投資信託

投資で注意しなければいならない思考の癖

投資で大きな成果を出すために大事なことと言われてあ
なたは何と答えるでしょうか?

大抵の人は「優れた投資手法」や「投資の知識」を身に
付けることが何より重要だと考える人がほとんどだと思
います。

確かに、「優れた投資手法」や「投資知識」を身に付け
ることは大きな成果を出すためには重要なことですが、
それと同じくらい重要なのが、自分の思考の癖を知って
おくということです。

残念ながら、いくら「優れた投資手法」や「投資知識」
を身に付けても、成果を出せる人は一部しかおらず、自
分の思考の癖も知って初めて成果が出始めます。

今日はなぜ自分の思考の癖を知ることが重要なのかお話
ししたいと思います。

ジム・ロジャーズの名言

ジム・ロジャーズの名言に「投資で成功するには、何を
さておいても、自分というものがわかっていなくてはな
らない。どんなときに冷静な判断ができて、どんなとき
にできないのか、自分のことを知っていなくてはならな
い。」という言葉があります。

なかなかこの事実に気づく人は少ないのですが、長年投
資をしていると、まさに自分の行動の癖のせいで、損失
を出したり、大きな利益をとりこぼす経験をすることに
なります。

例えば、2020年3月のコロナショックを経験した人も多い
と思いますが、あのときあなたはいつもと全く変わらぬ
投資行動がとれていたでしょうか?

多くの人は買いポジションを持っていたと思いますので、
毎日、下落スピードが早すぎて、サーキットブレーカー
が発動する中で、不安になって資産の一部を売却したり、
普段以上に株式の相場動向をチェックしたりしたのでは
ないかと思います。

また、今回はコロナショックで大きく下落したものの、
株価はかなり急回復したこともあり、まだ下がるまだ下
がると思っているうちにすでに、高値圏にまで株価が戻
ってしまい、結局エントリーができなかったという人も
いると思います。

ここで重要なのは、たいていの人は同じような相場が来
た時に同じような行動を取ってしまうのですが、そのこ
とに全く気付いていないということです。

例えば、投資信託を保有していて、大きく値下がりした
タイミングで損失をこれ以上出すのが怖くなってしまい、
損切りをしてしまう。

そして、株式市場が戻し始めても、なかなか怖くて追加
で買い増すことができずに利益をとりこぼす。といった
ことです。

プロスペクト理論

こういった無意識のうちにやってしまっている思考の癖
の中で、人間が生まれつき持っていると言われている思
考の癖があります。

それがプロスペクト理論です。

行動経済学の理論の1つなのですが、ご存知でしょう
か?

簡単に言うと、「人間は元来、損をするのが異常に嫌い
である」という理論です。

普通に考えれば、投資で100万円勝つ喜びと、100万円負
ける痛みは同じ大きさのはずです。

しかし、損をした痛みのほうがはるかに大きく感情を突
き動かされるというわけです。

これが具体的な投資行動にどういった影響を与えるのか
というと、株を買った後、少し値上がりしたとします。

こういう時の思考というのは、「もっと利益が出ると嬉
しいな。」という期待感と、「今、売らないと下がって、
今の利益を失うかもしれない」という不安感を同時に抱
くのですが、大抵の人はここで今より利益が減ってしま
うことを嫌がり、売ってしまいます。

なぜなら、損をするのが異常に嫌いだからです。

結果、早く利食いをしてしまい、本来得られるはずだっ
た大きな利益を逃してしまうのです。

また、逆に値下がりしたときにもこの思考の癖が悪影響
をもたらします。

株価が下がり、自分の含み損が増え始めると、なかなか
売ることができません。

売ってしまえば、損失が確定してしまうからです。

「もう少し待てばきっと上がるに違いない」という何の
根拠もない期待を抱きながら、保有をつづけるのですが、
大抵の場合は、さらに株価が下落してしまい、傷口を広
げる結果となってしまいます。

損をとにかく避ける思考というのは、実は投資において
はかなり悪影響を与えることを知っておいてください。

私の対策

こういった思考の癖は人間が本来的に持っているものな
ので、意識的に行動を変えなければ、良い結果を生むこ
とはまずありません。

例えば、私の場合、利益が出ている場合は、一定のライ
ンまで下落したら売るというルール(最低確保しておき
たい利益のライン)を作って投資をしているので、その
ラインまで価格が落ちてこない限りは、売ることはあり
ません。

そのため、「今、売らないと利益を失うかもしれない・
・」といった感情になることはなく(最低限欲しいと思
っている利益は確保しているので)、どちらかと言えば、
残りは取れるだけ取ってしまおうという強気の気持ちで
投資ができます。。

値下がりした場合も、塩漬けにしてしまうと投資効率が
とても悪くなることから、●%損失が出たら、手仕舞う
といったルールをもとに投資をしています。

これにより、「もう少し待てば上がるに違いない」とい
う根拠もない思考に陥ることなく、すぐ次の行動がとれ
るようにしています。

(4)まとめ

いかがでしょうか?

このように投資に悪影響を与える行動の癖を事前に知っ
ておくことで、対策を色々とたてることができます。

ぜひ自分の行動を振り返って、悪影響を与えていた行動
を取らないように対策を立ててみてください。

新しい記事はありません

  • この記事を書いた人

ネコみたいに気楽に生きたい投資マニア いのねこ

【理論より実践】で役立つ投資情報を配信中。投資歴20年超。元大手証券マン。投資経験は100案件超。 【保有資格】1級ファイナンシャルプランニング/プライマリープライベートバンカー/MBA/証券外務員一種/宅地建物取引士/AFP/相続診断士/競売不動産取扱主任者/

-投資信託