近年、ネット証券でも気軽に純金積立が始められるように
なったことで、多くの投資家が純金積立に注目を始めています。

一方で、純金積立の特性を理解せずに始めてしまう人が多く、
本来、純金積立をおすすめしないような人まで純金積立を
始めてしまうケースがあります。

そこで、今日は、純金積立の特徴をお話しながら、純金積立を
始めるべき人、始めることはおすすめしない人について
独自目線で解説していきます。

これを読めば、私が「純金積立はやめておけ!」という理由も
わかると思います。


そもそも純金積立とは?

まず、純金積立というのは、その名の通り、毎月一定額の
金を購入する投資手法です。

毎月1,000円、10,000円といった金額を決めて購入したり、
毎月1g、10gと決めて購入する方法があります。

そして、購入した金の総額よりも、売却時の金の総額のほうが
高ければ利益が出るというわけです。

※設定しておけば、毎月自動積立できます。

「純金」という名前がついているので、毎月、自分の手元に
金が届くのかと勘違いする人がいるのですが、

純金積立の場合は購入した会社で管理してもらうことになるので、
手元に金は届きません。

ただ、積立額が一定額を超えると、金のインゴットやゴールド
バーに交換してくれるサービスもあります。

金のインゴットは100gでも60~70万円しますので、なかなか
最初に購入するのはハードルが高いですが、純金積立という形で
少額から積立ができるということで人気が上がってきているわけですね。

純金積立の口コミはどう?

では、実際に純金積立の評判はどうなのでしょうか。

純金積立の口コミを調べるためにTwitterの投稿を見てみると、
純金積立を始めた、始めているという声が多くありました。

やはりネット証券等で気軽に純金積立ができるように
なったのは大きいようですね。

しかし、一方で、純金積立を始めたものの「損をした。」
「失敗した。」という口コミもあるようです。

このように、純金積立は気軽に始められるようになりましたが、
すぐにやめてしまう人も多いのが実態です。

では、なぜすぐに解約してしまう人がいるのでしょうか。

それは、そもそも純金積立の特徴を理解していないからです。

純金積立の特徴(メリット・デメリット)

それではさっそく、純金積立の特徴をお話ししましょう。

①暴落に強い

まず、1つ目にして最大の特徴が、金は株式市場の暴落に
強いということです。

有事の金といわれるように、株式市場で大きな暴落が
起きるとき、金価格は急上昇する傾向があります。(下図)

※引用:楽天証券HP

2020年のコロナショックや2007年のリーマンショック時に、
株価が急落する中、金価格は急上昇しました。

つまり、金に投資をしておくことで、あなたのポートフォリオは
暴落相場に対して、下落を抑える効果があるということです。

バランスファンドの中にも金ETFを組み込んでいるファンドが
多くみられるように、金を保有しておくことで、株価の下落に
対する緩衝材としての役割が期待できるわけです。

金に投資をしている大半の投資家は、このように株式の暴落に
よる損失を和らげるために金に投資をしています。

インフレに強い

インフレというのはなかなか普通に生活しているとピンと
来ませんが、あなたもコロナ禍でマスクの値段が暴騰したのは
記憶に新しいと思います。

普段、50枚入りのマスクが100円で売られていたものが、
数万円にまで急騰しました。

このように物の価値が上昇するのがインフレです。

※厳密には貨幣価値が下がるのですが、イメージしやすい
ように話をしています。

コロナ禍のマスクほど急激にインフレが進むことはありませんが、
日銀は物価安定の目標として年2%の消費者物価指数の上昇を
目標としています。

つまり、このインフレが10年続けば、単純計算で20%、
モノの価値が上昇することになります。

では、インフレ対策として金を保有していた場合と
保有していなかった場合でどのような違いが
生まれるのか比較しながら見てみましょう。

今回は、あなたが100万円を銀行預金していた場合と、
100万円分の金(1g=100円とします。)を
保有している場合で比較してみましょう。

まず、リンゴ1個100円だとすると、それぞれの場合で
リンゴは何個買えるでしょうか?

100gの金は1g=100円で換金すれば100万円になりますので、
どちらの場合もリンゴは1万個買えることになります。

100万円 金100g
リンゴ1個100円 10,000個 10,000個

では、10年後インフレが毎年2%進み、20%インフレが
進んだとしましょう。

そうすると、リンゴ1個の価格は120円になります。
同時に金の価格も1g=120円になります。

さて、10年後、100万円銀行預金していた場合と、
金100gを保有していた場合、それぞれリンゴは何個
買えるでしょうか?

100万円 金100g
リンゴ1個120円 8,333個 10,000個

100万円を銀行預金で預けていた場合、リンゴの価格は
120円になっていますので、8333個しか買えません。

一方で、金を保有していた場合、インフレで金価格が
1g=120円になっていますので、換金すると120万円になり、
リンゴは10000個買えることになります。

このようにインフレが進んでいく経済状況下において、
金を保有しておけば、資産価値の目減り(通貨価値の目減り)に
対するリスクヘッジができるというわけです。

年2%程度のインフレだと、「価格が上がった」となかなか
実感できないかもしれませんが、10年という長いスパンでみると、
インフレの効果の大きさがわかったのではないでしょうか。

期待利回りは高くない

この点を一番勘違いをしている投資家が多いのですが、
金投資というのは、他の投資対象と比べて、リターンでは
劣ります。

過去の計測期間によって、若干の変動はあるものの、
たいていどの期間で計測しても、金投資というのは、
個別株や株式ファンドでの運用と比べると、
パフォーマンスで勝てていないのです。


※引用:第一商品HP

最近は「今、金に投資をすれば儲かります!」といった
投機的なコメントをよく見かけるようになりました。

しかし、そもそも金というのは、短期的な投資には向かない
資産です。

世界で埋蔵量が限られており、世界で共通して信頼されて
いるからこその安全性が何より金の強みです。

ですので、今保有している資産のリスクヘッジとして金を
保有するのであれば、投資をする価値があると言えますが、

タイミングを見計らって、ヒト儲けようと思い投資をする
のであれば、純金積立はおすすめしません。

むしろ個別株や株式ファンドを定期的に購入したほうが
中長期で高いリターンが期待できます。

つまり、純金積立というのは、プラスのリターンは期待できますが、
株式ファンド等と比べると利回りは低く、暴落相場のヘッジ目的や
インフレ対策として積み立ててこそ価値発揮できるのです。

ちなみに純金積立は手数料が高いと勘違いしているブロガーの方が
いるようですが、

近年純金積立の手数料は下がってきており、長期保有を前提に
考えるのであれば、金ETFや金投資信託を購入するよりも
はるかに割安に、積立することができますので、

逆に金に投資するためにETFや投資信託を活用するメリットが
なくなってきています。

では、結局どんな人は純金積立を始めるべきで、どんな人は
純金積み立てする必要がないのでしょうか。

純金積立を始めるべき人と始めるのはおすすめしない人とは?

純金積立を始めることをおすすめする人

① 儲かることより、損しにくい失敗しにくい資産運用をしたい人

このブログではよく話をしていますが、投資では損しないことが
何よりも重要です。

純金積立をすることで、大きく勝てなくはなりますが、その分
大きく負けにくくなります。

ですので、手堅く資産を増やしたいという人には純金積立は
おすすめです。

ただし、積み立てる金額は、あなたが月々積立てている金額の
総額の10~20%で十分です。

あまり純金積立の比率を高めるとポートフォリオ全体の
パフォーマンスが悪化する可能性があるので、投資比率には
気を付けましょう。

純金積立を始めるのはおすすめしない人

① 資産がまだ少ない人

私の持論として、1000万円くらいまで資産が貯まるまでは、
とにかく増やすことに注力するほうが良いと考えています。

なぜなら、資産が少ないうちは、金をポートフォリオに
入れても入れなくても大してパフォーマンスに差はない
からです。

なので、まだ資産が少ない人は、純金積立でリスクを抑えて、
コツコツ資産を増やしていくよりも、より高いリターンが
期待できる株式ファンドなどを積み立てることをおすすめします。

とは言っても、できるだけ損せず、負けにくい運用がしたい
という人もいると思うので、そういう人は純金積立を始めても
よいと思います。

② とにかく資産を増やしたい人

投資をしている人の中には、最近流行りのFIREや億り人を
目指して投資を始めた人もいると思います。

純金積立は大きな損失を防ぐことはできますが、大きな
リターンを得るための投資対象ではありません。

ですので、大きな資産を作ることを目標にしている人は、
むしろ、ポートフォリオの一部に仮想通貨等のハイリスク・
ハイリターンの商品を入れるべきでしょう。

③ 相場の上げ下げにかかわらず、高い利回りで運用する手段を持っている人

純金積立は株式市場が暴落したときのヘッジ目的で積立てます。

ただ、暴落相場でも資産を増やす方法というのが他にないわけ
ではありません。

信用売りをしたり、ボラティリティを活用したトレードや
オプションを活用した投資であれば、株式市場の暴落に
対するヘッジになりえます。

もちろん習得するにはある程度の時間が必要ですが、そういった
投資方法を習得している人であれば、あえて純金積立をコツコツ
する必要はないと言えます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

一言で、純金積立といっても、あなたのステージや投資の目的に
よって、純金積立を始めるべきか、始める必要がないのかが
変わってくるということがわかっていただけたでしょうか。

特に、資産がまだ少ない人や資産を大きく増やしたいと考えている
人にとって、純金積立はふさわしくありません。

ぜひ自分のステージに純金積立が必要だと判断した人は、
純金積立をはじめてみてください。