ソーシャルレンディング

ASSECLI(アセクリ)の評価や評判は?果たして投資価値はあるのか?

まだ投資家の10~20%程度の人しか知りませんが、数万円単位
から不動産に投資ができる不動産クラウドファンディングが
非常に盛り上がりを見せています。

これまでは不動産投資というと、現物の不動産を購入するか、
REITや私募ファンドに投資をするかという選択肢しかありま
せんでした。

しかし、デジタル化が進む中で、不動産も小口で投資ができる
ようになり、今までは不動産投資に手を出したくても
できなかった層が続々と不動産市場に流れ込んでいます。

今日は数ある不動産クラウドファンディングの中でも一棟
収益不動産を中心に、創業以来1000件以上の取引実績のある
エボルゾーンが運営するASSECLIについて、独自目線で徹底
分析していきます。

ASSECLI(アセクリ)の評判はどう?

まずはASSECLIについて、どのような口コミがあるのか
投資家の声を見てみましょう。

ASSECLIの倍率も2倍を超えている物件が多く、投資を
したくても投資ができない人が多数いるようです。

ASSECLI(アセクリ)とは?

ASSECLIは、インタネット上で1口1万円から投資ができる
不動産クラウドファンディングです。

不動産から得られる収益が投資家の分配原資になりますので、
株やRIETと違い、価格の変動がほとんどなく、ミドルリスク・
ミドルリターンの投資とよく言われます。

最近では私も不動産クラウドファンディングをおすすめ
しているのですが、

ペーパーアセット中心(株・債券・RIET等)の投資家は、
ポートフォリオにASSECLIのような不動産クラウドファン
ディングの投資を組み入れると、リスク・リターンが
改善されると思います。

特に株式市場が大きく下落しているときなどは、安定して
入ってくる収益があるだけで安心できますので、おすすめですね。

ASSECLI(アセクリ)の仕組みは?

ASSECLIの仕組みは、一般的な不動産クラウドファンディング
と同じです。

お客様(あなた)とASSECLIの運営会社であるエボルゾーン
から出資を募り、集めた資金で不動産を購入します。

購入した不動産からは家賃収入が入ってきますので、
分配金が投資家にも還元されます。

また運用の満期時点では、購入した不動産を売却することで、
売却益を得られますので、その売却益をもとに、投資家に
元本を返済するという仕組みです。

あなたはネット上から資金を投資するだけで、あとはASSECLI
がすべて不動産投資の手続きをしてくれるという、とても
お手軽なサービスとなっています。

ASSECLI(アセクリ)の運営会社は?

ASSECLIに投資判断をする上で、どのような会社が運営母体
なのかを調べておくことは重要です。

ASSECLIの運営会社は株式会社エボルゾーンです。

進化を意味するエボリューションとゾーン(極限の集中状態)
による最高のパフォーマンスをお客様に届けることを
ミッションにした企業です。

企業名 株式会社エボルゾーン
設立年 2011年6月
事業内容 不動産テック事業、投資事業、再生事業、開発事業、小口化事業等
営業店 東京、大阪

エボルゾーンは2020年末にプレミアムバリューバンクという
社名を変更して今に至ります。

2011年以降の実績では、1000件以上の投資用不動産の取引
実績があるとのことですが、決算に関する情報がまったく
出てこないので、会社の内情は残念ながら不透明です。

会社の実情も投資判断する上では、気にしておいて損はない
ポイントですので、情報がないというのは、デメリットですね。

ASSECLI(アセクリ)はどんな案件を扱っているの?

では、実際にどのような案件を取り扱っているのか見て
いきましょう。こちらはASSECLIの19号案件になります。

この物件は、埼玉県桶川市内のメゾネットタイプの1棟マンションです。

周辺には市役所や郵便局、商業施設など豊富に点在しています。

前の所有者の都合で賃貸募集を行っていなかったため、空室が
目出すようです。

名称 埼玉県桶川市#19ファンド
所在地 埼玉県桶川市
投資対象 1棟マンション
アクセス JR高崎線 桶川駅 徒歩9分
募集金額 72,000,000円
出資単位 1口1万円
募集方式 先着順
運用期間 12カ月
予定配分率(年利) 6.0%
優先出資割合 90%

戸数分の駐車場があり、人気のメゾネットタイプなので、
子育て世帯から需要が高いと考えられていますが、空室が
目立つ物件というのは少し気になるところです。

利回りは6%で12か月なので、十分のリターンが得られる
投資案件と言えますが、優先出資割合が90%というのも不安が
残ります。

優先出資割合は、投資先の不動産を売却した際に得られる
売却益を優先的に回収できる点は大きなメリットですが、
物件の価値が大きく下落する場合は、投資家の元本も毀損
する可能性があります。

埼玉県桶川市付近に住んでいて、このあたりの物件の需給
関係がよくわかっている人であれば判断できると思いますが、
1年間で10%程度の不動産価値の下落であれば、起こりえる
可能性は十分にあります。

優先出資割合70%の不動産クラウドファンディングも多数
ある中で、優先出資割合が90%となると、競争優位性で劣る
と言わざるを得ません。

それ以外の物件を見てみると、あえて東京都内の好立地では
なく、都内から少し外れたエリアで利回りが高く運用でき
そうな物件を対象にしている印象があります。

他の物件でも優先出資割合は90%となっていました。

利回りが高いことは嬉しいことですが、投資家からすると
もう少し利回りが低くてもいいから、優先出資の割合を
下げてほしいですね。

では、ここからは私が考えるASSECLIに投資をする
メリットを見ていきます。

ASSECLI(アセクリ)に投資をするメリットは?

少額から投資ができる

不動産投資というと、金額が大きくて、何か難しそうと
感じる人もいるかもしれません。

しかし、不動産クラウドファンディングに関して言えば、
ネット証券で投資信託や株を買うとの同じくらい気軽に
投資を始めることができます。

また1口1万円から投資ができますので、不動産投資が
どのような投資なのか、手軽に体験しながら、学べる
ようになったというのはとても大きなメリットだと思います。

運用はお任せできる

実際に不動産投資をする場合、良い物件を探すために、
不動産会社を回ったり、物件の調査に時間を使ったりと
購入するまでだけでも多くの時間がかかります。

さらに、入居者を募集したり、部屋をクリーニングする
業者を探したり、利回りを高めるために色々な工夫をする
必要もあります。

それと比べると、ASSECLIでは、物件を選んで入金だけ
すれば、あとは何から何まで不動産会社がやってくれます。

それでも、年5%前後の利回りが得られるのは、大きなメリットです。

株式相場の影響を受けない安定したリターンが得られる

投資信託中心で運用している人の場合、株式相場が下落すると、
自分が保有している大半の資産が含み損を抱える状態に陥ります。

毎日、含み損を抱えていると、気持ちがドヨンとしてしまいますし、
それに耐えきれずに売るべきタイミングでない時に売ってしまう人も
出てきます。

その点、不動産クラウドファンディングは株式相場の影響を
ほぼ受けないので、株式相場が上がろうが、下がろうが安定
したリターンが期待できます。

下落相場で含み損を抱えているようなときは、こういった
安定した収益源があるととても安心できるので、これも
メリットと言えるでしょう。

優先劣後システムで不動産保有のリスクが下がっている

ASSECLIの仕組みのところでも解説しましたが、ASSECLIには
優先劣後システムがあります。

お客様(投資家)が優先出資者、エボルゾーンが劣後出資者です。

これは下図を見てもらったほうがわかりやすいと思います。

仮に投資家が700万円、エボルゾーンが300万円を出資して
1000万円のマンションを購入したとしましょう。

運用終了時点で、このマンションを別の投資家に売却しました。

その時、たまたま不動産市場が下落していて、売却価格が
仮に850万円になってしまったとします。

このとき、優先出資者である投資家は先に元金を受け取る
権利があるので、出資していた700万円分を回収することができます。

そして、残りの150万円をエボルゾーンで受け取る仕組みに
なっているということです。

ですので、劣後出資の割合が高ければ高いほど、投資家が
損失を被る可能性は低くなります。

ただ、ないよりは当然あったほうがいいシステムなのですが、
ASSECLIの場合は劣後出資が10%の案件が大半なので、
その点だけが悩みどころですね。

ここからはASSECLIに投資をするデメリットを見ていきましょう。

ASSECLI(アセクリ)に投資をするデメリットは?

元本保証ではない

これは当然ではありますが、投資ですので元本保証では
ありません。

優先劣後システムがありますので、元本割れするリスクは
下げられていますが、万が一はありえますので、その点は
十分に注意しておく必要があります。

運営会社の業績が不明

不動産クラウドファンディングで投資をする上で、運営会社の
経営状況はとても重要です。

赤字が続いているような会社では、利益を出すたために、
無茶な案件に投資をしかねないからです。

あまり経験がないと見落としてしまいがちですが、案件を
見定める上でとても重要なポイントです。

当選しないと購入できない

不動産クラウドファンディングは、最近とても人気があり、
とにかく多くの投資家が投資を始めています。

それもあって、自分が投資したい金額が丸々投資できると
いうことはほとんどありません。

ですので、投資をしようと思っても投資ができないと
いうのはデメリットと言えるでしょう。

ASSECLI(アセクリ)の評価まとめ

いかがでしたでしょうか?

当初は不動産クラウドファンディングに対して、あまり
好意的な印象を持っていなかったのですが、

色々とサービスが進化を続ける中で、案件さえしっかり
選ぶことができれば、十分魅力的な投資対象になっている
と思います。

何より実際に自分が不動産投資をしているからこそわかる
のですが、

相応の時間をかけて、物件を探したり、交渉したり、
契約したり、管理したりする手間が発生すると考えると、
不動産クラウドファンディングはとてもメリットが多いです。

まだ不動産クラウドファンディングを始めていないという人は
ぜひ初めて見てほしいと思います。

ただ、ASSECLIの案件を選ぶかどうかについては懸念が
ないわけではありません。

都内から少し外れたエリアで高い利回りが期待できる物件を
中心に取り扱っているので、決してリスクがとても高いとは
思っていません。

ただ、会社の知名度が高くなく、決算情報がわからない点、
劣後出資比率が10%しかない点を考慮すると、

あえて、ASSECLIで投資をせずとも、他のもっと優れた
クラウドファンディングに投資をしたほうがいいと
思えてしまいます。

実際、ASSECLIは募集倍率が2~3倍程度の物件が多い印象
ですが、人気のある不動産クラウドファンディングだと
10倍くらいにまで跳ね上がります。
(なかなか当選しなくなってしまうのですが。)

ですので、不動産クラウドファンディングに挑戦する際には、
どこを使うのかしっかり検討してから投資をするようにしてください。

新しい記事はありません

  • この記事を書いた人

ネコみたいに気楽に生きたい投資マニア いのねこ

【理論より実践】で役立つ投資情報を配信中。投資歴20年超。元大手証券マン。投資経験は100案件超。 【保有資格】1級ファイナンシャルプランニング/プライマリープライベートバンカー/MBA/証券外務員一種/宅地建物取引士/AFP/相続診断士/競売不動産取扱主任者/

オススメ記事

1

2019年12月以降、私は投資信託の運用金額を大きく減らしました。 なぜ?と思われている方もいるかもしれませんが、実は、何年も前から投資信託の運用金額はタイミン ...

2

「投資信託はインデックスファンドを定期的に購入し、長期保有すればよい」というように「買いのタイミング」というのは、たいていの投資家にとって正解の方法が存在してい ...

3

投資で結果を出すための心得 投資はメンタルスポーツと言われるくらいに心の持ち用ひとつで成果が大きく変わってきます。ここでは私が長年投資をしてきて成果を出すために ...

4

※2013年11月~2023年10月の最新のデータに更新しています。 現在、国内で設定されている投資信託は6000本近く存在します。その中から、真に優れた投資信 ...

5

新NISAの普及に伴い、投資信託に関心をよせる人が年々増加しています。私のところにも新NISAについての質問を受ける機会も多くなってきました。 投資信託は、他の ...

6

※2020年11月~2023年10月の最新のデータに更新しています。 現在、国内で設定されている投資信託は6000本近く存在します。その中から、真に優れた投資信 ...

7

投資を始めたばかりだと、なかなか自分で投資信託の良し悪しがわかりません。 よくわからないまま投資をして大損しては元も子もありませんので、ここで、300本以上の投 ...

8

このブログでは、債券ファンドやバランスファンドを購入するくらいであれば、米国債や米ドル建社債に直接投資することをおすすめしてきました。 しかし、具体的にどのよう ...

9

近年、非常に人気が高まっている金投資ですが、一言で金投資といっても、様々な投資方法があります。 その中でも代表的なのが金地金(きんじがね)投資と呼ばれる、金の延 ...

-ソーシャルレンディング