タイムディケイとは満期日(SQ)に近づくにつれて、徐々にプレミアムが減少していく(剥げていく)現象のことを指します。
これは実際にトレードを始めるとわかるのですが、オプションというのは、非常に特殊な性質があり、SQまでの残存日数がなくなるにつれて、オプションの価格がゼロに近づいていきます。(OTMのオプションに限る)
イメージは以下のような感じです。
このように日経平均が全く変動しなかった場合でも、プレミアムの価値は時間の経過とともに減少していきます。
これは、例えば、日経平均が28,000から変動しなかったとして、満期日まで、残り30日ある時と、20日ある時と、10日しかない時では、30,000を超える可能性が全く違います。その確率の高い低いがプレミアムに反映されているということです。
このタイムディケイの効果を有効活用するには、オプションの売り戦略が有効になります。
教科書では学べない実践で使えるマメ知識
日経平均がずっと一定だった場合、タイムディケイによるプレミアムの減価イメージは以下のようになります。SQに近づくほど下落率が大きくなり、感覚的にはSQ週の1週間前くらいから、かなりタイムディケイによる影響を感じるようになります。
また、現在の日経平均から遠い権利行使価格のオプションほど、早くプレミアムがゼロに近づきます。現在の日経平均が28,000の時に、SQで30,000を超える確率と、32,000を超える確率は明らかに違っており、超える確率が小さいほど、プレミアムが早くゼロになるということです。
私の場合、タイムディケイの恩恵を受けるために、SQ週の2週間前にはポジションを取り終えるようにしています。SQまでの残存日数が少なくなればなるほど、ATMから離れたOTMのオプションの旨みがなくなるので。