VIX指数先物をトレードに活用するには、VIX指数先物ならではの
特徴を理解しておく必要があります。

それがコンタンゴとバックワーデーションです。

この2つの仕組みを頭でしっかり理解しておくことで、トレードの
幅が大きく広がります。

今日は、コンタンゴとバックワーデーションについて徹底解説して
いきます。

コンタンゴ(順ざや)とは?

まず、コンタンゴ(順ざや)から説明します。

下図を見て、直感的に理解をしてもらったほうが早いのですが、
コンタンゴとは期近の先物価格より、期先の先物価格のほうが
高くなっている状態のことを言います。

基本的に、相場が落ち着いているときは、コンタンゴの状態で
あることがほとんどです。

では、なぜコンタンゴになるのでしょうか。

これにはいくつかの要因が関係しています。例えば、原油や
天然ガス、とうもろこしなど現物を保管する必要があるような
先物は、保管コスト(コスト・オブ・キャリー)がかかります。

長期になればなるほど、保管コストがかかりますので、
その分の価格を織り込んで、長期の先物価格のほうが
高くなります。

しかし、VIX指数先物の場合、保管コストはかかりませんので、
別の要因でコンタンゴの状態になります。それは、時間価値です。

例えば、現時点でVIX指数の値が10だったとします。その時点で
VIX指数先物の価格は100円でした。そこで、あなたは将来に
備えてVIX指数先物を購入しようと決めました。

先物を購入する場合に利益を出すには、購入した時点よりも
VIX指数の値が高くなる必要があります。では、満期までの
残存期間が1カ月の先物と、残存期間が6カ月の先物ではどちら
のほうがVIX指数が10を超えてくる可能性が高いでしょうか。

VIX指数の値動きの特性を理解している人ならすぐわかりますが、
VIX指数はときどき急騰して30以上の値をつけます。つまり、
満期までの期間が長ければ長いほど、VIX指数が上昇して利益を
得るチャンスが多いことになります。

利益を得るチャンスが多いということは、その分高くVIX指数先物
を購入しても良いという人が出てきますので、期先の先物ほど価格
が高くなるというわけです。

バックワーデーションとは?

通常、コンタンゴの状態にあるVIX指数先物ですが、相場が暴落
したりなどしてVIX指数が急上昇すると、以下のように直近の先物
価格のほうが高くなる現象がおきます。

これをバックワーデーションといいます。

注目してほしいのは、コンタンゴであった状態から、期近の先物価格
が急上昇していますが、期先にいけばいくほど、先物価格はほとんど
変わっていないという現象がおきています。これはどういうことか。

VIX指数が10~20の平常時は、VIX指数先物の価格は100円でした。
しかし、VIX指数が相場の急落により30以上に急上昇すると、あなた
が購入予定のVIX指数先物は利益がでる可能性がかなり高くなります。

利益が出やすいのであれば、その分高い価格で購入しても良いという
人が増えますので、VIX先物指数の価格が200円以上に急上昇します。

ただし、VIX指数は急上昇後、すぐにもとの水準に戻ることが知られ
ています。つまり、満期までの期間が短い先物であれば利益が出る
可能性が高いですが、満期までの期間が長ければ、VIX指数は10~20
の水準に戻ってしまう可能性が高くなります。

ですので、長期のVIX指数先物は、現時点でVIX指数が大きく
上昇しても、6カ月後には、もとの水準に戻っている可能性の
ほうが高いため、先物の価格はほとんど変動しないというわけなのです。

VIX指数先物の特徴

さて、コンタンゴとバックワーデーションの仕組みはすでに
ご理解いただいたと思いますが、VIX指数先物ならではの特徴に
ついて改めて確認しておきます。

VIX指数とVIX指数先物はまったく異なるものですので、まず
その点はしっかり押さえておいてください。

下図のように、VIX指数が10~20程度の平穏時は、VIX指数先物は
コンタンゴになります。一方で、VIX指数が30を超えるような相場が
急変したときは、VIX指数先物はバックワーデーションの状態になります。

ここで重要なのは、VIX指数自体が年間を通じて、ほとんど平穏状態
ですので、コンタンゴの状態にあるということです。そして、相場が
急変したときのみバックワーデーションになります。

ここで、S&P 500 VIX 短期先物指数のように、期近の先物を
売却し、期先の先物を買い戻して、ロールオーバーするような
指数は、VIX指数先物がほぼコンタンゴの状態であることから、
安い期近の先物を売却して、高い期先の先物を購入することに
なります。

つまり、ロールオーバーするたびに、損失を出していることに
なります。この結果、S&P 500 VIX 短期先物指数は、大きな急変
相場が来ないときは、右肩下がりに減少を続けることになるわけです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

コンタンゴ、バックワーデーションはどのような先物でも起こり
得る減少ですが、原資産(原油、金、とうもろこし、VIX指数)が
何かによって、変動の仕方は変わります。

中でもVIX指数先物の場合は、VIX指数の特性上、コンタンゴの
状態が80~90%を占めます。

このような絶対的な仕組みをトレードに活かすことができれば、
より着実な資産形成ができるというわけです。