ここでは、オプショントレードをする上で、肝になってくる日経平均とプレミアムの値動きについて詳しく解説していきます。

日経225オプションは日経平均の動きと連動していますが、タイムディケイで減価していく関係で、株や投資信託とは全く異なる値動きの仕方をします。初めは理解しづらいかもしれませんが、何度も読んでいるうちに感覚的にわかってくるようになりますので、繰り返しこのパートも読むようにしてください。

ここからは日経平均とオプションのチャートを比較しながら、実際の値動きを見ていきましょう。

コール・オプションと日経平均の関係性

7月限オプションが活発に取引され始める6/10~6/27(現在)までの値動きを見ていきます。まず日経平均は6/10から大きく下落し、6/20頃から反発して上昇を始めています。

※日経225オプションの原資産は日経平均株価ですが、日経225オプションの取引時間と日経225先物の取引時間が同じであるため、日経平均とオプションの値動きを比較するときは、日経225先物を使います。

その時の07c29500のプレミアムの変化は以下のようになっています。注目するべき点は2点あります。

1つ目は6/10~6/17付近は日経平均が大きく下落したことに伴い、07c29500も急落している点。2つ目は6/20~6/27付近は、日経平均が上昇しているにもかかわらず、07c29500は下落している点です。

コールオプションの場合、日経平均が権利行使価格の29,500円から離れるということは、SQにおいて、29,500円を超える可能性が低くなります。

そのため、「高いプレミアムを払ってでも買いたい」という投資家が減りますので、自然とプレミアムは下がっていきます。それが、6/10~6/17頃の日経平均と07c29500のプレミアムの値動きです。

一方で、日経平均が権利行使価格の29,500円に近づけば、SQにおいて、29,500円を超える可能性が高くなりますので、「高いプレミアムを払ってでもオプションを買いたい」という人が増えます。

しかし、6/20~6/27では、日経平均が上昇しているにもかかわらず、07c29500はむしろ下落しています。これはなぜかというと、SQに近づくにつれてタイムディケイの減価の影響を大きく受けるからです。

そのため、今回、日経平均が上昇しているにもかかわらず、07c29500のプレミアムが下落したのは、日経平均が上昇してSQで29,500を超えそうと思う人よりも、このペースで上昇したとしても、SQまでの期間が残り少ないから、29,500を超えるのは難しいだろうと考える人が多かったため、プレミアムが下がったというわけです。

このように日経平均の値動きとタイムディケイの影響により通常の株式では考えられないような動きをするわけですが、基本は権利行使価格に日経平均が近づけば近づくほど、オプションのプレミアムは上昇します。

ただSQが近づいてくると、タイムディケイでプレミアムが下落する力も大きくなりますので、どちらの力が強いかでプレミアムが上昇するか下落するかが決まる仕組みになっています。

参考までに、07c29500から上下に1,000円ずらした権利行使価格のコールオプションはどのような値動きをしているのか見てみましょう。

【07c28500】

【07c29500】

【07c30500】

どのオプションも07c29500と似たような値動きになっていることがわかると思います。基本的にATMから大きく離れたオプションはSQが近づくにつれてプレミアムがゼロになる方向に推移します。

また07c30500は6/20頃からすでにプレミアムが1円になっているとおり、ATMから遠くのコールオプションほど、日経平均がSQまでに権利行使価格を超えてくる可能性が低いため、早い段階でプレミアムがゼロに向かいます。(勝てる可能性のほぼないオプションに高いお金を支払いたくないということ)

では、続いて、プットオプションの値動きを見ていきましょう。

プット・オプションと日経平均の関係性

コールオプションと同じように7月限オプションが活発に取引され始める6/10~6/27(現在)までの値動きを見ていきます。まず日経平均は6/10から大きく下落し、6/20頃から反発して上昇を始めています。

その時の07p22000のプレミアムの変化は以下のようになっています。注目するべき点は2点あります。

1つ目は、6/10~6/17付近は日経平均が大きく下落したことに伴い、07p22000も急騰している点。2つ目は、6/20~6/27付近は日経平均が上昇したことで、07p22000は下落している点です。

プットオプションの場合、日経平均が権利行使価格の22,000に近づくということは、SQにおいて、22,000を超える可能性が高くなります。

そのため、「高いプレミアムを払ってでも買いたい」という投資家が増えますので、自然とプレミアムは上がっていきます。それが、6/10~6/17頃の日経平均と07p22000のプレミアムの値動きです。

一方で、日経平均が権利行使価格の22,000から離れれば、SQにおいて、22,000を下回る可能性が低くなり、「高いプレミアムを払ってでもオプションを買いたい」という人が減りますので、プレミアムは下がっていきます。

6/20~6/27頃については、日経平均が権利行使価格の22,000から離れていくだけでなく、ダイムディケイの影響も受けるため、プレミアムが急速に減少していきました。参考までに、7p22000から上下に1,000円ずらした権利行使価格のプットオプションはどのような値動きをしているのか見てみましょう。

【07p23000】

【07p22000】

【07p21000】

どのオプションも07p22000と似たような値動きになっていることがわかると思います。プットオプション側も、基本的にATMから大きく離れたオプションはSQが近づくにつれてプレミアムがゼロになる方向に推移します。

ただし、コールオプションとは違い、権利行使価格がATMから5000円以上離れていたとしても、まだプレミアムは1にまで下落していません。これは、日経平均は時々大きく暴落しますので、暴落の可能性に賭けている投資家がいるためです。

教科書では学べない実践で使えるマメ知識

SQ週の1週間前になると、日経平均がかなり大きく上昇、下落してもプレミアムの上昇が小さいので、タイムディケイの影響を実感できるようになります。

逆に言えば、タイムディケイの効果を最大限に活かしたいのであれば、それまでに売りポジションを建てておくというのが重要です。あまりSQ間際にポジションを建てると、ATMに近くなってしまうため、SQ近辺でインしてしまう可能性が出てくるので注意してください。