CFD(Contract for difference)という言葉を聞いたこと
があるでしょうか?
一時期、FX以上にレバレッジが利くので儲かる!と言
われ、人気が爆発しましたが、今では、だいぶ人気も
落ち着いてきています。
CFD取引の魅力はレバレッジが利くことだと多くの人が
思っているのですが、実はそれ以外にも大きな魅力が
あります。
特に私がこのブログで紹介しているVIX関連の指数に
投資をするには日本国内からだとCFDを利用するのが
一番、手っ取り早いです。
今日は、CFDはそもそも何なのか、そしてCFDの魅力は
何なのかについて徹底分析していきます。
CFDとは?
CFDは差金決済と呼ばれ、取引開始時点と取引終了時点に
発生した差額分を決済する取引です。
1990年代初期のイギリスでは、現物の株式売買に印紙税が
課せられていたのですが、そこに目をつけたSmith New
Court社がCFDの仕組みを考え、直接株式を売買しない
ことで、印紙税を節約したい機関投資家にCFDが普及して
いきました。
CFD取引では、原資産(株、FX、金など)を保有すること
はありません。
たとえば、投資資金を支払って、AppleのCFDを購入したと
します。
通常の株式投資であれば、Appleの株式を保有することに
なりますが、CFDではあくまでも買いのポジションを保有
したということになります。
そして、Apple株が値上がりしたタイミングで、CFDを
売却(クローズ)します。そうすると、AppleのCFDの
購入時の価格と、売却時の価格の差益が利益として利益
として手元に入ってくるのです。
これが差金決済と言われるゆえんです。
CFDの魅力とは?
では、CFDの魅力はどういったところにあるのでしょうか?
私がCFD取引をおすすめする理由を紹介していきます。
多彩な取引銘柄を1つの口座で管理できる
私がCFD取引を利用する一番の理由は、個別株・株式指数・
コモディティ・為替・オプションなど世界の15,000以上の
市場で取引を行うことができるということです。
株価指数CFDでは、日経平均株価やTOPIX、NYダウ、S&P500
などの代表的な指数だけでなく、株価指数先物なども対象
となります。
商品CFDでは、貴金属や地下資源、農産物など日本では
あまりなじみのない商品先物にもアクセスできます。
バラエティCFDとして、レバレッジETFやETNなどにも
投資ができます。このバラエティCFDというもののなかに、
VIX指数に関連する商品が含まれます。
取引銘柄が多すぎると思うかもしれませんが、今までアク
セスできなかった取引銘柄にアクセスできるようになるのは
大きなメリットです。
そして、その多彩な銘柄を1つの口座で管理できるのは
とても便利です。
少額からの取引が可能
例えば、日経平均やTOPIXといった指数に連動する先物を購入
するとなると、取引単位が大きいため数十万単位の投資資金が
必要となります。
しかしCFDであれば、取引単位が小さいので、これらの指数に
少額から投資ができるのです。投資で失敗する人のほとんどが、
商品の特性を良く知りもしないうちに、いきなり大きな金額で
投資して失敗します。
そういう意味では、少額から取引ができるのは大きな魅力の一つです。
ほぼ24時間取引できる。
CFDの取引は最長で月曜から金曜の朝8時から翌日の朝7時まで
取引できます。
ですので、ほぼ24時間取引することができますし、日本が
祝日でも取引することが可能です。
特に仕事で忙しいサラリーマンの方には、仕事が終わった後
でも取引できますので、大きなメリットになります。
また24時間取引ができるということで、例えばロスカット注文を
入れておいたときに、注文が滑ることが起こりにくくなります。
つまり取引所が閉まっているときに大きなイベントが起きて、
次の朝、取引所が開くと価格が急騰、急落する場面がありますが、
ほぼ24時間取引ができることから、そのようなことが起こりにくい
ということです。
売りから注文できる。
私がCFD取引を使っている理由のもう一つがCFDは売りから
ポジションを取ることができるという点です。
売りから入るというのは下図のように価格が下落局面で、高い
価格で先に売っておいて、後から買い戻すという方法です。
この方法により下落局面でも利益を狙うことができます。
現在の日本では、米国とは異なり、空売りできる銘柄に制限が
あります。ETFやETNで空売りできる銘柄はかなり制限されて
しまいますので、優位なトレードができません。
しかしこのCFDを活用すれば、日本国内の証券口座では、
今まで空売りできなかった銘柄まで空売りできるようになるのです。
また、売りのポジションを持つときには、逆日歩という手数料が
発生することがあります。
この手数料は人気の高い商品ほど手数料が高くなるので、注意が
必要なのですが、CFDの場合は逆日歩が発生しません。
これは、実質的にコストが下がることを意味しますので、空売りを
投資戦略で利用している人にとっては非常に大きなメリットなります。
逆日歩について、良く知らないという人はこちらの記事にかなり
細かくまとめていますので、読んでみてください。
レバレッジ取引ができる。
私はそこまで魅力的に感じてはいないのですが、レバレッジ取引が
できるというのもCFDの魅力のひとつです。
証拠金の5倍~20倍の取引ができますので、リスクを取ってでも
大きな資金で運用したいという人にはメリットになるでしょう。
ただ、身の丈にあった投資というのが私のモットーですので、
私自身がレバレッジ取引を利用することはほとんどありません。
CFDのデメリットとは?
ハイリスク・ハイリターン
CFDのレバレッジ取引は大きな収益が期待できる一方で、
初心者が一儲けしようと軽い気持ちで始めると相場の急変時
に大きな損失を出してしまいます。
私が見てきた人の中では、一度取引がうまくいくと、自制心が
抑えられなくなり、どんどん高いレバレッジをかける人が多い
です。
そして、相場の急変時に今まで稼いだ資金をすべて溶かし一発
退場してしまうのです。
そういう意味で、レバレッジが利くというのはメリットでも
あり、デメリットにもなりえます。
オーバーナイト金利がかかる
これはCFDの買いポジションを保有している場合のみ
ですが、オーバーナイト金利という手数料がかかります。
例えば、レバレッジ取引10倍の取引をしたすると、10万円の
証拠金を預けて、最大100万円の取引ができます。
ここで重要なのは、10万円しか口座にはないにもかかわらず、
100万円分の取引ができているという点です。
90万円の差額分はどこから来たのでしょうか?
これは、実はCFD業者が資金を「立て替えて」買い付けを
行っているのです。
なので、CFDを買って、その日のうちに売らずに未決済の
ポジションを持ち越すと、資金調達に必要な金利を投資家が
負担するという仕組みです。
金利はその国の政策金利をもとに算出されますので、ドルを
調達する場合は米国の政策金利が基準となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
CFDを今日、はじめて知ったという人も多いかと思いますが、
下手に株式やFXに手を出すよりも、少額から投資ができます
ので、大きな失敗をしづらいと思います。
また、幅広い金融商品のラインナップがあるからこそ、様々な
金融商品の知識をインプットすることができます。
ぜひ、CFDの口座を開いて、投資をしてみてください。