分かりやすくするために、投資資金を集めているZ社。
代表者A。エージェントBとします。
あなたはエージェントのBから投資案件の説明をうけ、
投資するか検討していることにしましょう。
私はこのような場合に、必ず代表者のAに合わせてもら
っています。では、なぜAに合う必要があるのでしょうか?
それはBが投資案件を細部まで把握している可能性が低い
ためです。場合によっては内容が間違っている可能性も
あります。
Aに直接話をきくことで、Bが知らなかった情報を追加で
得ることができることも多いので、可能なかぎり、Aと
会うことが重要です。
普通はBが営業活動しているはずなので、Bに依頼をして、
Aに会わせてもらうのが一番スムーズな流れですね。また
Aと直接会って話を聞いておくことのもうひとつのメリッ
トがあります。
それは、投資案件がうまくいかなくなると、たぶんあなた
はZ社のBにまず連絡をとると思います。
Bが会社の状況、運用の状況をしっかり把握しており、
納得のいく説明をあなたにしてくれれば、それでよい
のですが、多くの場合、Bの立ち位置の人間は何が起こ
っているのか把握できていません。
あやふやな回答が返ってくるので、逆にあなたがイラ
イラするだけの結果になるでしょう。
もし、ここであなたがBの連絡先しか知らない場合、
あなたはAから直接話が聞きたいと言うかもしれません
が、Aがあなただけのためにわざわざ時間を作ってくれ
る可能性はかぎりなく低いです。
投資したお客様に対して、真摯な対応をしてくれる会社
であれば、Aが説明会を開いてくれることがありますが。
つまりここで言いたいのは、運用がうまく行かなくなっ
たとき、Aの連絡先や住所を把握しておけば、何かあっ
たときに直接事情が聞けるということです。
あなたが専門家を雇って、資金回収に動くとしたときも、
住所を知っているということは非常に大きな強みとなり
ます。
もしAの連絡先を把握できていない場合、Bとしか連絡が
とれず、何が起こっているのかもよくわからないまま、
何の対処もできないまま、資金が戻ってくることもなく
なってしまう可能性が高いということです。
そもそも、会社の代表がどのような人間かわからないに
もかかわらず、投資しようと意思決定してしまっている
時点で、その投資判断は失敗です。
もしAが過去に大きな詐欺事件を起こしている人間だっ
たり、ビジネスセンスのかけらも感じさせないような
人間だったら、あなたはそのような会社に投資しますか?
そういう意味でもAと話してどのような人なのか把握する
ことには大きな意味があるのです。