通常、話題になる投資信託というのは、とても良い評価を
受けるファンドか、とても悪い評価を受けるファンドの
どちらかに偏ります。
ただ、レバナスに関しては、見事なまでに賛成派と否定派が
真っ二つになっており、未だにその決着はついていない状況です。
私自身、レバナスに関してはどちらかと言うと否定派ですが、
実は完全に否定派というわけではありません。
そこで、今日は、どんな人はレバナスに投資をしてもいいのか、
どんな人はやめておいたほうがいいのか徹底解説していきます。
レバナスの口コミはどう?
まず、レバナスの評判はどうなのか、Twitterの声を覗いてみましょう。
思った以上にレバナスが流行していて驚きます。
宝くじ感覚で大儲けできたらいいと思っている投資家が多い
ということでしょうか。
ただ、下落相場が始まると、資産が急激に減ったことによる
阿鼻叫喚の叫びが聞こえてきています。
商品性を理解せず、とりあえず投資をしてしまった人たちが
悲惨な目に遭っているようです。
たりたりさんも言っていますが、レバレッジ型の投資信託は
金融庁が注意喚起を出しています。
というのもリスクをわかっていない投資家が一儲けしようと
全力でレバナスを買ってしまい、資産を溶かしかねないからです。
一方で、「経験や知識の少ない投資が中長期で投資するべき
ではない。」という記載もあり、
一見すると、一般の投資家はレバナスはやめとけ!と言って
いるわけですが、裏を返せば、リスクもわかった上で投資を
するのであれば、中長期で投資してもいいとも言えます。
まぁ10%程度下落しただけで、阿鼻叫喚のツイートで埋め尽く
されていますので、20%、30%も下落するような局面が来たときは、
大半の投資家はいなくなることが容易に想定できますね。
現状、レバナスは評判がいいとは言えませんが、少なくとも
夢を見て投資をしている人からの評判は悪くないようです。
一方で、夢を見てレバナスを購入したにもかかわらず、
すでにレバナスを辞めている人たちもいます。
どういった理由でやめたのかその理由を探ってみましょう。
なぜ多くの投資家がレバナスをやめたのか
Twitterからレバナスを辞めたと言っている人のコメントを
見てみましょう。
レバナスをやめた理由の第一位は、リスクもよくわからないまま
投資をし始めて、下落相場に直面し損切した人たちです。
こういった人たちは下落相場では悲観的な意見がどんどん
出てくることをそもそも知りません。
そして、それでも保有を続けられるメンタルが一番重要で
あるということもわかっていないのだと思います。
色々Twitterのコメントを見る限り、将来に夢を見て、皆さん
レバナスを買っているので、予期せず、損失が膨らみ、
怖くなって損切した。ということですね。
レバナスをやめた理由については、正直これ以外は見当たり
ませんでした。
レバナスをガチホ(ガチホールド)するんだ!と初めは皆
思うのですが、投資経験のない初心者の人ほどあっさり退場
していきますね。
と考えると、やはり上級者向けの投資なのでしょう。
なぜ私がレバナスをやめとけ!と思うのか
ここまで色々な人の意見を見てきましたが、改めて、
なぜ私がレバナスはやめとけ!と思うのかお話しします。
中途半端な気持ちで始めるので、すぐ損切りしてしまう
多くの投資家も馬鹿ではありませんので、いきなり全力で
レバナスに投資をするような人はごくわずかしかいません。
大半の人は、どんなものだろうと、少額でレバナスを積立てたり、
一括で購入したりするわけです。
しかし、私はこの中途半端な覚悟が一番ダメだと思っています。
レバナスに投資をするのであれば、何が何でも保有を続ける
という覚悟が必要です。
その覚悟をするためには、かなり全力でレバナスに投資を
しない限りは、すぐに弱気になってしまうでしょう。
レバナスの危険性も理解して、リスクも理解して、それでも
どうしても投資がしたいんだ!という人以外は、まずレバナスに
投資なんてしないほうがいいでしょう。
インターネットバブルのときの大暴落を理解していない
多くのレバナス民は、直近10年間くらいの好調なNASDAQ100の
パフォーマンスを見て、レバナスは最強だと信じています。
しかし、2000年前後のインターネットバブル時代のNASDAQ100
の値動きを見ると、正直怖くて投資できなくなります。
どういうことかというと、こちらの過去30年間のNASDAQ100の
データをもとにレバナス用に補正したシミュレーションをご覧ください。
※毎営業日1000円積み立てたときのシミュレーションです。
重要なのは、2000年ごろに起きている大暴落です。
そして、その後、約18年間当時の高値を更新することなく
低迷期が続きました。
今後、インターネットバブルのような株式の大暴落が起きれば、
10年単位で資産の回復に時間がかかる可能性もあるわけです。
ですので、万が一、暴落に出くわした時に、どんなに資産が
目減りしたとしても、保有を続ける覚悟がないのであれば、
手を出さないほうが無難だと思っています。
これが私がレバナスはやめとけ!と多くの人に発信している
理由です。
ただし、さきほども言った通り、では、全員レバナスはやめて
おいたほうがいいのかというと決してそういうわけではありません。
なぜレバナスをやめたほうがいいと全員には言えないのか
YotuubeやTwitterで有名な投資家もかなりの人が
「レバナスなんかに投資をしてる場合じゃない!」と
否定的な意見を発しています。
私も基本的なスタンスはレバナスはやめたほうがいいと
思っています。
ただ一方で、投資家全員にやめておけ!と言えるかというと
そうとも言えません。
以下の図はレバナスを20年間、毎営業日ごとに1000円
積立てた場合のシミュレーションです。
直近20年間のNASDAQ100のデータを補正して、シミュレート
したものです。
相場が好調であれば、20年間でレバナスは1.6億円程度にまで
資産が増えるのです。
もちろん、過去の運用実績を参考にしただけですが、1億円
貯めてリタイアしたいと考えている人にとって、1億円資産を
つくるというのはそもそも可能な手段がほとんどありません。
宝くじをとにかく毎年買ってみるというのもいいですが、
当選確率は限りなく低いでしょう。
そんなことをするよりは、レバナスを購入したほうが1億円の
資産をつくれる可能性があります。
図をみれば、わかりますが、コロナショックでは3000万円以上の
含み損を抱える場面もあります。
それでもとにかく保有を続けることで、最終的には1億円の
資産を築ける可能性もあるわけです。
なかなか収入が伸び悩んでいる人たちにとっては、千載一遇の
チャンスと言いますか、一発逆転を狙いたい人もいるわけで
すので、そういう人にとってはとても魅力的な提案になると
思っています。
ですので、投資家全員にレバナスはやめとけ!とは言えないと
思っているというわけです。
今、FIREやリタイアしている人の中にも、当時は誰も手を出さない
ような個別株に投資をして資産を気づいてきた人もいますし、
「人の行く裏に道あり花の山」という言葉にあるとおり、
株式投資で利益を上げるためには、他の人と反対のことを
やったほうがいいという言葉もあるくらいですので、
これだけ批判されているからこそ、あえてレバナスに投資を
してみるというのは逆張りの戦略としてもありだとは思います。
(相当な覚悟は必要ですが。)
レバナスをやめたほうがいいか問題の結論
原則、レバナスは投資をしないほうがいいのは間違い
ありません。
いくら過去の実績をみて、右肩上がりに上昇しているように
見えるからと言って、実際の下落相場に直面するとほとんどの
人は平常心を保てません。
頭で、レバナスの危険性やデメリットを理解しているのと、
実践でガチホできるのとは全く違う能力が必要です。
ですので、原則、レバナスへの投資はやめておいたほうが
いいでしょう。
ただし、さきほどのように、リスクを負ったとしても、
自分は1億円貯めることを目指したい!という人もいる
はずです。
そういう人は、何にも動じないと心に決めて、ポートフォリオの
サテライトにレバナスを入れて運用してみるとよいと思います。