。
運用する資金が減ると、配当を出すのが難しくなるので、
運用の元金をできるだけ減らしたくない一方で、配当を
止めてしまえば、一気に解約が増えるので、配当を止める
わけにもいきません。
そうすると、新規で出資を募り、運用元本を増やすのが、
唯一延命できる措置となるわけです。
私は過去に、ライフステージというFXファンド(集めた
お金をFXで運用して毎月配当があるような案件)に投資
をしていたことがあります。
ちょうど二年経つかたたないかのタイミングで、その会社
が追加で出資をしてくれた方に豪華海外旅行をプレゼント
するというキャンペーン始めました。
これは危ないかもしれないと思い、即刻資金を引き揚げま
したが、1年もたたないうちにそのファンドは配当が止まり
ました。
最近ニュースになったケフィアという食品オーナー事業
案件も最後はキャンペーンを行って、資金を何とか食い
繋いでいたようです。
そのタイミングで追加出資をしてしまった人はお気の毒
としか言えませんが、キャンペーンの怖さを覚えておい
てください。
また、毎月分配型のファンドを見てもらえばわかりますが、
一度タコ足配当を始めて元本が減り始めたファンドが同じ
条件での配当を続けているのを見たことがありますか?
基本的に元本は減る一方で、苦し紛れに配当金を減らして
いますよね。もし配当を減額しなければ元本が急激に減っ
ていくわけですが、まさにそのようなことが行われている
ということです。
普通に考えればまともじゃありません。
ですから、キャンペーンなどの情報が入ってきたときは、
そのキャンペーンに飛びつくのではなく、冷静になって
資金を引き揚げたほうがいいタイミングだと考えたほう
がいいでしょう。
もちろん、配当が止まるのが三カ月後なのか一年後なの
かはわかりませんが、配当が止まってからでは対処のし
ようがありませんので、危ない兆候が少しでも見えたら、
一度撤退するのが投資の正しい戦略です。
契約内容によっては、解約手数料がかかるかもしれませんが、
すこし手数料が取られるくらいなのであれば、解約したほう
がよいと思います。
それくらい危険が迫っていると思っておいたほうがよいで
しょう。