ウェルスナビは6つの質問に答えると自動的にリスク許容度が
決まり、ポートフォリオが決定します。
もちろんポートフォリオの中身の判断もつかないからこそ、
ウェルスナビを使っているのだと思いますが、運用を
お任せするにしても、
- 「私のポートフォリオってどれくらいのリターンが期待できるんだろう?」
- 「私のポートフォリオってどれくらいリスクがあるんだろう?」
といった疑問は投資する前に出てくるものです。
今日は、ウェルスナビのポートフォリオについて
独自の目線で徹底分析していきます。
ウェルスナビ(WealthNavi)のリスク許容度別のポートフォリオの構成とは?
まずあなたのポートフォリオはウェルスナビの画面から、
すぐに確認できますが、リスク許容度別でみると、
だいたい以下のような比率で組み入れられています。
※引用:ウェルスナビ ホワイトペーパー
どの資産クラスにどのくらいの比率を投資しているのかは
すぐわかりますが、このままでは
「リスク許容度5のポートフォリオは米国株の比率が高いな。
日本株の比率も高い。米国債の比率は低いな」
といった程度のことはわかりますが、それ以上のことがわかりません。
そこで投資業界で一般的に使われるリスク資産と安全資産という
2つの区分けでそれぞれのリスク許容度のポートフォリオを
分析してみましょう。
ちなみに、リスク資産は値動きが大きく、収益が期待できる反面、
損失を被る可能性がある資産を指し、株式、RIET、ハイ・イールド
債券等の商品を指します。
安全資産は将来の収益が目減りする可能性が低い資産を指し、
預貯金、国債、金などの商品を指します。
リスク許容度 | リスク資産 | 安全資産 |
1 | 30.0% | 70.0% |
2 | 48.4% | 51.6% |
3 | 65.0% | 35.0% |
4 | 78.1% | 21.9% |
5 | 87.5% | 12.5% |
リスク許容度1のポートフォリオは、安全資産が70%程度を
占めており、一般的なバランス型ファンドの中でもかなり手堅い
運用をするカテゴリーに入るポートフォリオとなっています。
一方で、リスク許容度5のポートフォリオはリスク資産が
90%近いので、ほとんど株式100%のポートフォリオと同じです。
最近流行りの8資産均等型のバランスファンドはリスク許容度4
くらいですね。
と、ポートフォリオのリスク資産の比率はわかりましたが、
ここまでの情報だけだと、自分のポートフォリオは年間で
とれくらいのリターンが期待できるのか、また下落するときは
どれくらい下落しそうなのかがわかりません。
そこで、さらにウェルスナビのリスク許容度別のポートフォリオの
期待リターンとリスクを分析してみましょう。
ウェルスナビ(WealthNavi)のリスク許容度別ポートフォリオの期待リターンとリスクは?
ウェルスナビのホワイトペーパーを見ると、以下のような
リスク許容度別の期待リターンとリスクのグラフが乗っています。
※引用:ホワイトペーパー
リスク許容度 | 期待リターン | リスク |
1 | 約2.9% | 約4.6% |
2 | 約3.7% | 約6.2% |
3 | 約4.6% | 約8.1% |
4 | 約5.3% | 約9.9% |
5 | 約5.9% | 約11.2% |
こちらのデータをもとに、ウェルスナビのリスク許容度別の
ポートフォリオがそれぞれ1年間でどの範囲内で値動きを
するのか算出します。
年間リターンの変動幅というのは、1年間のリターンが95%の
確率でこの範囲内のどこかに収まるという範囲です。
リスク許容度1の場合は、1年間で▲6.3%程度、資産が
目減りする可能性があり、12.1%資産が成長する可能性もある
ポートフォリオになっているということですね。
つまりリスク許容度1を選択した場合、1年間運用して、
マイナス10%やプラス20%資産が増減する可能性は
かなり低いということが言えます。
リスク許容度 | リターン+2α | 年間リターンの変動幅 |
1 | 2.9%±9.2% | ▲6.3%~12.1% |
2 | 3.7%±12.4% | ▲8.7%~16.1% |
3 | 4.6%±16.2% | ▲11.6%~20.8% |
4 | 5.3%±19.8% | ▲14.5%~25.1% |
5 | 5.9%±22.4% | ▲16.5%~28.3% |
※あくまでもホワイトペーパーをもとに算出した概算値です。
もちろん、ウェルスナビに運用をお任せする前提の方が多いと
思いますので、こういったデータは知らなくても良いという人も
いるかもしれません。
しかし、6つの質問だけで投資家のリスク許容度が把握できる
のかは甚だ疑問ですので、念のため、上の表を参考にして、
自動で選択されたリスク許容度のポートフォリオが
自分が受け入れられる変動幅なのか確認しておくと良いでしょう。
ウェルスナビの発表によると、リスク許容度5のポートフォリオの方が
約50%いますので、皆さん思った以上に積極的な運用になっていると
思われます。
※引用:ウェルスナビ
ウェルスナビ(WealthNavi)のおすすめのポートフォリオはどれ?
ここまで話をすると、
「ウェルスナビのロボアドバイザーに自分のリスク許容度を
決めてもらってはいるけど、実際のところ、自分におすすめの
ポートフォリオはどれなんだろう?」
と気になる人もいると思います。
そのような方はまず今のリスク許容度で運用を続けましょう。
そうするうちにどこかのタイミングで大きく相場が下落し、
一時的に含み損を抱えることも出てきます。
そのときの下落幅(マイナス金額)を目の当たりにして、
「こういうこともあるよね」と平常心で眺めて居られる
ようであれば、今のリスク許容度で問題ありません。
一方で、
「毎日毎日これ以上マイナスが増えないか気になって仕方がない」
と言う人はリスク許容度が高く設定されすぎているので、
リスク許容度を1段下げるとよいでしょう。
あなたにおすすめのポートフォリオというのは、投資金額や
投資経験によって常に変化していきます。
ですので、正解を初めから求めるのではなく、運用をする中で、
自分に最適なポートフォリオに変化させていくようなイメージで
運用をされるとよいと思います。