投資信託に投資をしたことがある人であれば、ETF
(上場投資信託)の名前は聞いたことがある人が
ほとんどだと思います。

一方で、ETFと同じように証券口座で取引ができて、
ETFと非常によく似た名前の商品があります。

それがETNです。

そもそも2つの商品が存在することを知らなかった人
もいるかもしれませんが、ETFとETNの違いを知って
おいて損はありません。

今日は、ETFとETNの違いを説明しつつ、どのように
使い分けるかを紹介していきます。

ETNとは?

ETNとはExchange-Traded Noteの略で、上場投資証券や
指数連動証券と呼ばれます。

ETFと同じように日経平均株価やS&P500、原油、希少
金属などの指数に連動するように設計されている商品で、
証券会社の口座を保有していれば、株式投資と同じように
投資することができます。

ETFとETNの違いとは?

① ETNは裏付け資産を持たない

ETF「Exchange Traded Fund(上場投資証券)」は日経225や
TOPIXといった指数に連動するように設計された投資信託で、
株式と同じように指値や成行ができる投資信託です。

そのため、あなたがETFに投資した場合、投資資金は日経225を
構成する株式に分散投資されることになります。

一方で、ETNの場合も特定の指数に連動するように設計はされ
ていますが、仮にTOPIXに連動するETNにあなたが投資をした
としても、投資資金がTOPIXを構成する株式に分散投資をされる
ことはありません。

その代わりに、信用力の高い金融機関が「TOPIXの値動きに連動
することを保証するよ」と言って発行したNote(債券)を間接的に
保有することになります。

ですので、ETNへの投資は裏付けとなる資産(株など)を持たない
というわけです。

投資家からみると、ETFと同じように証券口座で売買できるので、
トレードしているときにETFとETNの違いを感じることはないの
ですが、裏付け資産を持たないことでどのような影響があるので
しょうか。

ETNはあくまで発行体である金融機関の信用力で成り立っています
ので、債券の発行体である金融機関が倒産したり、財務状況が悪化
すれば、ETNの価格が下落、無価値になる可能性があります。

ETNは裏付け資産を持たないがゆえに特別な発行条件が付与される
ケースがあります。

例えば、2018年の2月に早期償還条項(日次指数が前日の価格に
対して20%以下になったときに早期償還になる)に該当してしま
ったため、投資家が大損をしたETNがあります。

それが、「NEXT NOTES S&P500 VIX インバースETN」です。

NEXT NOTES S&P500 VIX インバース ETNを振り返る。VIX インバース型ETNの恐怖。

このETNは、VIX指数に連動しているETNで、仕組み上S&P500の
値動きが落ち着いている(VIX指数も平穏)ときは価格が上昇し、
S&P500が大きく下落する(VIX指数が跳ね上がる)と、大きく
下落する仕組みになっています。

そして下図をみていただくと、よりイメージが湧くと思いますが、
2018年2月5日にS&P500が大きく急落し、VIX指数が急騰しました。

それにより、2月6日の朝にはNEXT NOTES S&P500 VIX インバース
ETNは急落し、5日終値では2万9400円であったところが、早期償還
条項に該当して、結局1144円で償還されました。

ここでお伝えしたいのは、ETNは危ないからやめておこうという
わけではありません。

特別の償還条項が付与されていることもあるので、そういった
条項が付与されているのか、付与されている場合、どの程度
リスクがあるのかをしっかりと分析してから投資をしてください。

② ETNはトラッキングエラーが発生しない

例えば日経平均株価に連動する投資信託に投資をしたとしても、
完全に日経平均株価と同じパフォーマンスとなることはありません。

それは、投資信託の運用では、顧客の解約に備えて、投資資金の
一部を現金で残しておいたり、投資家からの注文を即時で反映
できなかったり(休日などの関係)と、運用上の制約から指標と
完全一致させることは不可能でだからです。

このときに、指数と実際の運用パフォーマンスがどの程度乖離
しているかを表すのがトラッキングエラーです。

ETFは投資信託ですので、トラッキングエラーが必ず発生します。
しかし、ETNの場合は、金融機関が指数に連動することを保証
していますので、トラッキングエラーは発生しません。

③ ETFでは組成できない投資対象でも投資ができる。

法制上の問題や現物の保管の関係で裏付け資産を保管することが
難しい、つまりETFでの組成は難しいような株式や希少金属を
投資対象にするETNがあります。

例えば、レアメタル価格や人民元などもETNであれば、投資する
ことが可能です。

ETFとETNの使い分け

結局のところ、ETFとETNはどのように使い分ければよいのかと
いうことですが、コスト面でみても、ETFのほうが有利だったり、
ETNが有利だったりしますので、一概にどちらのほうがいいとは
言えません。

どちらかというと、ETFで投資できない投資対象がETNには
ありますので、より珍しい投資対象に投資したい場合などは
ETNを活用すればよいと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

とりあえず、ETFとETNという2種類の商品が存在するということ
だけは覚えておいてください。

またETNはかなり特殊な投資対象(例えばボラティリティ等)に
投資できる反面、早期償還条項などの特殊な条項がついている
可能性があります。

目論見書を投資前にしっかり読んでいる人はほとんどいないと
思いますが、ETNに投資するときは事前にしっかりと条項がある
のかないのか確認するようにしましょう。