投資資金を集めている人の多くが、高級車や高級時計、
高級スーツを身にまとい、いかにも「お金を持ってい
ます感」を出してきたり、容姿にはそこまで気をつかっ
ていないものの、著名人との人脈をアピールしてきたり
します。
このような人は、話術も超一流ですので、いかにこの
投資が素晴らしいものか、皆さんと一緒に稼いでいき
たいとか、自分はリタイアしたから社会貢献のために
皆さんに情報提供しているんだとか、ありとあらゆる
手段を使って信頼関係の構築をはかってきます。
そのため、株式投資や投資信託、債券など一般的な投資
しか経験のない人ですと、「こんなに凄い人は今まで
見たことがない」「この人と一緒に稼いでいきたい」
「この人はとても信頼できる」といった反応をして、
肝心な投資案件の精査はほとんどせずに、この人が言う
んだったら間違いないとあっさり投資してしまいます。
私自身も過去に信頼しているという理由で相手の話を特に
精査もせず投資をして失敗してしまったことがあります。
また、直接会う機会はないものの、投資案件を作ったの
がモンゴルの大臣の息子だとか、タイの皇族が主導して
いるビジネスだとか話を聞くと、何となく凄そうだと
思ってしまいがちです。
最近でいえば、Gacktが広告塔となって資金調達を行って
いた仮想通貨が大暴落して問題となりましたが、あの
GACKTが関わっている仮想通貨なら何となく成功しそう
と思ってしまい、投資をする人が後を絶ちませんでした。
ここで、冷静になって考えていただきたいのですが、
信頼できそうな人や権威のある人が投資案件に絡んで
いるかと、投資案件がうまくいくのでしょうか?
多くの人が「信頼できる人からの話だったから」「有名人
も投資をしているから」ということで、自分で投資案件
の精査もろくにせず、投資をして失敗しています。
投資をするときには、自分なりに投資判断をするための
根拠を積み上げていくことが必要です。
「信頼できそう」というあってないような根拠ではなく、
不動産投資で大成功しているのであれば、その不動産を
どこに保有しているのかですとか、ビジネスで成功して
いるというのであれば、具体的にどのような会社でどの
ようなビジネスを行っているのかを調べて確認しなけれ
ばいけません。
投資案件のビジネスモデルを確認することも当然必要です。
実際に相手の話を詳しく深掘って聞いてみましょう。怪しい
投資案件ほど、大概ボロが出てきます。
「信頼できる人の案件だから、100%良い商品に違いない」
「自分は特に詳しく内容まで知らなくても任せておけば
大丈夫」と思い投資をすれば、いずれどこかでつまずく
ことは間違いありません。
だまされるうちの9割が「相手が信用できそうだったから」
「何となく凄そうだったから」と言われる理由がここに
あります。
逆に、詐欺師たちは信用さえ得てしまえばこちらのものだ
ということがわかっています。
だからこそ、怪しい投資案件ほど、年に数回、有名人を
呼んで、派手なパーティを開催して、投資資金を集める
わけですね。
信頼できる人の案件だからうまくいく可能性は高いだろう
と思うのはよいことですが、やはり自分なりにしっかり内容
を吟味する癖をつけるべきです。
そうしないと、仮に投資が失敗してしまった場合、何も得る
ことなく終わってしまいます。
自分なりに、分析して、投資してみようと思ったのであれば、
後から失敗を振り返ったときに次に活かすことができますよね。
そもそも信頼できないような怪しい人から投資するという
ことはありませんが、信頼できる人からの紹介だから投資が
成功するというわけではないということを頭の片隅に入れて
おきましょう。