前回は、私がとても大事にしているジョージ・ソロスの
名言である「まずは生き残れ。儲けるのはそれからだ」を
紹介しました。

今回も私が大切にしているソロスの名言を紹介したいと
思います。

ソロスの名言

歴史は必ずしも繰り返されるわけではないが、そこに
現れるパターンにはある種の類似点を見つけることが
できる

相場というのは、深く知れば知るほど、過去の実績や
チャートをどこまで信用して投資をしてよいのか悩む
ことになります。

例えば、今と昔では市場に参加しているプレーヤーが
違います。

個人投資家だけでなく、銀行・生保・投信運用会社などの
国内機関投資家、ヘッジファンド、政府系ファンド、仕手筋、
公的資金など、

それぞれがそれぞれの思惑を持って利益を上げようと運用
をしているわけです。

さらに近年ではAIも登場しており、新たなプレーヤーとして
考えるべきでしょう。

プレーヤーだけでもかなりの数に上りますが、そのプレーヤー達
は単純に売買をしているわけではありません。

もちろん、買い、売りでシンプルな運用をしているプレーヤーも
いますが、レバレッジを効かせた信用取引をしていたり、

先物やオプションといったデリバティブ取引でレバレッジを
かけて運用をしているプレーヤーもいます。

株価が過去と同じような動きをするということは、市場の
参加者の総意が過去と同じような結果となることで初めて、
過去の値動きと似たような値動きをするはずです。

そう考えると、これだけ多岐にわたるプレーヤーが今と昔で
同じような行動を取ることはあり得るのか?と考えてしまう
わけです。

少なくともすべてのプレーヤーが過去と全く同じように
ポジションを保有するというのは、まず考えられません。

ですので、実は過去のデータというのは全くアテになら
ないのではないかと思っていた時期もありました。

そんなときにジョージ・ソロスのあの名言を知り、伝説の
投資家であるジョージ・ソロスも過去のパターンを参考に
しているのかというのは、私にとっても大きな気づきでした。

結局、今と昔ではプレーヤーは違えど、人間の根源的な思考
は今も昔も変わらず、同じような状況に陥ったときは、総体
で見ると似たような動きをするということなのだと理解して
います。

行動バイアス

この人間が生まれ持った行動パターンを行動バイアスと言い
ますが、例えば、有名なバイアスに損失回避バイアスがあり
ます。

損失回避バイアスとは、利益と損失が同額であった場合、
利益から得る快感より損失による苦痛の方を大きく感じて
しまうことです。

つまり100万円を株式投資しようとしたとき、躊躇して
しまう人が多いのは、利益よりも損失に目がいき、

その損失による苦痛を受けたくないと感じるため、一歩
踏み出せなくなるときがあるのです。

損失回避バイアス以外にも現状維持バイアスがあります。

現状維持バイアスは今現在の状況がましな状況なのではと
思い込むことです。

株式投資をしていて、大きな含み損を抱えていたとしても、
他のもっと良い投資先を探すよりも今のまま塩漬けにして
でも保有を続けたほうがいいのではないかと考えてしまい、
結局利益を得る機会を伸ばすといったバイアスです。

こういった行動バイアスは本能的に人間に備わっている特性
なので、変えようにも変えられない特性です。

だからこそ、過去に似たような相場があったとき、人間が
本能的に反応している部分については、今も昔も変わらず
同じような値動きをするということを意味します。

この名言を投資戦略にどう生かすか

ですので、過去のチャートや実績は100%信用できるもの
ではないけれど、信用できないと言って、簡単に切り捨て
るほど信用できないものでもないということです。

それであれば、もともと投資判断をする上で役立つ情報と
いうのは、そこまで多くないので、過去のパフォーマンスや
チャートというのは、十分参考にしてよい情報だと私は
考えています。

ただし、あくまでも参考にしてよいというレベルの情報で
あることも忘れてはいけません。

当時のプレーヤーと今のプレーヤーは明らかに異なりますので、
100%同じ値動きをするわけではないのです。

だからこそ、過去とは異なる値動きをし始めたときは、過去の
値動きに囚われずに、今の値動きを重要視してください。