VIX指数関連のCFDに投資をしようとすると、米国VI、
米国VIブルETF、米国VIベアETFの3つのどれかから
選択することになります。(GMOクリック証券の場合)

それぞれ異なる特徴をもっているので、状況に合わせて
使いわければよいのですが、毎月ほぼ上位の取引額を
誇るのが米国VIです。

今日は、この米国VIの特徴と売買戦略について徹底
分析していきたいと思います。

米国VIとは?

では、まず米国VIとは何なのか見ていきましょう。

米国VIとはシカゴ・オプション取引所(CBOE)で取引されて
いるVIX指数先物に連動するCFDです。

VIX指数先物というのは、その名の通りVIX指数の先物です。
VIX指数自体は実体のない指数なので、取引できませんが、
VIX指数先物は取引できます。

ただ、ここで注意が必要なのは、日経平均株価と日経平均先物の
場合は、ほぼ同じような値動きとなりますが、VIX指数とVIX指数
先物の場合は同じ動きになりません。

このVIXの仕組みをよく理解しておかないと米国VI投資で失敗
することになります。

米国VIの値動きは?

 

米国VIの価格調整額とは

原資産が先物のCFDには価格調整額という調整が行われます。
これは日経225、原油、VIX指数に関わらず行われるのですが、
いったいどのような機能なのでしょうか?

まず、先物の特性について改めて理解をしておく必要があります。

先物取引というのは、決められた期日に、決められた品物を
現時点で決めた価格で売買することを約束する取引です。

つまり、3カ月後にVIX指数を15で購入するという約束をする
のが先物取引です。この取引の権利を16円や17円で購入する
わけですね。

CFDが参照する先物には期限がありますので、期日以降は取引が
できません。一方でCFDには期日がないので、先物が期日を迎える
前に、期近から期先へと変更する必要が出てきます。

これをロールオーバーと言います。

ロールオーバーについて詳しく知りたい方はこちらの記事で
詳しくまとめていますので、読んでみてください。

なぜロールオーバーすると価格が下がるのか?

では、なぜロールオーバーをすると、問題なのでしょうか。

それは、期近の先物と期先の先物の価格が異なるからです。

コンタンゴの状態であれば、期先の先物のほうが価格が高くなり、
バックワーデーションの状態であれば、期近の先物のほうが価格が
高くなります。

つまり、コンタンゴの状態でロールオーバーすると、損失が出て、
バックワーデーションの状態でロールオーバーすると利益が出る
ということになります。

コンタンゴとバックワーデーションについては、こちらの記事に
詳しくまとめてありますので、目を通してみてください。

コンタンゴとバックワーデーションとは?

ここで、米国VIについてあたらめて考えてみますが、米国VIが
連動しているVIX指数先物の場合、コンタンゴの状態であること
がほとんどであるため、ロールオーバーすると米国VIの価格が
下落してしまうことになります。

つまり、何もしなければどんどん下落していってしまうわけです。

それを防ぐという意味で価格調整が行われます。

米国VIの日足チャートを実際にみてみるとイメージが湧くと
思います。以下のように1月に1度チャートが窓を開けています。
つまりここで、価格調整が行われているということです。

このように、窓をあけて調整が行われると、米国VIの買い
ポジションを持っていると価格の上昇に伴い、利益が増える
ことになります。

それを調整するための毎月1回、価格調整額という名目で
資金が差し引かれます。なので、実質的には±0ということです。

逆に米国VIの売りポジションを持っていると、価格上昇に伴い、
利益が減ることになります。ですので、毎月1回、価格調整額と
いう名目で資金が増えます。なので実質的には±0になります。

米国VIを活かしたおすすめの投資戦略は?

まず、重要なのはチャート上ではあまり下落をしていないように
見えたとしても、VIX指数先物のCFDである米国VIは仕組み上、
下落方向に圧力がかかっているということです。

価格調整について知らないとつい買いポジションを保有してしまう
人もいるのですが、チャート上では損失がでなくても、価格調整に
より損失が膨らむことを忘れてはいけません。

ですので、基本的にVIX指数の急上昇を狙って、買いポジションを
保有するのは得策ではありません。

VIXの急騰を予想できる人であれば投資してもよいですが、それを
予想できる人などまずいません。

そうなると、米国VIを売りポジションから入るほうが戦略上は
優れていることになります。

仕組み上、下落していくわけですので、当然と言えば当然です。

一番理想なのは、VIX指数が急騰して、米国VIも急騰したタイミング
で売りをしかけることですが、このチャンスは年に数回しかないだけ
でなく、売りの規制がかかることもあるので、タイミングがよくなけ
れば、エントリーできません。

また、米国VIを売りポジションから入る場合、VIX指数が急騰した
ときに強制ロスカットに合わないようにしなければすべての投資資金
を失うことになります。

それは絶対に避けなければいけませんので、ロスカットにあわない
ように証拠金を少なくとも3倍~4倍は用意してのぞむことが必要です。

こうすることで資金効率は悪くなりますが、強制ロスカットの恐怖
からは解放されるでしょう。

ただし、VIX指数が過去にない急騰を見せると、3~4倍の証拠金を
保有していても、強制ロスカットに遭う可能性はありますので、
十分に注意は必要です。

他には、ロスカットの注文を事前に入れておくという方法もありますが、
急騰したときほど、値が飛んでしまい、ロスカットの注文がうまく
執行されないことが多々あります。

ですので、注文を入れないよりは入れたほうが当然よいのですが、
うまく執行されないリスクがあるということは覚えておいてください。