米国VIブルETFや米国VIベアETFでは、自己資金以上の
金額でレバレッジをかけてトレードすることができます。
レバレッジはうまく使うことができれば、自己資金を
大きく増やすことができますが、身の丈以上の投資を
してしまうと一瞬にして自己資金を吹き飛ばすことに
なります。
特にトレード初心者の場合、レバレッジをよく理解し
ないうちにトレードを始めてしまい、大きな損失を出
してしまう人が多いため、今日はレバレッジをどのよ
うにトレードに活かすべきかを紹介していきます。
レバレッジとは?
まずレバレッジについて改めて考えておきましょう。
レバレッジとは「てこの原理」を意味しており、自分
の自己資金が少なくても大きな取引ができることを言
います。
例えば株式取引であれば、自分の証券口座に100万円
はいっていると、100万円分株式を購入することがで
きます。(信用取引は除く。)
一方で、レバレッジを効かせることができると、自分
の証券口座に100万円しかはいっていなくても、1000万
円分の取引ができるようになるのです。
GMOクリック証券で、米国VIベアETFや米国VIブルETF、
米国VIを取引する場合、レバレッジ5倍で取引することが
できます。
つまり、CFD取引口座に100万円はいっていれば、あなたは
500万円分の取引ができるということです。
米国VIブルETFをレバレッジ取引した場合の利益はどれくらい?
さて、レバレッジが利くと、実際より大きな金額をトレ
ードできるわけですが、どれくらいの影響があるか簡単
に試算してみます。
例えば、CFD口座に100万円はいっていたとして、100万
円分の米国VIブルETFを売りポジションを保有したとき
と、
レバレッジをフルに活用して、500万円分の米国VIブル
ETFの売りポジションを保有したときではどれくらい
利益に差が出るかを検証してみましょう。
米国VIブルETFの売り戦略で、仮に1年間で米国VIブル
ETFが30%下落したとすると、リターンは以下のように
なります。
米国VIブルETF | 利益額 | 投資元本に対する利益率 |
100万円分 | 30万円 | 30% |
500万円分 | 150万円 | 150% |
CFD口座に入っている資金は同じであるにもかかわらず、
レバレッジを効かせることで、利益がこれほどまでに
変わってくるわけです。
勝てる可能性の高い相場では積極的にレバレッジをかける
ことで大きなリターンが期待できます。
ただ、当然ですが、その分リスクを取っているわけです
ので、デメリットもあります。次にレバレッジを効かせ
たときの損失額をみていきます。
米国VIブルETFをレバレッジ取引した場合の損失はどれくらい?
当然、このように相場が想定どうりに動きをすれば大きな
利益が望めるわけですが、相場が逆の方向に動いたときは
大きな損失を出すことになります。
では、どの程度の損失になるのかこれも試算してみましょう。
今回は、米国VIブルETFの売り戦略でポジションを保有
していたとして、株式市場が暴落し、米国VIブルETFが
+20%上昇したとします。
米国VIブルETF | 損失金額 | 投資元本に対する損失率 |
100万円分 | 20万円 | ▲20% |
500万円分 | 100万円 | ▲100% |
このように、レバレッジを効かせていると、相場が想定外の
方向に動いたときにかなり大きなマイナスを被ることになり
ます。
ただ、GMOクリック証券では、保有しているポジションが
約10%損失を抱えると、セーフティバルブシステムのロスカッ
トレートに到達します。
ロスカットレートを変更していなかった場合、500万円分
のポジションを保有していたとすると、50万円の評価損が
出た時点で強制ロスカットされてしまいます。
今回の例で言えば、米国VIブルETFが10%上昇しただけで
ロスカットされてしまい、レバレッジを効かせていた場合、
一瞬のうちに50%の資産を失うことになるのです。
米国VIブルETFが1日で10%程度上下に変動することは、
珍しいことではないので、レバレッジをフルに使って
トレードすることがいかに危険な行為かわかったので
はないでしょうか。
適切なリスクを取りながらレバレッジを活用する方法
では、GMOクリック証券で米国VIブルETFや米国VIベア
ETFをトレードするときにレバレッジはどのように活用
するのがよいでしょうか。
基本的な考え方としては、最大損失額をどの程度に抑え
たいかでポジションを保有しましょう。
例えば、CFD口座に100万円入っているとします。その
ときに最大損失額10%にしたいと考えているとしましょう。
GMOクリック証券では必要証拠金が20%かかりますので、
100万円分の米国VIブルETFを保有すると、だいたい20万円
が必要証拠金として資金拘束されます。
そしてセーフティバルブシステムは必要証拠金の約半分
くらいの位置にロスカットレートを設定しますので、約
10万円の損失が確定すると強制ロスカットされます。
最大損失が自己資金の20%までだったら耐えられるという
人は、CFD口座に100万円はいっていたとすると、200万円
分の米国VIブルETFを保有すると、だいたい40万円が必要
証拠金として拘束されます。
必要証拠金の約半分の位置でロスカットレートが設定され
ますので、万が一予想と逆に相場が大きく動いたときは
最大20万円の評価損が出た時点で強制ロスカットされます。
GMOクリック証券の場合、だいたい投資金額の10%の評価
損が出るとロスカットされるので、自分でロスカットレート
の設定を調整し、投資金額の5%の評価損が出た時点でロス
カットされるようにすれば、
自己資金100万円にたいして、200万円分の取引したと
しても最大10万円の損失、つまり自己資金に対して10%の
損失で済むことになります。
少し計算が複雑に感じるかもしれませんが、レバレッジは
あくまで自分が許容できる損失額から逆算して考えるよう
にしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
多くの人が儲けよう儲けようとしすぎて、気づかない
うちに大きなリスクを負っていることが多々あります。
トレードにおいては、いかに負けを小さくするかという
考え方が非常に重要になりますので、最大損失が投資
金額の10%以内に収まるようにレバレッジをかけると
よいと思います。
くれぐれも1度の取引で50%強の資金が吹き飛ぶような
レバレッジのかけ方はやめましょう。