VIX関連銘柄で一番人気が高いのはS&P500 VIX短期先物指数に
連動するVXXやVIIXですが、実はS&P500 VIX中期先物指数に
連動するETNも商品として存在しています。

S&P500 VIX中期先物指数はS&P500 VIX短期先物指数とはまた
異なる値動きをしますので、リスクを分散させるという意味で、
分散投資にも使うことができます。

今日は、VXZについて徹底分析していきます。

iPathシリーズB S&P500 VIX中期先物ETN『VXZ』 とは?

VXZとは、S&P500 VIX中期先物指数に連動するETNです。

あなたが良く聞くのはVIX「短期」先物指数だと思いますが、
VXZの場合はVIX「中期」先物指数に連動するETNです。

ETNって何?ETFとETNの違いは?

短期先物指数の場合は、満期が1カ月になるようにVIX指数
先物をロールオーバーしていくのですが、中期先物指数の
場合は満期が5カ月になるように先物をロールオーバーして
いきます。

ロールオーバーがわからないという人はこちらをご覧ください。

2019年6月時点では、以下のように9月限、10月限、11月限、
12月限のVIX指数先物で構成されており、9月限と12月限の
先物を入れ替えていくことになります。

VIX指数先物 比率
2019年9月限 15.83%
2019年10月限 33.51%
2020年11月限 33.41%
2021年12月限 17.26%

次の項で紹介しますが、VXZはVXXと同じく相場が安定している
ときは、コンタンゴの状態がつづきますので、仕組み上、価格が
下落していくように設計されています。

一方で、VIX指数が急騰すると、大きく下落するように設計されて
います。

iPathシリーズB S&P500 VIX中期先物ETN『VXZ』の値動きは?

では、VXZの値動きを見てみましょう。

2009年の設定来の推移は以下のようになっています。見てわかる
通り、綺麗に右肩下がりの曲線を描いています。

のちほど比較をしますが、VXXなどのS&P500 VIX短期先物指数と
比べて、下落スピードが遅くなっています。とは言いつつも、
下落方向に圧力がかかるという点は変わりませんね。

では、直近1年の推移はどのようになっているでしょうか。

直近1年で見ると、チャートがかなり上下に変動しています。
ただ、上昇しているとはいえ、1.5倍程度ですので、VXXなど
と比べるとリスクはかなり抑えられているようです。

VXXとVXZの騰落率はどの程度違うのか

では、ここでVXXとVXZはどの程度騰落率に差が出るのかを
検証してみましょう。

ご覧のようにVXZの騰落率はVXXの半分以下となっています。
ですので、急反発したときに備えて、多額の資金を用意しておく
必要がないという意味ではVXZも色々と投資戦略がありそうです。

iPathシリーズB S&P500 VIX中期先物ETN『VXZ』 で利益を出す投資戦略は?

では、VXZに投資をするのであれば、どのような投資戦略が
考えられるでしょうか?

ぱっと見て、多くの人が思いつくのはVXZの空売りです。

空売りをしたことがない人のために簡単に説明しておくと、
VXZを売るというのは、VXZを先に高値で売っておいて、
後から安値で買い戻すという方法です。

中長期のチャートを見ると、着実に右肩下がりに下落して
いるので非常に有効な投資戦略であるように感じます。

しかし、短期のチャートで見た通り、VIX指数が急騰すると、
VXZも急騰します。

もし、資金全額で直近では1.5倍程度で済んでいますが、
今後もっと大きな下落が来ることも想定すると、証拠金の
5倍近くの資金は用意しておきたいところです。

ただし、この空売り戦略は理論上は、リスクをかなり抑えら
れるような投資方法に見えますが、実際に投資をしてみると、
かなり精神的に追い詰められます。

というのも、万が一、VXZが過去にないほど急騰すると、当初
の証拠金の何倍もの資金を一度に失うことになるからです。

そうすると、大抵の人は精神的に耐えられず、ある程度の
ところで損切りすることになります。売りの戦略を取るの
であれば、逆指値のロスカット注文を入れるか、コール・
オプションを買ってヘッジをしておくことは必須です。

では、逆にVXZの買い戦略はどうでしょうか?

確かに、直近1年間のチャートを見ると、1.5倍程度にまで
急騰するタイミングもあるため、タイミングさえあえば、
大きな利益が期待できます。

しかし、中長期のチャートで見たように基本的には下落する
圧力がかかっているので、中長期では下落していきます。

VXZが急騰しなければ、ただただ損失が拡大するだけでなく、
仮にVXZが急騰したとしても、その前に大きくVXZが下落
していると、急騰しても利益が出ない可能性があります。

ですので、大きな利益を狙うべきVXZの買い戦略に走るのは
得策とはいえません。

結局、一番リスクが低く利益が出る可能性が高いのは、VXZが
急騰したタイミングで売りを仕掛けることなのですが、タイ
ミングが合わないと、売買規制がかかり、空売りしたくても
できないことがあります。

ですので、急騰したタイミングでプット・オプションを買う
などの方法が一番有効な戦略であると思います。