貯金の金利が0.02%~0.03%と世界的に見ても異常な低金利に突入しているわけですが、さすがに昨今の貯蓄から投資というムードが広まってきており、多くの方が貯金を投資に回さなくてはと感じ始めています。
数ある投資手段の中から、投資信託を始めてみようと思われる方も、いきなり貯金を全額投資信託に回せばいいというものでもありませんし、しっかり仕組みを理解してからでなければ、資産を増やすどころか資産を減らしてしまうことにもなりかねません。
場合によっては、毎日相場の値動きが気になってしまい、本業や家庭に影響が出てしまう人もいます。
そんなことが起きないように今日はしっかり投資信託の始め方を学んでおきましょう。
貯金の代わりに投資をするなら、投資信託はおすすめ
まず、貯金の代わりに投資を始めるのであれば、投資信託はとてもおすすめできます。
一番の理由は100円から始められるからです。
初めて投資を始める人がよく陥りがちなのが、投資を始めたはいいものの、目先の甘い話につられて、大金をいきなり投資してしまうことです。
その結果、ほぼ100%うまくいくことはなく、大損します。
私のところにも詐欺のような投資話に乗っかってしまい、どうにか資金回収する手段はないかと相談に来られる方がいますが、経験上、ほぼ回収はできません。
車に初めて乗る人が、いきなり高速道路を120kmで走行できないのと同じように、投資もいきなり全力で行ってうまくいくものではないのです。
車の運転でも、まず教習所の中の道路を走行しますが、それと同じで、まずは少額から練習を始め、しっかり投資のコツを学ぶのがベストです。
ただ、さきほど投資信託は100円から始められるとはいいましたが、あまりに金額が小さいと投資信託を学ぼうという気が起きない可能性が高いので、「ある程度、損をしたときに、自分がへこむような金額から始めることをお勧めします。
貯金の代わりに投資信託を買うなら、毎月積立で時間分散
投資を始めたばかりの人が、投資信託を購入すると、少額でも目先の値動きがかなり気になります。
得をしているときは、まだ良いですが、損をしているときなどは、仕事が手につかなかったり、怒りっぽくなったりと、本業等に支障が出てしまう人も少なくありません。
私も投資を始めたころは気が気でなかったことをよく覚えています。
そんなことが起きないようにする投資方法があります。それが積立投資です。積立投資は、毎月一定の金額を一定の日時に購入します。
この積立のメリットは、相場を気にしなくてもよくなるということです。
一度にまとまった金額を購入するとなると、今が最安値なのか、もっと下がるのではないかと購入する前は思ってしまいますし、購入してからは、明日は上がるのか下がるのか気になって仕方がありません。
その点、積立投資は、相場が上がっても下がっても買い続けます。
下記の図を見てみましょう。
1カ月目に4万口を4万円で購入した場合、投資信託は1万口1万円で購入できたことになります。
一方で、相場が変動する中、毎月1万円分投資信託を購入すると、1万口あたり8571円で購入できたことになります。
購入する時間を分散することにより、相場が高いときも安いときも一定額購入しつづけると、一度に購入したときに比べて、1口あたりの購入単価が下がるというわけです。
何より、毎日相場の動きを気にしなくてもよくなりますので、気持ち的にも楽になるのが大きいと思います。
とにかく貯金と同じように、毎月あまり意識することなく積み立てをしていき、いつの間にかかなり増えていたと思えるくらいがよいでしょう。
投資信託の性質を理解すれば元本割れもしづらい
貯金の代わりに投資信託での運用を考えると、どうしても元本割れしたらどうしようという不安が頭をよぎります。
確かに、単年で見れば、運用成績がマイナスになる年もあるのですが、実は10年以上の長期での運用をベースに考えると、この話は大きく変わります。
こちらの記事を読めば、元本割れしないように投資信託で運用するためのコツがわかると思いますので、不安な方はぜひ一度読んでみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
昔のように銀行に貯金していれば、金利が5%、6%とつく時代は終わりました。
また老後の年金をあてにして、65歳まで働けば老後安心して暮らせる時代も終わりました。
国に頼らず、自分の将来のことを考えなければ、後から後悔するのはあなたです。
貯金をしていることが一番の安全だと思っているのであれば、かなり危険な状態だと思ったほうが良いでしょう。
つらつらと書いていましたが、投資初心者の方は、月1000円や月1万円程度のお金でよいので、貯金するかわりに投資信託をはじめるのが一番良いと思います。
どんな銘柄を購入すればよいのかという点については、また他の記事で紹介していますので、そちらを参考にしてみてください。
投信運用は長期投資が前提なので、つい出口戦略を考えずに投資をしてしまいがちです。
しかし、「投資は出口戦略にあり」と言われるほど、重要なテーマです。ぜひこれを機会に投資の出口戦略を考えてみてください。
>>まさか考えたことがない?運用が成功するか失敗するかすべてのカギを握る投信運用の出口戦略最後に、投信運用には多くのメリットもありますが、当然ながら、弱点もあります。
今も私は投信運用を続けてはいますが、私がなぜ投資信託の運用を主軸におかなくなったのか。その理由をこちらで話をしています。
>>なぜ私が投信運用に限界を感じたのか。多くの投資家が見逃している投信運用の弱点