投資信託

相場下落時に慌てる投資家と慌てない投資家の違い

2020年のコロナショックでは、1日にNYダウが1000ドル超
下落するという、ここ最近あまりお目にかかっていない
レベルの大きな下落が起きました。

日本国内でも感染者が拡大するだけでなく、死亡者も増え
続け、日本市場も米国市場の流れを受けて、大きな下落と
なりました。

さて、こういった大きな下落をしたときというのは、あまり
動揺せずに平常心でいられる投資家と、慌ててニュースを
読み漁ったり、相場の動きを見続けて、逆に不安が増して
しまう投資家と2種類の投資家に見事に分かれます。

大きく下落をして、含み損を抱えていたり、利益が大きく
減ってしまって、平常心でいられるわけがない!と思う
かもしれません。

さて、何がこの2人の投資家を分ける原因なのか、今日は
お話ししたいと思います。

相場下落時に慌てる投資家の行動パターン

まずは相場下落時に慌てる投資家の行動を具体的に見てみます。

たぶん、あなたも似たような行動をとったことがあるのでは
ないでしょうか。

まず、朝のニュース等で、「NYダウ大幅下落」「日経平均
大幅下落」といった見出しを見つけます。

大幅下落という文字を見て、不安になり、関連するニュース
や今後の相場がどうなるのかの情報を集めはじめます。

悲観的な内容の記事を見つけて、さらに不安になります。

普段はあまり見ない株式市場を数時間おきにチェックをして、
もう下がらないでくれと神頼みしながら見守ります。

今保有しているポジションの含み損の金額を見て、売却
すべきかどうか真剣に考え始めます。

大半の人は、相場が下落すると慌ててしまう人がほとんどです。
私も昔はとにかく慌てて相場を眺めていたのでその気持ちは
よくわかります。

ただし、残念ながらあなたがいくら動揺して相場を眺めたり、
ニュースの情報を集めたとしても株式市場の動きにはまったく
影響がありません。

大きく下落するのであれば、さらに下落してしまうことも
ありますし、一時的な下落に収まる可能性もあり得ます。

それは相場のみが知っていることです。私たちでは
どうしようもありません。

と、言ったように、相場が大きく下落して慌てふためく投資家
がいる一方で、平常心を忘れずに冷静に対処できる投資家も
います。

その違いは何なのでしょうか?

平常心を忘れず冷静に行動ができる投資家のパターン

さて、では平常心を忘れず、冷静に対処できる熟練の
投資家は株式市場が大きく下落したときに何を考えて
いるのでしょうか。

まず、熟練の投資家は、大きな下落がきたとしても、
動揺したり、慌てて今のポジションを売却したりする
ことはありません。

何度も過去に大きな下落を経験しているからこそ、
そのような行為が一番愚かであることを知っています。

こういう相場で一番損失を出す投資家というのは、
大きく下落したタイミングで慌ててすぐに売却して
しまう投資家です。

では、熟練の投資家は何を考えているのか。

そもそも論になりますが、自分の理想どおりに、相場が
右肩上がりに上昇するものだとは一切思っていません。

過去の経験からも大きく下落することを経験しています
ので、もともと相場は大きく下落することもあるものだ
と思っています。

ただ、大きく下落はする時もあるが、中長期でみれば、
上昇していくということを経験則から理解しているのです。

つまり、あまり悲観的になっても仕方がないので、もう
少し楽観的に相場を見守ろうと考えているわけです。

そして、もう1つこちらのほうが重要です。

それは、この大きく下落したタイミングで今保有している
銘柄を追加で買い増すことを検討します。

「何を言っているんだ?」と思う人もいるかもしれません。

ただ、改めて考えてみてください。

投資というのは安く買って、高く売れれば、利益が出る
仕組みです。

そうなのであれば、大きく下落した今のタイミングは
絶好の買い場だと思えませんか?(もちろん、その時点が
下落トレンドの最安値地点か判別するのは至難の技ですが。)

安いということはその分、たくさん買えるということ意味
します。

仮に、あなたが毎月10000円を積み立てているとしたら、
基準価額が10000円のときと9000円のときではどちらの
ほうが多くの投資信託を購入できるでしょうか?

当然、基準価額が9000円のときのほうが多く購入する
ことができます。

つみたて投資で、つみたてている期間に全く下落せずに
上昇するよりも、大きな下落を何度も繰り返したほうが
最終的に資産が大きくなるというのは、まさに安いとき
にたくさん購入しているからです。

当然、あなたも、今後値上がりすると思って、今の銘柄
に投資をしているはずです。

それなら安いうちにたくさん買っておいたほうがよいと
は思いませんか?

多くの人は相場の下落をピンチだと考えています。

一方で、熟練の投資家は、楽観的に考え、下落時こそ逆に
チャンスと捉えるのです。

この発想の違いが大きな利益をうめるかどうかに大きく
影響するポイントです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

このブログでは一貫して、平常心で投資をすることが何より
重要であると話をしています。

「そんなことは言っても、大きく含み損を抱えている状況で
そんな楽観視はできない!」という人もいるかもしれません。

しかし、今あなたにできることは最悪な結果を招くとわかっ
ている保有ポジションの売却か、そのまま保有を続けるか
どちらかだけです。

大きく下落した時に売って、徐々に相場が回復していく様を
見守るというのも投資経験としては大きく今後に役立ちますが、
事前にそれを知っているのであれば、あえて経験する必要も
ないでしょう。

何度か大きな下落相場を経験すれば、私が言っていることが
わかってくると思います。ですので、少し楽観的に相場を
見守るようにしてください。

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  • この記事を書いた人

ネコみたいに気楽に生きたい投資マニア いのねこ

【理論より実践】で役立つ投資情報を配信中。投資歴20年超。元大手証券マン。投資経験は100案件超。 【保有資格】1級ファイナンシャルプランニング/プライマリープライベートバンカー/MBA/証券外務員一種/宅地建物取引士/AFP/相続診断士/競売不動産取扱主任者/

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